dead sea scrollsの最新記事

Image credit:

Google、死海文書の全文をオンライン公開へ

Ittousai , @Ittousai_ej
2010年10月20日, 午前09:15 in Dead Sea Scrolls
770 シェア
81
19
581
2
87

注目記事

人気記事


各国の図書館やアーカイブと協力して紙文書のデジタル化を進める Google が、今度はイスラエル当局と組んで死海文書のオンライン公開に取り組みます。死海文書といえば、1940年代に偶然発見されるまで約二千年ものあいだ洞窟に隠されていたユダヤ教・キリスト教関連の写本群。学術的に極めて貴重な資料であると同時に、一部の復元・公開が遅れたことから「権威をひっくり返す記述が発見されたので隠蔽しているに違いない」との陰謀論を呼び、挙げ句はフィクションの世界でも「人類の起源を巡る重大な真実が!」といった尾ひれつきの定番小道具になってきました。

今回のプロジェクトは所蔵するイスラエル考古学庁 ( IAA) と Google の協力により、大量の写本の断片をマルチスペクトル画像技術でデジタル化し、周辺資料や翻訳とともにオンラインのデータベースとして公開してゆくもの。ゲームなどに登場する「死海文書」やら「エノク書」の印象ではそんなものを公開して大丈夫か?といいたくなりますが、かつての撮影技術では見つからなかった要素が発見される可能性とともに、オンライン公開することで広く今後の研究に活用する(そして現物の劣化を防ぐ) 有意義な計画です。問題ありません。

プロジェクトにかかる費用は350万ドル。リンク先AFPが引用している IAA側プロジェクト責任者Pnina Shor氏のコメントによれば、最初の画像がオンラインで公開されるのは数か月以内、完了は今後5年以内になる予定。書籍のデジタル化を巡っては権利者不明のまま埋もれてゆく本の「勝手」スキャンや、書籍検索に関する出版社との裁判などで論争の的となる Googleではありますが、「人類すべての知識の保全・デジタル化」を旗印にする企業としてはむしろこうした活動が本分です。イスラエル考古学庁との協力による死海文書に続き、米Miskatonic大との協業によるナコト写本・セラエノ断章といった貴重な未公開文献のデジタル版公開も期待されます。
770 シェア
81
19
581
2
87