ネット動画がきっかけで広がった「iPhone 6 Plus が曲がる、曲がったまま戻らない」騒動について、アップルが公式の声明を発表しました。また自社の設備で、iPhone 6 / iPhone 6 Plus に一点荷重や曲げ、ひねりを加える耐久テストの様子を公開しています。テストの動画は続きをどうぞ。



曲がる iPhone 6 Plus 騒動について、アップルが Wall Street Journal の照会に答えた内容は:

・(意図的に曲げようとしたり、極端に強い力を加えないかぎり、) 通常の使用で iPhone が歪むことは「極めて稀」
・(発売から約一週間の時点で、) iPhone 6 Plus 利用者から本体の変形について届いた報告は9件。(iPhone 6 / iPhone 6 Plus は、発売から3日で1000万台超を販売)
・iPhone 6 / iPhone 6 Plus とも、従来のiPhoneよりも徹底した強度テストを実施している。
・iPhone 6 / iPhone 6 Plus の外装は熱処理などの調質を加えて強化したアルミ合金だが、内部にはステンレスやチタンの補強材を用いている。

など。また自社の施設にメディアを招き、強度テストの様子を公開しています。テスト内容のうち、今回の曲がるiPhone 6 Plus に関連するものは:

・iPhone を固い面や柔らかい面に置いて人が座った状況に近い圧力をかける Sit test
・端末の上下をバーで支え、中央に最大25kgの荷重を掛けて曲げる(元に戻るか見る)テスト
・ディスプレイや背面など、さまざまな場所の一点に荷重をかけるプレッシャーポイントテスト
・端末の上下を固定しひねりを加えるツイストテスト

など。iPhone 6 / iPhone 6 Plus それぞれのうち1万5000台について、こうしたテストを数百回繰り返して耐久性を確認したうえでの出荷である、としています。動画はリンク先の Re/code が公開したもの。



確かに「本当にテストしてんのか?」に対する回答にはなりました。とはいえ、アップルの想定する「通常使用」がユーザーの想定するそれと一致するのか、面白半分にわざと曲げてみた動画だけでなく、使用しているうちに本当に曲がったままになってしまい困ったというユーザーが今後どの程度現れるか、はまた別の話です。


かつてアップルは iPhone 4で、手で握っただけで圏外になる、通信速度が極端に落ちるといったアンテナ問題 (スキャンダル化するか分からないうちから何にでも「ゲート」を付けて燃やそうとする米国人センスでは「Antennagate」問題)を経験しています。

当時の対応は、当初は「通常の使用には問題がない」「ほとんどの携帯電話では握り込めば感度が下がります」「そういう風に持つな」(当時のCEOジョブズ) でしたが、騒ぎが大きくなると「アンテナ問題検証」と称して他社製スマートフォンの感度が落ちる握り方を並べたり、批判を受けて取り下げたりしたものの、ついに記者会見を開いて「業界全体の課題」「仕様なのでリコールはしないが、気になる人には無償でバンパーケースを配布する」と段階的撤退の様相でした。ついでに「業界全体の課題」発言については、マルチアンテナ構成や配置について長年苦心してきた他社からは「自爆に他人を巻き込むな」(RIM)と厳しいコメントを返されています。

今回の「曲がるiPhone 6 Plus」騒ぎが、無理に曲げようとすればそりゃ曲がる、大きく曲がれば戻らないこともある、しかしそれは落として打ちどころが悪ければ割れるのと同じ「そういうもの」なので自己責任です、で収束するのか、それとも尻ポケットに入れたまま座るのは落とすのとは違い通常使用の範囲であり、それで曲がるのは製品の瑕疵、となるのかは、これから「曲がる」騒ぎがどれほど続くのか、実際に変形して困った客がどの程度現れるのかしだい。

4のアンテナ騒ぎは樹脂製のバンパーケース配布であっさりと沈静化しましたが、仮に「曲がる」騒ぎが一過性の話題ではなく深刻な製品の欠陥と受け取られるようなことがあるとすれば、今度は補強用のケースでも配る羽目になるかもしれません。

アップル、「曲がるiPhone 6 Plus」騒動に回答。強度テストを公開 (動画)
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