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情動も伝えるネットワーク型 脳マシンインターフェース公開。装着型支援ロボや家電操作

Shinichi Sekine , @sekine_s
2014年12月9日, 午前09:14 in Bmi
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国際電気通信基礎技術研究所(ATR)とNTT、島津製作所、慶応大、積水ハウスが12月4日に発表したネットワーク型ブレイン・マシン・インタフェース(以下BMI)システムは、脳活動と連動して日常生活に必要な動作・行動を支援する高齢者・要介護者向けのシステムです。

BMIは脳波や血流などの情報を読み取ることで人間の思考や情動を推定し、機械と連動させる技術。脳活動によって機械を動作させるといっても、従来のBMIでは強く念じる必要があるなど、使用者に高い負担がかかるという課題がありました。ATRが開発したBMIは、日常生活で使用できる点を主目的とすることから、自然な脳活動の範囲で動作します。

Gallery: ATR ネットワーク型ブレインマシンインターフェース | 35 Photos





今回発表されたネットワーク型BMIシステムは、使用者が身に付けた脳活動計測装置と、生活環境に設置したセンサーが計測した各種データをネットワーク経由で解析システムに伝送し、クラウドあるいは生活環境内に置かれた脳活動データベースと照合して動作情報を外部機器に伝えることで、使用者の活動を支援するシステム。

思考することで車椅子が駆動したり、家電の操作を行なうことができるほか、感情や情動を介助者や家族に伝えることも可能です。技術デモでは、ランプのカラー変化によって使用者の快/不快の度合いを視覚的に表現していました。


BMI使用者が家族や介助者の目の届かないところにいる場合でも、色や画面表示によって情動を伝えられます。色が赤に近いほど不快感が高いことを示します。なお写真のうちBMI使用者の状況を映した映像はあくまでもデモ用であり、製品化の際には採用されない可能性が高いとのこと。

思考する内容は、例えばテレビをつける場合、テレビをつけることそのものを念じるわけではありません。テレビをつけるにあたってキーとなる動作をあらかじめデータベースに登録しておき、該当する動作を行うことで、BMIシステムが動作に伴う脳活動のパターンを読み取って、テレビをつけるというプロセスを踏んでいます。

脳情報解析による生活支援の手法は3種類。

1:上肢運動時の脳活動に反応して家電や照明などを操作する手法。
2:脳波から利用者の情動(不快感)を検知し、ランプの色といったシグナルを用いて家族や介助者とのコミュニケーションを補助する手法。
3:BMIアクチュエータによる動作支援。

1つ目は近赤外分効能計測(Near-Infrared Spectroscopy、以下NIRS)、2つ目と3つ目には脳波計測(Electroencephalography、以下EEG)という装置をそれぞれ用いています。

脳活動の認識から家電やアクチュエータが動作するまでにかかる時間は、NIRSの場合は約17秒、EEGの場合は約4秒。また現時点では毎回確実に意図した通りの動作をするわけではなく、成功率は84%前後です。今後はデータベースの情報をより充実させ、精度の向上を図りたいとしています。


BMIアクチュエータを用いた動作支援は、身体装着型のアクチュエータが脳活動と連動するため、上肢がほとんど動かない使用者でも体を動かして日常生活を送ることができます。


本システムは下記の要素技術から構成されます。

  • 脳情報解析技術
  • 携帯型脳活動計測装置
  • ネットワークエージェント基盤技術
  • 実環境実験設備(以下BMIハウス)
  • 行動支援機器の安全制御技術
脳情報解析技術は、NIRSやEEGから伝送された情報をデータベースと照合し、行動意図や情動を解読する技術。例えばテレビやエアコンを操作するときの脳活動を計測し、次に同様の脳活動を計測した際に使用者の行動意図を認識することができます。

また、BMI使用者の情動状態(不快感)を捉えることで、捕捉した情動の状態に応じた環境設定や介助者へのシグナル発信、身体装着型アクチュエータの連動を行うことが可能です。


脳活動計測装置は、言語、視覚、聴覚、運動などに伴う脳活動を、頭皮上から近赤外光を照射することで観測する装置。今回は島津製作所がNIRSを日常生活で使用できるように小型化し、ベストとして着用できるようにしています。

また、慶應義塾大学は、脳波による情動の検出を行うEEGの開発および改良に携わりました。本システムにおけるNIRSおよびEEGは、使用者が特別な訓練を必要とせず、専用の機器を装着するだけという侵襲性の低さも特徴の一つです。

携帯型NIRS


NTTが開発したネットワークエージェント基盤技術は、BMI使用者の利用形態や状況に応じて、脳情報のデータベースにアクセスするためのプラットフォームを実現します。

例えば、使用者がリビングにいる場合はネットワーク経由でクラウドのデータベースにアクセスし、寝室に移動した場合は自宅に設置した端末を利用するよう動的に切り替えて、脳情報をネットワークに流さないようにする、といった選択が可能になります。

BMIハウスは、本システムを日常生活環境で運用するための実証実験を行なうためにATRと積水ハウスが構築した設備。内部にはレーザーレンジファインダー、超音波センサー、人感センサーといった各種センサーを設置するとともに、使用者の生活行動を支援するためのアクチュエータを備えています。


今回公開された設備では、車椅子での移動と、温度や照度といった環境制御、備え付けランプの色による情動状態の伝達などがデモンストレーションされました。


移動支援機器の安全制御技術は、脳活動による移動支援機器の運用にあたって、意図しない操作入力を行なった場合でも、機器を安全に作動させるための技術。


具体的には、機器内蔵のモニタリング機能、生活環境に設置したセンサー、遠隔モニタリングによる3重の安全対策を行います。移動経路上の障害物認識や他者との衝突回避、移動経路計画などが可能です。

現時点では医療・介護の分野に特化した方向性であり、実証実験用の設備ということもあって、発表に用いられた環境は家そのものをBMI用にカスタマイズした大掛かりなものです。


具体的には、家全体にBMIシステムと連動する複数種類のセンサーやアクチュエータを設置しており、キッチンなど備え付けの設備は車椅子でも利用できる高さに合わせるなど専用設計となっています。製品化にあたっては、用途ごとに必要な要素技術を組み合わせたパッケージを複数用意するなどの工夫が必要でしょう。


2020年をめどに製品化を見込んでいますが、今回発表された形態で製品化するかどうかは未定です。ATRの担当者によれば、産業利用における脳活動の活用についてのガイドラインやルールを定めることや、データを取得・蓄積するにあたっての手間を減らすこと、製品化に際して単価を下げることなどが当面の課題として挙げられるとのことでした。

今後の展開予定としては、本システムを『"脳を見守る"ことで様々な場面でコミュニケーションを豊かにする環境づくりのための技術』と位置付け、高齢者・要介護者だけでなく、一般の人々に向けた製品とサービスの実用化を目指すとしています。


Source: NTT
関連キーワード: bmi, brain, Brain Machine Interface, development
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