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ソフトバンク宮川専務インタビュー:iPhone 5s / 5c は倍速ダブルLTEなど首位強調、KDDI田中社長に反論

Hiromu Tsuda , @boobyn
2013年9月14日, 午前11:01 in Au
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iPhone 5s とiPhone 5c の発売を1週間後に控えた9月13日。ソフトバンクモバイルのCTO、宮川潤一専務 からインタビューの打診を受けました。内容はもちろん、ソフトバンクが準備してきた iPhone 5s / 5c のネットワークについて。

KDDI 田中社長の発言で「ボコボコ」にされたというソフトバンクモバイルに、iPhoneのネットワーク関連の話を聞くとともに、田中社長の発言にも反論してもらいました。



宮川専務は、東日本大震災をきっかけに作ったというスマートフォン用の衛星通信用ジャケット SoftBank 202 TH を手に会議室に登場。宮川専務が反論するきっかけとなった KDDI田中社長インタビュー記事は以下の4本です。



キーワードは倍速ダブルLTE


Engadget:米国のiPhone発表会、孫さん行ってないですよね?

ソフトバンク宮川専務:今回、殿(孫氏)は行ってないです。そういう仕事は君らがやってくれ、俺は世界を見ていて忙しいと言うんですよ。確かにそうだなと思ってね。でも、田中さん(KDDI田中社長)があちこちで、うちのネットワークは完璧と言っていて、うちはボコボコでしょ。自信があったから放っておこうと決めて、発売されてからみてろよ! で、いいじゃないかと思ってました。最初は。

ところが、今度は「お前、あそこまで言われて何も言わないのか!」と社内で言われまして、もう後ろから鉄砲を撃たれたようなもので、それで話を聞いてもらうおうかと。それなのに、「余分なこと話したらゆるさん! 」とも言われていて、もう大変なんですよ(笑)。



Engadget:じゃあ、今日ぐらいは気持ち良く話していただきましょう。

宮川専務:いやでも、ネットワークで騒ぎたくなかったんだよね。やれることはやった自信があったし。我々の9月のキーワードは、 倍速ダブルLTE というもので、粛々とその準備をしているところなんです。

去年の iPhone 5 の発売時には2GHz帯しかなかったから、ソフトバンクは1車線。それからイー・アクセスを買収して、1.7GHz帯との2車線の ダブルLTE 化したのが今年の3月。ソフトバンクのLTEの電波がどうしてもハンデキャップがあるから、今回やったのは、2GHzと1.7GHzをどちらも倍にしましょうというものです。

(編集部注:ソフトバンクは現在、2GHzのみでLTEサービスを展開。傘下のイー・モバイルが1.7GHz帯でLTEサービスを提供しています)



Engadget:下り37.5Mbps、5MHz幅のLTEを、10MHz幅使って75Mbpsに? 高トラフィックエリアは2GHzと1.7GHz帯を全部、10MHz幅にするんですか?

宮川専務:そう。今、倍速ダブルLTEの工事をやっているところで、完成度でいえば今日現在で96%。9月19日に100%達成する工事スケジュールです。このダブルLTEで総合的にバランスのとれたネットワークを作ること、これが今の iPhone 5 や20日発売の iPhone 5s や iPhone 5c にとって、どちらにも有効で喜んでくれるやり方だと思っています。

本当はね、イー・モバイルはDC-HSPAだから、新しい5MHz幅を獲得しない限り、来年以降までこの計画は頓挫していたんです。でもお客さんに頭を下げて、DC-HSPAの幅を半分にさせてもらって、LTEを10MHzにしました。うちは山手線のエリアが弱点だったので、この1年間ちょっとずつやってきて、ようやくこの9月に75Mbpsにできます。2GHzも1.7GHzも、合わせると1年前倒しぐらいのスケジュールでやって、なんとか仕上がるところです。

(編集部注:イー・モバイルの1.7GHz帯15MHz幅 x 2のネットワークは、高トラフィックエリアにおいて、10MHz幅 x 2のDC-HSPA方式でエリアを設計。LTEを10MHz幅 x 2で運用するにはDC-HSPAを5MHz幅 x 2 を削る必要があります)




宮川専務:それじゃ、その調査データもお見せしますね。

これは大阪と名古屋のデータ。大阪はうちの2GHz帯の倍速化(75Mbps化)が簡単だったエリアなんですけど、5月ぐらいに75Mbps にしたら平均で 15Mbps ぐらい出ています。直近では、池袋や新宿も倍速にしました。そうしたら、バンとはね上がるわけですよ。今回のこのデータは、iPhone 5s を想定しているので、auとドコモについては800MHz帯に対応しているスマートフォンで見比べています。




まぁ、他社と比べた今のソフトバンクはこんな感じです。今持っているもので、やれることをとにかくやるしかないので、最大限にやったらそこそこ戦えると思っています。この調査で不思議なのは、本来、auとドコモは同じ程度のデータにならないとおかしいんだけど、どうもドコモさんのシステムはうまく動いていない。だいたい15Mbpsぐらいで団子状態になるはずなんです。おそらくこの辺りに各社のデータも収斂されるだろうと予測しています。

(編集部注:ドコモは今回が初のiPhone。KDDI は従来から iPhoneを投入しているものの、800MHz帯対応はiPhone 5s / 5cから。この資料では、ソフトバンクはiPhone 5、auはGalaxy S3 progre、NTTドコモはGalaxy S3 αで測定した平均値。ソフトバンクの通信は2GHzか1.7GHz、どちらか状況の良い通信に繋がっているそうです)



宮川専務:ちょっと見て欲しいんですけど、このパケット接続率のデータがあったから結構胸はってたんです。我々のiPhone 5と auのiPhone 5(どちらも800MHz非対応)、auのスマートフォン(800MHz対応)の接続率を比べたものです。確かに800MHz帯に対応したスマートフォンが速度も上がり、安定性も上がりますけど、今の我々が得ているデータでいくと、まだまだ追いつかれる要素はないんです。

iPhoneでもう少し伸びたとしても、0.1%ぐらい上がる程度。まだ1%ぐらいの差はあります。ソフトバンクがパケ詰まりさせているなら別ですけど、今のところソフトバンクが1番のポジションから変わるとは思っていません。



Engadget:なるほど。前から疑問なんですが、差があるといってもわずか数%の違いですよね。計る場所や時間、いろいろな要因でどんどん変化する電波なのに、ユーザーはこの違いを体感できるんですか?

1%違えばパケ詰まりはわかると思う。全国でならしたデータだから、都市部ではもっと開きがあるはずだし。とはいえね、auの800MHz帯はまだガラガラだから、当面はパケ詰まりしないと思う。そこそこいいセンは行くと思っていて、ただ半年もすると、ガラガラというわけにはいかないからね。我々の首位がひっくり返る要素にはならないかな。



それからこれは、プラチナバンド対応スマートフォン(つまり各社のAndroid対応スマートフォン)全体のデータ。我々も繋がっているし、じゃあ本当にそんなに違いがわかるのかと言えば、正直よくわかりません。ただ、パケ詰まりの確率は我々の方が少ないと思っています。だから、パケ詰まりが解消されたら、正直、ほとんどみんな同じになっちゃうでしょうね。

Engadget:では、勝負は何が決めるんですか?

(後編:iPhone 5s / 5c のプラチナLTEは来春開始。しゃべり過ぎて孫社長とケンカ?」へ続きます)

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