モバイル関連で多数の新製品・新サービスが発表されている Mobile World Congress 2012 にて、Mozilla もモバイル向けプラットフォーム "Boot to Gecko" プロジェクトの進捗を伝えています。

昨夏に突然予告された "Boot to Gecko" は、スマートフォンやタブレット向けに Linux ベースのプラットフォームを開発する、オープンソース・プロジェクトです。オープンソースなモバイル OS というだけでも面白そうですが、さらに HTML5 などのウェブ標準規格と、電話・SMS・カメラ・USB・Bluetooth・NFCなどの各種 API を組み合わせることで、いわゆるネイティブな「アプリ」と、ブラウザ上で動作する「ウェブアプリ」の境界を取り払うという狙いもあり、完成した「アプリ」を他の HTML5 準拠ブラウザでも動作させることを目指しています。

たとえばスクリーンショットに掲載した "Gaia UI" と呼ばれるインタフェースは、一見どのモバイルプラットフォームにもあるような画面ですが、実体は HTML ファイルで、中は HTML タグの羅列になっています。HTML ベースでアプリ開発という流れは、過去には webOS、先の話では Windows 8 の "Metro" など色々とありますが、"Boot to Gecko" は応用範囲という意味でも標準化の意味でも、さらに一歩先を目指すものと言えます。

とはいえ OS だけあってもどうしようもないのがモバイルの世界です。というわけで Mozilla はドイツテレコム、スペインのテレフォニカと、通信事業者二社との提携を発表しました。テレフォニカは年内に "Boot to Gecko" を利用した「オープンウェブデバイス」を提供する予定とのこと。また、アドビ、クアルコムもサポートを表明しています。

ただでさえ競争の激しいモバイル業界をどう生き延びるのか、オープン系というだけでも webOSTizen など他にライバルがいる状況ではありますが、標準化という観点で言えば「また新しいプラットフォーム」というだけの存在ではないだけに、今後の取り組みを期待したいところです。
Mozilla のモバイル OS "Boot to Gecko"、年内にも製品化

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