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おサイフケータイユーザー数は増加?減少?電子マネーの誤解と正解をさぐる:モバイル決済最前線

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Ittousai, 9月20日
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以前、国内の電子マネー市場でWAONやnanacoなどの流通系が強く、それにSuicaが続く形で決済件数や金額ベースで3強状態にあることを紹介した。今回はこれに関してもう1つ気になるテーマである「おサイフケータイ」について触れる。

おサイフケータイ市場が縮小しているという誤解

先日、NuAnsブランドで発売されるWindows 10 Mobileスマートフォンの「NEO」の発表会の席で、「駅で携帯電話をかざして改札を通過している人をあまり見かけない」という説明があった。NEOはとかくスペックや価格にのみ注目が集まりがちなスマートフォンに、デザイン設計を含めて開発者自らがこだわりの機能を詰め込んだ意欲作だ。

その特徴の1つに「本体背面ジャケットの内側にSuicaなどの電子マネーカードを収納して改札タッチができる」というものがあり、普段は電子マネーにおサイフケータイではなく、カードを使っているユーザーであっても違和感なく使えるという点を強調するための説明だろう。もちろん、Windows 10 Mobileにはおサイフケータイ機能がソフトウェア的に搭載されていないため、このNEO仕組み自体は非常に現実的で悪くない実装であり、個人的にもいいアイデアだと思っている。

NuAns スマホ「NEO」。おサイフ機能は搭載しないが、電子マネーカードを内側に収納できる


Type-A/BとFeliCa対応で、電子マネーの残高参照やICタグを読み取れる


このエピソードには2つほどおサイフケータイの現状を示すトピックが含まれている。1つはおサイフケータイの組み込みが可能なプラットフォームが限られていること(iPhoneやWindows 10 Mobileは未対応)、そして、おサイフケータイが比較的利用可能な場所が多い都市部在住の人であっても、周囲に使っている人をあまり見かけないという意見が出てくる点だ。

実際、日本でスマートフォンシェアの半数近くを占めるiPhoneのことを考えれば、電子マネーの利用にはカードを使うか、別途おサイフケータイ用の携帯を所持するしかない。ゆえに「おサイフケータイの市場は縮小している」という意見が出てきてもそれほど不思議ではない。

ただし、これは正解でもあり、誤解でもある。正確には「会員数ベースでは引き続き伸びているが、カードを含めた電子マネー発行枚数(件数)の伸びほどではない」というのが正しい。ゆえに、全体の件数でおサイフケータイの会員数を割った市場シェアでは微減が続いている。数字のトリックみたいなものだが、少し見てみよう。

基となるデータは、フェリカネットワークスのページに掲載されている電子マネー推進検討会の集計情報だ。2012年に設立された電子マネー推進検討会が、電子マネーを発行6社の報告するデータを集計する形で定期的に報告しているもので、これで全体の電子マネー発行数とおサイフケータイでの会員状況の差が把握できる。

ただし、ここには最新データのみしか記載されていないため、過去のデータを掲載したペイメントナビの記事(2012年版2014年版)を参考にさせていただいている。2013年版は情報が欠落しているが、手持ちのデータを参考に推測値としてグラフを作成させていただいた。なので、あくまで参考データとして参照いただきたい。

電子マネー全体の発行数とおサイフケータイ会員数(電子マネー推進検討会)



電子マネー全体の発行数とおサイフケータイ会員数(単位:万)の推移(一部推測値を含む、筆者作成)


ご覧いただくとわかるが、おサイフケータイ会員数としては増加が続いている。一方で、そのグラフの増加率は電子マネー発行件数全体には及ばず、乖離が始まっている。利用率で比較すれば、2012年の20.4%から、2015年には17.3%まで減少してしまっている。これがおサイフケータイの現状を示す側面の1つだ。

おサイフケータイ普及のネックとは?

ただし、電子マネー推進検討会の報告データで注意しなければならないのは、「おサイフケータイの累計会員数」が必ずしも「アクティブな会員数」を示していないことだ。例えば、年会費無料のサービスであれば、わざわざ解約するユーザーはほとんどいないだろう。モバイルSuicaのように、ビューカード利用者以外は年会費を取られるサービスもあるが、そのJR東日本においてもサービスの会員数は増加を続けているとのことで、必ずしも表のデータと実態が乖離しているわけでもないようだ。「両者はイコールではない」ということだけを念頭に置いておけばいいだろう。

モバイルSuicaは年会費が有料な場合もあるが、会員数は増加を続けている



「iPhoneのシェア増加がおサイフケータイの普及の障害になっている」という話もある。下記はフェリカネットワークスが公開しているアンケート調査結果だが、携帯電話所有者全体に対するおサイフケータイ対応機種の比率は43%となっている。半数を割っている原因はおそらくiPhoneだが、それ以上に先ほどのおサイフケータイの利用率を示したデータである「20%前後」との乖離がある。

2~3年ほど前にあるキャリア関係者に聞いた話で「おサイフケータイ利用率は10%台前半」という数字があったが、だとしても本来取れるべきシェアを取れていないわけで、まだまだ市場開拓の余地がある市場だといえる。おそらくは、iPhoneのシェア以前に「おサイフケータイ利用のハードルが高い」というのが、シェアが伸びない根本的な部分なのではないかと筆者は考える。

おサイフケータイ対応率の低さは、iPhoneの高普及率によるものと推測(フェリカネットワークス)


一方で、おサイフケータイを積極的に活用するユーザーは、一般的なカード利用者に比べて違う利用行動を見せているというデータもある。例えばJR東日本によれば、モバイルSuica利用者はカード利用者に比べて鉄道利用で1.2倍、電子マネーで2.2倍ほど決済件数が高い傾向にあるという。つまりヘビーユーザーほどおサイフケータイを活用する傾向が高いということだ。もしおサイフケータイの裾野を広げたいと考えた場合、ライトユーザーも積極的に取り込むことも視野に入れていく必要があるのかもしれない。せっかく、日本国内でこれだけ電子マネーを使えるインフラが増え続けているのだから、活用しないのは非常にもったいない。

モバイルSuica会員のほうがカード会員よりもヘビーユーザーという傾向あり




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