台湾の大手PCメーカーASUS(エイスース)が、光学3倍ズームレンズと5.5インチフルHD液晶を搭載した、SIMフリー高級スマートフォン『ZenFone Zoom』シリーズの日本版を発表しました。

シリーズは大別して4グレードに分かれる構成で、価格は最廉価モデルが4万9800円(税別)から、最上位モデルが6万8800円(同)。発売は第一陣が2月5日からとなります。



特徴は、内蔵するカメラモジュールに、HOYAと共同開発した3倍ズームレンズユニットを搭載した点。2個のプリズムを用いた屈折光学系により、レンズを90度曲げて搭載することで、「レンズが飛び出さない光学ズーム」を実現。本体厚の増加を少なく抑えつつ、光学3倍ズームを実現します。

ASUS Zenfone Zoom 実機(発表会)

すべての写真を見る

43 枚









4つのグレードの違いは、SoCとストレージ容量、そして背面パネルの仕上げ。メインメモリは全機種4GBで、SoCは全モデルともAtom Z3000シリーズですが、最上位モデルは採用例の少ないAtom Z3590(4コア、バースト時最高クロック2.5GHz)と、ストレージとして128GBのeMMCを搭載します。






中位モデル2グレードは、Atom Z3580(4コア、バースト時最高クロック2.33GHz)と、ストレージとしてeMMC 64GBを搭載。背面に本革を配した『プレミアムレザーモデル』(写真下側)が5万9800円。スタンダードなプラスチックカバーのモデル(写真上側)が5万5800円。

そして4万9800円の最廉価モデルが、SoCには中位と同じAtom Z3580ですが、ストレージはeMMC 32GB、プラスチックカバーという構成です。ただし最廉価モデルでもメインメモリは4GB。ストレージは少ないものの、SoCとメインメモリはZenFone 2の上位構成並みという点がポイントです。



本体サイズは縦長状態で、78.84×158.9×5~11.95mm(幅×高さ×厚さ)、重量は約185g。ASUSは「光学3倍ズームレンズを搭載したスマートフォンとしては世界最薄」をアピールします。写真は裏蓋を外し、レンズ部付近を見た状態ですが、飛び出しはこの程度です。

さらに冒頭で紹介したように、ズームに応じたレンズの移動は本体内部で完結することから、ズームをしても厚さは変化しません。

ちなみにZenfone 2のZE551ML(77.2×152.5×3.9~10.9mmで170g)と比べた場合、高さやエッジ部分の厚みは多少増すものの、その差はわずかと言っていいレベルです。



光学ズームレンズの設計は、日本の日本の光学機器メーカーHOYA(ホーヤ)が担当。入射光上図左上方向から入り、プリズムで90度曲げられます。合計で8枚ものレンズ(非球面4枚とガラス4枚。公式ではプリズムを合わせて10枚と表記します)を経由し、さらにプリズムで再度曲げられ、パナソニック製のCMOSセンサーへと入るという仕組み。
なお画素数は、メイン(背面側)が1300万画素、フロント(前面側)が500万画素です。

ASUS ZenFone Zoom カメラモジュール解説

すべての写真を見る

24 枚












さらにレンズ側には、光学手ブレ補正機能も搭載。しかも4段分相当と、スマートフォンとしては効果の高い補正性能です。



加えて他のカメラ性能も高水準。AFは赤外線レーザー併用で公称0.03秒と速く、フラッシュは2色(デュアルトーン)構成、マクロ撮影は最短5cm、さらにハードウェアのシャッターボタンも備えます。






またカメラアプリ側では、複数画像合成で感度を実質4倍に上げるローライトモードや32秒までの超スローシャッター、複数枚合成HDRによる逆光撮影機能や、複数枚合成によって5200万画素相当のデータを生成する超解像モードなどを搭載します。

ASUS ZenFone Zoom カメラアプリ画面と出力サンプル

すべての写真を見る

32 枚





発表会では、同社会長のジョニー・シー氏自らがiPhone 6s Plusとの比較データなどを公開。3倍ズームによる柔軟な撮影が可能な点や、光学ズームならではの画質優位点などと合わせてアピールしました。



またSoCなど心臓部は、上述したようにZenfone 2譲り。『性能怪獣』(パフォーマンス・モンスター)のキャッチフレーズも引き続き使われます。

なお、LTE通信は最高速度が下り150Mbps、上り50Mbpsの仕様。対応バンド帯は、FDD-LTEが1/2/3/5/7/8/9/18/19/28、TDD-LTEが38/39/40/41。
3G通信はW-CDMA(HSPA+対応)が1/2/5/6/8/19、TD-SCDMAが32/39。加えてGSMとEDGEは850/900/1,800/1,900MHzをサポートします。



内蔵バッテリー容量は3000mAhと大きめで、公称バッテリー駆動時間は10.1時間と長め。
加えて高速充電機能『BoostMaster』も搭載。0%時から60%までの充電速度は最高39分と、高速充電を可能にした点も紹介しました。



このようにZenFone Zoomは、同社のSIMフリースマートフォンとしては高価ながら、それ以上の特徴と性能を目指した意欲的なモデル。発表会場でも価格に関しては、「Zenfone 5や2ほどのインパクトはないが、冷静に分析するとお買い得感は確かに高い」といった意見が多く聞こえました。



また、本体のサイズをコンパクトに抑えながら3倍ズームレンズを搭載した点に関しては、実機に触れていると、これまで一部のモデルにあったような飛び出し式レンズでないことによる「落ちつき」や「納得感」が印象的。
ASUS側は『光学カメラレンズを再定義』と大きく出ていますが、触っているとこのフレーズさえも納得感を持つもの。ある意味でようやくスマートフォンにふさわしい光学ズームレンズが出てきたのではないか......という印象さえ抱かせます。



ASUS Zenfone Zoom 発表会

すべての写真を見る

73 枚


また、すでに定評あるZenFone 2をベースとしたカメラ機能のみならず他のスペックも大きな隙がない仕様に仕上がっている点も高く評価できる点。今後の高級スマートフォンの指標のひとつとなりそうな気配もあります。

最初にプレビューされた2015年のCES(下記記事を参照ください)からはまるまる1年以上を経ての発売と、かなりの難産となったモデルですが、それだけの時間を掛けただけのことはあるモデルと感じました。

ASUS ZenFone Zoom発表。「光学3倍ズーム対応カメラ搭載で最薄」スマートフォン
レンズが出っ張らないのに光学3倍ズーム。SIMフリースマホZenfone Zoom日本版をASUSが発表、4万9800円から
広告

0 コメント

広告