マイクロソフト、ネットブック向けWindows 7はアップグレード推奨
アップル参入の噂など、ネットブック市場の盛り上がりは衰えるところを知りません。実際、IDCによると2008年に売れたネットブックは1020万台と、2007年の20万台弱から驚異の50倍増。さらにガートナーによると、2009年は2100万台に達する見込みです。しかしそのネットブックが、マイクロソフトの悩みの種になっているとBloombergが伝えています。
マイクロソフトの2008年度の収益は604億ドルに上り、その28%がWindowsによるもの。ところが稼ぎ頭のWindowsはネットブックの好調に対して昨四半期で8%の収益減となっています。原因のひとつとして挙げられるのは、ネットブックの多くがVistaではなく、ライセンスの安い ULCPC向け XPを選んでいること。そこでマイクロソフトは、次期クライアントOS Windows 7 のひとつStarter Editionをその対策にあてようとしている、ことは6エディション判明の記事でお伝えしたとおり。StarterはOEM専用で安価なかわりに「同時に3つのアプリケーションしか動作しない」という恐怖のOSで、ガートナーのアナリストMichael Silver氏は「制限が多すぎてまったく売る気がない」と酷評しています。
ではネットブックはWindows 7の登場とともに、厳しすぎる制限 or 安くない店頭価格の二択となり衰退してゆくのでしょうか......と思えば、マイクロソフトは待ってましたとばかりに「上位エディションへのアップグレード」を用意しています。マイクロソフトのWindowsビジネス担当ディレクター Parri Munsell氏によると、Starter Editionは上位エディションの機能をあらかじめ含みつつ無効にしているため、希望者はわずか数分でアップグレードが可能とのこと。つまりあえて制限の多い(ライセンスの安い) OSを使わせて、「希望者には」アップグレードをすすめて収益確保という作戦です。肝心のアップグレード料金やOEM向けの価格体系(たとえば「上位エディションのネットブック割引」など)はまだ不明。
もっとも JPMorgan Chase & CoのアナリストJohn DuFucci氏のように、わざわざ安いPCを選んで買う人がOSにまたお金を払うだろうか、と悲観的なコメントもあります。同時起動アプリ「3つ」の数え方にもよりますが、いずれにせよ好調なネットブック市場に変化をもたらすことは避けられません。ひとつ確実なのは、動作環境確認担当の皆様にはまたつらい未来が待っているということです。
[Thanks, Dilan]






















