乗る人を傷つけない体重計「アシモフの第一原則」
タンジブルインタフェースや組み込みデバイスの国際カンファレンス TEI (Tangible and Embedded Interation) 2009で見つけた面白デバイスをご紹介します。2月15日~17日にケンブリッジで開催された TEIは、今年で三年目の新しいカンファレンスです。今年は Microsoft Researchがスポンサーということもあり、マルチタッチテーブル Surfaceを使ったデモもいくつか展示されていました。
■体重計「Asimov's First Law」
イギリスはロイヤルカレッジオブアート卒のAlice Wangさんが開発した 「Asimov's First Law」は、アシモフのロボット第一原則にヒントを得た体重計シリーズ。作家アイザック・アシモフの考案したロボット三原則のうち第一条は「ロボットは人間に危害を加えてはならない」。高度にインテリジェント化が進む体重計は、体脂肪計や体組計などと名称を変え、乗る人のからだの隅々まで丸裸にしてしまいます。作者いわく「体重計は、物理的に私たちを傷つけるものではありませんが、巧妙に心理学的なダメージを与えるものです」。
Asimov's First Lawには3つのモデルがあります。トップ画像のWhite Liesは、後方に立てば立つほど実際の体重よりも軽く表示される体重計。つまり辛い現実に向かって一歩ずつ近づいてゆける仕組み。現実を直視したくないあまり体重計から落ちてしまわないようにしたいところです。続きに画像を掲載したHalf-Truthは乗っている使用者からは体重表示が見えず、パートナーに計測値を見てもらわなければならないデザイン。三台目のOpen Secretsは体重を表示するのではなく、希望する携帯電話にメールで通知します。本人に直接伝えて傷つけることなくワンクッション置くというものですが、空気を読んで計測値を伝えてくれたり時には励ましてくれる、ロボットよりも優しくインテリジェントな友達・パートナーの選定が必須です。
パートナーに計測値を見てもらわなければならないHalf-Truth。


任意の携帯電話に体重が入力されたメールを送る Open Secrets。

なお、デザイナーのAliceさんは、以前取り上げた「他人を起こす目覚ましTyrant」の開発者。彼女は、ロイヤルカレッジオブアート出身ということもあり、見た目の美しさだけではなく、ヒトとヒトとの関係性やコミュニケーションにおける気づきに注目したプロダクトを開発しています。

こちらは会場の様子です。


なお、デザイナーのAliceさんは、以前取り上げた「他人を起こす目覚ましTyrant」の開発者。彼女は、ロイヤルカレッジオブアート出身ということもあり、見た目の美しさだけではなく、ヒトとヒトとの関係性やコミュニケーションにおける気づきに注目したプロダクトを開発しています。

































Reader Comments (Page 1 of 1)
tano @ Apr 17th 2009 9:41AM
見る人にやさしいテレビ、使う人をいたわるケータイ、心地よい電光、優しく使える電子ガジェット。
けど、これの体重計には癒してくれる恋人も必要そうですね。
なんだか、永遠に続くテーマに思えました。
tadikarawo @ Apr 18th 2009 3:11AM
危険を看過することによって人間に危害を及ぼしてもならない
という部分もわすれてはならない。
したがってメモリもデータ送信機能も廃止すべき。
ただの箱になっちゃうか。
LK @ Apr 21st 2009 12:42AM
ロボット工学三原則の第一法則の定める“危害”には直接的なものの他に、予測可能な危険を看過することによって結果的に人間に危害が及ぶことも含まれています。
(直接的に)心理的危害を及ぼさないということと、将来的に重篤な症状を発症させないという命題のダブルバインドによって、体重計たちのポジトロン頭脳が焼き切れてしまわないことを願います。