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IBM、飛んでくる銃弾を避けるリアル「ガン=カタ」スーツの特許を取得

Ittousai , @Ittousai_ej
2009年2月16日, 午前11:57 in Ibm
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銃撃から身を守るための防護服といえばケブラー繊維や金属板で弾丸を止めるいわゆる「防弾チョッキ」が連想されますが、IBMが「発射された銃弾の弾道を予測して物理的に身をかわす」というなんだかすごい技術の特許を取得しました。 「Bionic body armor」と命名された特許によれば、IBMの発明は高速で飛来する金属を探知できるセンサー(ミリ波やレーザーを含む電磁波によるレーダー)、着用者の筋肉を電気的に刺激して姿勢を制御する電極つきスーツ、および各種センサーからの入力と着用者の姿勢をもとに弾道と最適な回避態勢を瞬時に演算するコントローラからなるもの。

映画『MATRIX』で弾丸を避けまくっていた主人公ネオは仮想世界の物理法則に介入することでインチキくさい能力を身に付けた単なるチーターですが、IBMの発明は予測した射線上に身を置かないことで「無敵になる!」ガン=カタ、またはトリガーを引く腱の音を聴きとって避ける最強武術「シナンジュ」を地でゆくような発想です。アイデアはともかく実現可能性は?については、IBMいわく基本的には政治家などの要人や軍司令官などが狙撃から身を守る用途を想定しており、一般的に狙撃手は逃走を考え標的からある程度の距離を置くと考えられるため、発射から標的に達するまでは場合によっては秒単位(1400mで約2秒)、比較的短い200m射撃でも軍用スナイパーライフルの初速から計算して約200ミリ秒程度の猶予があり、人間の筋肉が反応する40msから80ms程度を差し引いても十分な演算時間がある、としています (少なくとも計算上では)。



また「身をかわす」部分については、人体各部の筋肉に直接あるいは間接的に電気的刺激を与え、着用者の姿勢や体重・弾丸の軌道から総合的にもっとも被弾確率の低い、あるいはダメージの少ない回避戦術をとるとされています。たとえば比較的体重が軽い場合であれば両腕を動かした反動で頭部または胸部を弾道から反らす(「能動的質量移動による姿勢制御」!)、あるいは周囲の遮蔽物の配置などから最適と判断される場合、瞬間的に高電圧をかけて被験者を昏倒あるいは脱力させその場に伏せさせるなど。

特許が認められただけで実際の開発が進められているかは定かではありませんが、おそらくスーツの下に特注のボディーアーマーを着込んで就任式に臨んだと伝えられるオバマ大統領のように、防弾ガラスの向こうやヘルメットをかぶるわけにはいかない状況の防御手段としてはすぐにでも実用化が検討されそうな技術です。対抗して登場するのはアーマーの回避姿勢を先読みする技術、あるいはセンサーまたはコントローラを誤作動させて標的を拘束する攻撃でしょうか。なお、DARPAはすでに発射後に軌道を変えて標的を追い続けるホーミングライフル弾技術を開発中。

関連キーワード: ibm, patent, weapon
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