アップル iPad vs アマゾン Kindle 比較リスト

大型の iPhone OS採用機として3Dゲームまでこなす iPadですが、発表イベントでもかなり多くの時間が当てられた iBooks デモが示すように電子ブックリーダーとして、さらにいえば Amazon Kindle や他社製電子書籍プラットフォームへの牽制という役割も持っています。ステージでのジョブズは Amazonについて「電子書籍分野の開拓者として」偉大な仕事をしてきた、アップルはその肩の上に乗ると最大限の評価をしているものの、聞きようによっては露払いご苦労、iPadは踏み台より上を行くという表現ともとれます。
といったわけで、 iPadと Kindle (2代目、6インチ版) そして Kindle DX (9.7インチ版) の諸元を比較してみたのが下の表。多芸のひとつとして雑誌・書籍コンテンツもいける iPadとそもそも電子本として生まれてきた Kindleではディスプレイ方式をはじめてとして設計思想に大きな差があり、また iPadについては現時点で不明確な部分もままありますが、そのあたりは下に注釈を付けています。
![]() iPad |
![]() Kindle 2 |
![]() Kindle DX |
| 本体価格 |
US$499~ / $629~ (3G) |
$259 | $489 |
| 画面サイズ |
9.7インチ | 6インチ | 9.7インチ |
| ピクセル数 | 1024 x 768 | 800 x 600 | 1200 x 824 |
| 解像度 |
132 ppi | 167 ppi | 150 ppi |
| 画面種別 |
カラー IPS液晶 | 16階調 E Ink | 16階調 E Ink |
| ストレージ | 16GB | 2GB | 4GB |
| 加速度センサ (縦横持ち認識) |
あり |
なし | あり |
| 音楽再生 | 対応 | 対応 | 対応 |
| 動画再生 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
| テキスト読み上げ | Unknown | 対応 |
対応 |
| Yes | Yes | Yes | |
| ePub | (対応) | 非対応 | 非対応 |
| Kindle books | Yes (Kindle アプリ) | Yes | Yes |
| 3Gデータ利用料金 | 月$15(~250MBまで) ~ $30 |
無料 | 無料 |
| WWAN通信方式 | GSM + HSDPA (キャリア依存) | GSM + EV-DO / HSDPA (世界対応) |
GSM + EV-DO / HSDPA (世界対応) |
| 重量 | 680g / 730g (3G) |
290g | 540g |
| 厚さ | 13.4mm | 9.1mm |
9.7mm |
| バッテリー | 10時間 | 1週間 |
1週間 |
蛇足気味の注釈。まず「動画再生」と「バッテリー」の大きな差として現れているディスプレイ方式の違いについて。iPadはいわゆる普通のカラー液晶ディスプレイ(LEDバックライト) を採用するのに対して、Kindleはほかのの電子ブックリーダーデバイスの多くと同様 E Inkの電子ペーパーを載せています。おさらいすれば、E Inkは画面のリフレッシュが遅くモノクロであるかわりに、電力を消費せず画面を保持できる(書き換え時に消費する) ディスプレイ。E Inkデバイスのバッテリー駆動時間が「時間」ではなくページめくり回数で示されているのはこのため。またバックライトを使用しない反射型であるため、個人差もあるものの画面が発光するデバイスより目が疲れにくく、明るい日光の下で読みやすいのも特性です (逆に暗いと読書灯が必要)。
紙本の後継を発明するというAmazon ベゾズ CEOの意気込みから生まれたKindleはテキストが中心の書籍・新聞には向くもののカラー写真・図版が無理、動画は物理的に不可能という紙置き換え端末です。単機能であるかわりの優位はバッテリーが通常使用で約1週間 ~ 2週間と、 iPad (やスマートフォンやノートPC)とは比較にならないほど持続する点。Kindleは持ち歩けるAmazonでもあるため基本使用料が無料の3Gデータ通信機能を内蔵していますが、こちらをONにした状態の「通常使用」で約一週間が公称の目安となっています。対する iPadは 動画再生やWiFiデータ通信・音楽再生などを使って最大 10時間と、なぜか iPhoneや iPod touchよりも曖昧な表現。
もうひとつ、まだ詳しくは分かっていない電子ブックフォーマットについて。iBooksは「Kindle以外」陣営で標準となりつつある EPUB形式を採用するものの、DRMは iTunes Storeとおなじくアップル独自形式を用いるため、iPadでアップルから書籍を買って別のeリーダーで読むことは基本的にできないと考えられます (他社製のリーダーにアップルがDRMをライセンスしないかぎり)。この点、独自形式であるKindleエディション書籍はアマゾンみずからリーダーソフトウェアを iPhoneや PC向けに提供していることから、Kindleで買った本ならおそらく iPadで読めることになります ( Kindleソフトウェアの iPad対応はまだ確認されていませんが、iPadは基本的には iPhoneソフトウェアが走る)。
素性のかなり違うデバイスにもかかわらずアップルが iBooks端末として推していること、また電子書籍戦争とのからみでなんとなく対決風に語られるiPad と Kindleですが、ウェブ・動画・写真と空き時間読書や調べものに iPad、じっくり読むときに Kindleの組み合わせもありかもしれません。ついでにAndroidスマートフォンやノートPCも併用すればナビゲーションが Flashのサイトに突き当たっても安心です。




























