「無線LAN通信機能を登載した世界初のSDHCメモリカード」こと東芝 FlashAir について。無線LAN対応SDカードとしてまず思い浮かぶ Eye-Fi との違いや、「世界初」に関して問い合わせた回答をお伝えします。

まず、「無線LAN内蔵SDHCカード」ならEye-Fi が先では?について。東芝は当初、Eye-Fi はSDHC規格ではない(と認識している)ため先例にはならないとしていました(広報室)。しかし Eye-Fi の CEO Yuval Koren氏に聞いてみたところ、回答は:

(Engadgetの) 読者もご存じのように、Eye-Fi は2007年からWi-Fi内蔵のSD または SDHCカードを製造しています。Eye-Fi の製品はSD規格に準拠しており、またEye-Fi 社はSDアソシエーションのメンバーでもあります。

ここで 東芝 FlashAir の機能を確認すれば、無線LAN通信機能を内蔵して対応カメラどうしで写真などの転送ができ、またアクセスポイント経由してクラウドサービスへの送信や受信が可能。さらに非対応カメラに挿入した場合でも、外部のPCやスマートフォンなどWiFi 機器でFlashAir内の写真再生やコピーができます。一方 Eye-Fi カードは、カメラ側やユーザーのアクションなしに自動でアップロードのみを実行する製品です。(Eye-Fi側がアクセスポイントとして動作しスマートフォンアプリなどと接続するダイレクトモードもありますが、カメラどうしではありません)。

「世界初」について改めて東芝セミコンダクター社に尋ねたところ、他社の製品についてはコメントする立場にないとしつつ、

本商品は、無線LANのアクセスポイント機能を持っていますので、"本商品が挿入されたFlashAirに対応したデジタルカメラ間"でカメラの写真の再生やコピーを"相互"に可能にしたことが世界初となります。

との回答でした。つまり世界初の発表にはつきものの、(※ただし~において) が省略された発表だったようです。相互通信の機能を利用するにはデジタルカメラ側の対応が必要であるものの、東芝によれば現在複数のメーカーが販売を検討中とのこと。東芝は昨年すでに無線LAN内蔵フラッシュメモリカードの共同規格策定フォーラムを設立しており、Eye-Fi のようないわばハックではなく、カメラの操作で写真のやりとりが可能な標準規格としての普及を狙ってきました。


なお、「相互に」の部分について少々蛇足をすれば、カメラ同士 (正確にはカード同士)のP2Pで写真のやりとりを可能にした無線LAN SDカード Flu Cardがすでに存在します (写真右)。しかもFlashAir と異なり、特別な規格に対応していない一般のデジタルカメラでも利用が可能です。

一体どうやって実現するのかといえば、SDカード本体にモーションセンサーとブザーを内蔵しており、振る動作で機能をトリガーし音声で状態を確認します(振るカード?)。さらにカード側が生成する特別な「コントロールイメージ」をカメラの再生モードで確認し削除することで機能の選択が可能。アイコンを画像として生成することにより、「撮影済み画像の確認と削除」という標準機能をコマンド選択UIとして乗っ取るハックです。Flu Card を開発したシンガポール Trek 2000 社は、東芝の無線LANメモリカード普及促進団体にも共同提案者として関わっています。

(さらに蛇足。カメラや携帯電話どうしで直接ファイル転送といえば、ソニーは高速な近接通信規格 TransferJet をカメラやPCで製品化したほか、TransferJet 内蔵メモリースティックも開発しています。MS対応機器ならどれでも使えるわけではなく、対応したカメラに追加して使う製品。)

東芝の「世界初」無線LAN SDカード FlashAir 続報、Eye-Fi CEOと東芝のコメント
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