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無線LAN内蔵SDカード Eye-Fi 試用インプレッション



ついに出荷が始まった無線LAN内蔵SDカード Eye-Fiについて、ベータテストからの試用レポートをお送りします。Eye-Fiは容量2GBのSDメモリカードにWi-Fi接続機能を内蔵、一般のSDスロット搭載デジタルカメラを無線LAN対応にできるという製品。通常の2GB SDカードとして使うことができ、無線LANネットワークに接続すればフラッシュメモリ上の画像ファイルをアップロードできるのがうたい文句です。対応する写真共有サービスやBlog、SNSはたとえばFlickr、Picasa、TypePad、Voxなど多数。

さて、コンセプトと宣伝文句としては非常に魅力的なEye-Fiですが、試用した印象を結論から書けば「たしかに宣伝どおりに機能するものの、現段階ではやや微妙」。理由は続きをどうぞ。


ギャラリー: 無線LAN内蔵SDカードEye-Fi


「普通のデジカメをWi-FI対応にしてFlickrに上げられるSDカード」と聞いてまっさきに想定するシナリオは出先で写真をとるそばからアップロードする、あるいは手近な無線LAN圏内に入った時点で自動的にバックアップするといった使い方ですが、まず問題なのは「どの公衆無線LANスポットでも使えるわけではない」(というより公衆無線LANでは基本的に使えない)こと。あらかじめPCからカードリーダ経由で設定したセキュアなネットワークにしか接続できないため、「ご自由にお使いください」ネットワークが運よく見つかっても自動的に接続・アップロードはできません。

複数のネットワークを登録することはできますが、基本的にあらかじめ決めた「ホワイトリスト」以外のネットワークは認識しないことになります。また、当然ながら本体にディスプレイや入力インターフェースを備えていないため、ブラウザでログインする必要のある商用Wi-Fiネットワークも利用できません。可能なシナリオとしては通勤・通学路上や行きつけのカフェといった場所のネットワークを複数あらかじめ登録しておけば、既知のネットワーク上では「撮った側からアップロード」も可能です。


では自宅あるいはあらかじめ設定した特定のネットワーク(持ち歩いているノートPCなど)ではどうかといえば、たしかに自動でアップロードはできるものの実際の使い勝手でやや問題が発生します。具体的には記録したすべての画像ファイルを無差別にアップロードするしかないこと、自宅のPCにアップするときは特定のフォルダにまとめて転送しかできないこと。

最近は画素数競争とストレージの低価格化でなにげなく撮った写真でも数MBということもよくありますが、カメラ側で高精細(大容量)ファイルを記録したが最後、Eye-Fiのプロセッサ側でリサイズできるわけではないため、転送にはかなりの時間がかかりまたデジカメのバッテリーを消費することになります。PCへのアップロードで常にひとつのフォルダにまとめられてしまうのも、結局写真管理ソフトを通したり手動で管理する手間は減らないことになります。(ここらへんはまあそれぞれの管理スタイルによって、あるいはファイル更新を監視してどうこうといった環境を作れる人には問題ないかもしれません)。

というわけで現時点に限っていえば、想像したとおりの夢のような使い心地とはかならずしも言い難い状態です。とはいえ単に自宅に戻ってから(あるいはノートPCを広げて一段落してから)、カードやUSBケーブルを抜き差しして転送する手間を省きたい、あるいは写真共有サービスに片っ端から保存するのはぜんぜんOKという場合であれば、転送に時間がかかること、おそらくバッテリー交換やACアダプタ接続が必要となることをのぞけばたしかにちゃんと使える状態になっているとはいえます。公衆無線LANでの利用やPC側アプリケーションの使い勝手は今後のアップデートで改善できる可能性もあるため、いずれは想像通りのお薦めアイテムになる日もあるかもしれません。

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