先日発売された 新 MacBook Air から、従来は含まれていたAdobe Flashプラグインがなくなり「プラグインが見つかりません」表示になった件について。Adobe とアップル (というよりジョブズCEO)の Flashを巡る意見の相違は 公開破門状が出されるまでにこじれており、先日の決算報告での質疑応答ではFlashについて尋ねられて「フラッシュメモリなら大好き」と答えるなどもはや眼中にない態度を明白にしていたことから、Mac製品でもFlashのレガシー化を進めるための選択ではないか?との推測がありました。これに対して、アップルの広報 Bill Evans氏のコメントは:
We're happy to continue to support Flash on the Mac, and the best way for users to always have the most up to date and secure version is to download it directly from Adobe.

(われわれはMacでのFlashを引き続き喜んでサポートします。そして常に最新で安全なバージョンを使うためユーザーにとって最善の方法は、Adobeから直接ダウンロードすることです。)
つまりユーザーの安全を守るためとの回答です。たしかに Flash プラグインには血も凍る脆弱性が見つかることが多く、プリインストールで古いバージョンが入っているよりは最新をインストールしたほうが良いのは理にかなっています。しかし一方でFlashそのものにもアップデートの仕組みはあり、また安全のためというなら、 Safari のプラグインとして同梱されている Java Plug-in のようにソフトウェアアップデートを促すことも可能ではあります。

いずれにせよ現状ではプラグインが同梱されていないだけでなく「ここをクリックするとインストール」の導線もなく、またそもそも欠けているのが Flashなのか何なのかも分からない状態。一方Firefoxをインストールすれば、「ここをクリックするとプラグインのダウンロードを開始します」表示です。アップルの意図は別としても、あらかじめFlashについて理解していて自力で導入できるユーザー以外、あるいはコンテンツにあわせて別のブラウザを導入できるユーザー以外は「コンテンツとしては何かあるけれど見られない」ことだけが分かります。アップルによればこの変更は MacBook Air に限定されたものではなく(つまりモバイルだから消費電力が云々とはなんの関係もなく)、今後出荷されるすべてのMacに導入されるとのこと。 やはり「サポート」はするけれどレガシー技術として積極的に誘導はしない姿勢のようです。

(なお、「Windows OSにだってUbuntuにだって Flashは同梱されていない。だからOS Xにないのも自然」という反応もありますが、そもそも今回の話題は、従来は同梱されていたものが非同梱になった変更が起点です。別の言い方をすれば、購入してすぐ使える" Just Works "な製品として取捨選択されていたソフトウェアやOS組み込み機能 (たとえばPDFが見られるpreview) の構成が変わったことについて。上記のような「他社製品で多い=自然」理論に則れば、ずいぶん不自然な製品だったMacがひとつ「自然」になった、ということになります。プラットフォーマーによる取捨選択の視点でいえば、例えば Google の Chrome ブラウザ / Chrome OS や Android OS 10.1はデフォルトでFlashを取り込む選択をしています。)

蛇足:Chrome を導入すれば Flashも最初から同梱。またChrome本体とおなじく自動的に最近版にアップデートされます。Firefox や Safari と同様に、Flashを選択的にブロックしたりクリックして開始にする系の拡張機能もあります。またFlashやほかのプラグインがクラッシュした場合でも、プロセスが別になっているためブラウザを引きずって落ちることなくひとつ再読込するだけ。ただしChromeのFlashはSafari とは別扱いのため、外部アプリでhtml + Flashを使っている場合 (たとえば Steam ) はやはり個別にインストールする必要があります。

アップル、新MacBook Air のFlash外しに回答。全Macでプリインストール廃止へ
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