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NORAD のレーダー飛行船、係留が外れ漂流。1万8000世帯を停電させ森のなかへと消える

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2015年10月29日, 午後04:30 in Army
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北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)がワシントン周辺の防衛のため運用している無人飛行船型レーダーが、係留していたケーブルを引きちぎって漂流を始めるという事態が発生しました。

自由の身となった飛行船レーダーはスクランブル発進した F-16 戦闘機2機を従えながら、風に吹かれてワシントンの隣にあるペンシルベニア州に到達、森のなかに着地しました。米軍からは詳しい発表はありません。

[Image credit: Jimmy May / Bloomsburg Press]



飛行船型レーダーはレイセオン社が開発したもので、その大きさは約74m。昨年暮れより3年間のテスト期間として2機が飛ばされており、NORAD の対地攻撃巡航ミサイル防衛上空センサー網(JLENS)の一部を担います。

飛行船型レーダーのメリットはその運用コスト。レイセオンは航空機によるレーダー監視に比べ1/5~1/7での運用が可能としています。

問題となった飛行船型レーダーは、約2kmものケーブルをぶら下げたまま高度4600m付近まで上昇し、ワシントンから北東のペンシルベニア州ブルームズバーグまで高度を下げながら漂流しました。途中、送電線にケーブルがかかったのか周囲約1万8000世帯が停電になり、近くにあった学校などでは生徒を屋内に避難させるなどの措置をとる事態となりました。



その後、飛行船型レーダーはヘリウムガスが漏れ出ていたのか尾翼部分からしぼみ始めるとともに高度を下げ、みるみるうちに降下、森のなかへと消えました。



飛行船型レーダーを係留するために使われるケーブルは風速約45mにまで耐えられるよう設計されており、今回なぜそれがはずれたのかはわかっていません。

ちなみに NORAD といえば、昨年60週年を迎えた「サンタクロース追跡作戦」でも知られています。昨年12月、飛行船型レーダーの利用開始に際し「サンタクロース追跡にも活用する」とコメントしていた NORAD ですが、このぶんだと今年の追跡精度はいまいちかもしれません。


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