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96個のスピーカーに囲まれる『音響樽』。音だけでヒトの存在を表現する高精度音場再現:東京デザインウィーク

Shinichi Sekine , @sekine_s
2015年11月4日, 午前11:00 in Acoustic
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11月3日まで明治神宮外苑絵画館前で開催していた東京デザインウィークより。

『インタラクティブ』をテーマとした今年の展示では、来場者参加型の体験型展示が多く見られました。

JST CREST 戦略的創造研究推進事業が取り組む『音響樽』は、96個のスピーカーからなる"没入型聴覚ディスプレイシステム"。中に入って音を聴く装置です。音響樽の名が示す通り、巨大な樽を思わせる外観は、会場でもひときわ目を引きます。樽の内部には壁面から天井まですべての方位にスピーカーが埋め込まれており、録音環境の音場を高い精度で再現します。

Gallery: 音響樽 96chのスピーカーで存在感さえ感じる高精度な音場再現 | 5 Photos


音響樽は、現東京電機大学教授の伊勢史郎氏が1993年に提案した『境界音場制御の原理』を実践する装置であり、JST CRESTの聴空間共有プロジェクト研究チームが、"音楽を用いた創造・交流活動を支援する聴空間共有システムの開発"をテーマに、2016年3月まで実証実験のプロジェクトを実施中です。

市販のサラウンドスピーカーシステムとの違いは、音響再生の精度。物理的に設置されているスピーカーが多いことから、音だけで人やモノの存在感を自然に再現しやすい点が特徴です。

想定される没入型聴覚ディスプレイの活用領域は、多人数音場共有による楽器練習室、音響シミュレーション、映画鑑賞室、聴覚訓練室など。高い音場再現を必要とする専門的な用途や、ハイエンドなオーディオ機器としての利用も見込みます。現在はより小型の再生室を制作中とのことです。

会場のデモでは"オーケストラ"、"パイプオルガン"、"電車の通過音"、"鳥のさえずり"、"ギターと手拍子"といった音源が連続で流されます。いずれもその場にいるかのように高い再現性があり、特に電車の通過音は、電車までの距離感や自分の周囲の微かな物音まで再現され、イメージの中で移動する電車の位置をはっきり追えるほどの臨場感がありました。

録音には球形に相似した『フラーレンマイクロホン』と呼ばれる80chのマイクを使用し、録音環境の三次元音場を収録。収録した信号に逆フィルタリング処理を施して再生信号を作成し、音響樽で再生するデータを作ります。

写真中央のフラーレン構造体に80個のマイクがついています。画像は科学技術振興機構の実績報告資料から

なお、音響樽の製品化は未定ですが、共同研究として一時的にレンタルすることは可能です。利用したいアプリケーションに応じたインターフェースの開発を必要としますが、応相談とのこと。

関連キーワード: acoustic, tdu, tokyodesignersweek
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