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ドコモ Xperia SO-01B レビュー

Haruka Ueda
2010年5月12日, 午後01:00 in Featured
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Xperia発売から一月あまりが経ちました。売れ行きは好調で、長く「iPhoneとそれ以外」という状況が続いていた日本のスマートフォン市場を変えることにはとりあえず成功したと言えます。しかし購入サポートという名前の2年縛りが横行するなか、携帯電話は「面白そうだから買おう」というわけにはいかない製品です。マルチタスクに対応した新型iPhoneや、転生したWindows Phone 7の登場を控え、また同じAndroid陣営からもライバルHTC Desireが発売される中、はたしてXperiaは最低二年の心中をする価値がある端末なの、と悩んでいる方も多いはず。そこで今回はXperiaの使用感を中心にユーザーレビューをお届けします。4型ディスプレイ、1GHz Snapdragonプロセッサ、810万画素カメラ......といった基本仕様についてはまず過去記事を参照ください。



ハードウェア:


手にとってまず目立つのは最高クラスの大きさ・解像度となる4インチ・854 x 480解像度の液晶ディスプレイです。一度見入られたものは二度と従来の液晶に満足できなくなるという有機ELを相手にしてはいけませんが、有機EL搭載のDesire / Nexus Oneより縦の解像度が大きいというアドバンテージがありますし、そもそも仮想敵であるiPhoneよりはずっと高解像度。二番手だから駄目というわけではありません。

むしろ気になるのはタッチパネルとしての出来です。個体差はありますが、隅のほうのタッチ認識はあやしいことが多々あります。液晶の端まで包み込むシリコンジャケットとの相性は最悪なのでご注意下さい。おまけにマルチタッチにも非対応で、今後のアップデートでも対応しないままとのこと。マルチタッチ操作を有用と感じるかは人それぞれでしょうが、iPhoneやHTC Desireといった競合は対応しているのに、Xperiaはなぜ非対応なのかという疑問は誰もが抱くはず。そしてその疑問にXperiaは答えられていません。

一方、つるつる派にもそれなりの主張があるとは思いますが、液晶下部に並んだ物理ボタンはやっぱり便利です。特にAndroid自慢の「戻る」キーはマルチタスクなんて当然の嗜みですとばかりに複数アプリ間をサクサクと切り替え、とっても快適に操作できます。しかし、やっぱり物理ボタンはいいなあと感心しすぎると、タッチパネルの不出来と合わせて、トラックボールやQWERTYキーボードが恋しくなる時もしばしばです。

サイドにはボリュームキーとカメラキーがあります。ボリュームキーはサイレントモード / バイブモード / 通常モードまで切り替えてしまうので、はっきり言って邪魔です。ボリュームを固定するすごい名前のフリーソフトがありますので、導入を強く推奨します。いくつかのアプリではボリュームキーがページ切り替えボタンとして機能して大変便利なので、むしろこの位置にジョグホイールがあればと古き時代のソニエリを回顧したくなります。


タッチパネルに目をつむると、ハード面で一番残念なのはスピーカーでしょう。モノラルで、「ウォークマンのソニー(エリクソン)」を期待すると裏切られます。イヤホンもモノによってはホワイトノイズが盛大に聞こえる仕様となっており、デジタルオーディオプレーヤーとの一本化は獣道です。

カメラは810万画素という数字の印象ほどには、あるいは810万画素だからこそかもしれませんが、驚きの高画質と言えるほどではありません。このサイズでは限界と言われればそれまでですが、独自仕様のカメラアプリがいい出来だけに、画質ももう一歩求めたいところです。さらにシャッター音は嫌がらせかというくらい爆音。スピーカー穴を押さえて撮影するという前時代的ライフハックが求められます。

バッテリについては保つ保たないが議論となっていますが、とりあえずGPSにWiFiにと遠慮なく活用しているとあっという間になくなります。アプリの自動通信を停止する、WiFiやGPSの利用を制限するなどの設定で対処もできますが、一方でそうした設定はXperiaの魅力を損なうことにもなり、なやましいところ。Xperiaに限ったことではありませんが、一般的な外部バッテリとUSBケーブルの組み合わせでは充電できないというのも困ったものです。いまごろサンヨーがXperia対応を謳う外付けバッテリを企画していると信じましょう。

褒め称えたいのは、16GBのmicroSDカードが付属する点です。太っ腹。バッテリともども「交換しようと思うならできる」くらいの構造なの で、大容量メディアが最初から付属するのは安心です。

ちなみに、119 x 63 x 13.1mm・139gというサイズは数mm・数g差とはいえiPhone 3GSやHTC Desireより大きく重いつくりです。

ソフトウェア:


ソニエリ自慢のソーシャルアプリ Timescape とメディアアプリ Mediascapeは、どちらも「重い」という根本的な問題があり、あまり使う気になれません。重いといえば、ソニエリ仕様の電話帳アプリももっさり。普段は高速にマルチタスク動作をこなす1GHz Snapdragonになんらかの試練を与えているのでしょうか。幸い、ソーシャルアプリもメディアアプリも電話帳アプリも、優秀な代替フリーウェアがあります。

ソニエリ独自といえば日本語入力システムPOBoxもそう。こちらは他スマートフォンの日本語軽視に比べれば、高速動作かつ辞書も十分な出来です。フリック入力に対応していないのはもったいないところですが、フリックが欲しい人にはSimejiやOpenWnnフリック入力対応版といったAndroidならではの代替案がありますので、あまり問題ではないかもしれません。


また、極度にメール文化が進化した日本のケータイ事情を鑑みると、Gmailアプリは問題山積み。具体例を挙げると、送信したメールがmultiパートになる、宛先が電話帳と紐づかない(メールアドレスがそのまま表示される)、宛先の入力が面倒(名前の先頭二文字からオートコンプリートなのに読み仮名に 対応しないので漢字入力が必要)など。iモードメールに至ってはプッシュ配信に対応せず、「2010年度半ば」の対応予定を待たなければなりません。ただしiMoNiという優秀なフリーウェアのおかげで、定期チェックはできます。

Android一般の話に移ると、スケジュールやアドレス帳のOTA同期はとっても便利。Googleが本気でAndroid(だけ)を流行らせたいなら、Google SyncのiPhone版やBlackBerry版は今からでも公開を控えるべきでしょう。そのほか標準アプリの数は少なく、とにかくアプリを追加でインストールし、カスタマイズしてから魅力の出てくるつくりです。

ただアプリの話をすると避けて通れないのは、OSが一世代古いAndroid 1.6である点です。Android 2.1の新機能はGmailのマルチアカウント対応、動く壁紙への対応など、表面的な機能としては欲しいといえば欲しい、なくても大丈夫といえば大丈夫というくらいですが、それとは別に今後「要Android 2.1」アプリが増えていくという問題があります。たとえば先日公開されたTwitterの公式アプリは、実際にAndroid 2.1のAPIを利用しているかどうかはさておき、要Android 2.1。OSが古いばかりに、Xperiaは特定のアプリが利用できないという局面に今年秋(ドコモ)または今年Q4(ソニエリ)まで遭遇し続ける羽目になります。幸い2.1へのアップデートは約束されていますが、そのときにすでに2.2(Froyo)が登場していたら、Xperiaは登場以来一度も最新のAndroid環境を利用できない端末になってしまいます。

総括:
高解像度ディスプレイとSnapdragonを搭載したXperiaが今日で最高レベルのスマートフォンなのは確かです。欠点を多々挙げましたが、Xperiaがなければ日本でAndroidが注目される機会も大幅に減ったでしょうし、スマートフォン市場を活性化させたのは確か。まずはこのような端末がちゃんと日本で登場したことを喜びたいところです。

一方、同時期に発売されたHTC Desireと比べてXperiaに明らかに劣る点がいくつかあるのも事実です。キャリアはどこでも良い、Android端末が欲しいということであれば、ソニエリが好きだ、デザインが気に入ったなどの特別な理由がない限り、Xperiaを選ぶ必然性はほとんどありません。反対に言えば、Xperiaを選ぶというのはドコモを選ぶということに他なりません。

他のスマートフォン、というかiPhone 3GSと比較してはどうでしょうか。仕様を比べる限りではディスプレイ解像度やカメラ性能など多くの点で後発のXperiaが上回りますし、そうでなければ困ります。次世代iPhoneに勝てるかどうかは分かりませんが、iPhone OS 4でさえマルチタスクにようやく部分的に対応するだけですし、App Storeの閉鎖性は今後も変わりそうにありません。アプリの数、プラン価格などの客観的事実、あるいは使い勝手、操作性、おもてなし感などの抽象的な語句を尽くしてAndroidとiPhoneを比較することも可能でしょうが、けっきょくはGoogleの哲学を信じるか、アップルの(ジョブズの)哲学を信じるかということに尽きるはずです。たとえばジョブズによるFlash批判の手紙を読んで、アップルがアプリの是非を決定することに違和感を覚えたならAndroidでしょうし、ジョブズに賛同するならiPhoneで間違いありません。

ではAndroidに「今」手を出すべきでしょうか。LTEWiMAXといった言葉も聞こえてくるなか、来年(もしかしたら半年後)にはもっと高性能なAndroidスマートフォンが登場するでしょう。Androidプラットフォーム自身もまだiPhoneほど成熟していません。アプリによってUIがばらばらですし、対応アプリの数もまだまだです。しかしプラットフォームが成熟していく様を楽しみたい、自分の手で成熟させていきたいということであれば、XperiaとDesireはiPhone 3G以来の好機です。(そしてHT-03Aは初代iPhoneのように、いつまでもみんなの心の中にあります!)

気になるのは、こうした状況を理解せず、Xperiaが流行りすぎているのではないかという点です。iPhoneにも言えることですが、ケータイから乗り換えた結果、使い勝手が悪い、スマートフォンって駄目じゃないか、という結論に多くのユーザが落ち着いてしまわないか心配になります。特にドコモはアプリストア、コンテンツプロパイダとしての立ち位置に意欲を見せているだけに、スマートフォンっていろいろ触ってみると面白い、もっとサービスやコンテンツを活用してみよう、というシナリオを描けるよう今後も働きかけられるか。Xperiaは重要な鍵を握っています。

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