VAIOが本日(2月4日)に発表したWindows 10 Mobile版SIMフリースマートフォン『VAIO Phone Biz』(VPB0511S)。その発表会が秋葉原にて開催され、会場は多くの報道陣で賑わいました。

ここでは、昨年登場した日本通信 VA-10J、つまり以前のVAIO Phoneと比較した場合の最大の特徴ともいえるデザインに関して、発表会での実機写真を取り混ぜてお伝えします(ギャラリーに多数収録しました)。結論から言いますと、VA-10Jに触れた時の違和感――デザインや仕上げにおけるVAIO度の低さ――は感じられず、ある意味で納得感と説得力を持った手触りのモデルです。

VAIO Phone Biz 実機@発表会

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あらためて本機の基本仕様をおさらいすると、SoCにはクアルコムのSnapdragon 617(8コア、1.5GHz)を採用し、ディスプレイは5.5インチのフルHD(1920×1080ドット)で、足回りはメインメモリが3GB、内蔵ストレージ16GB。
さらに外部ディスプレイを接続するとPC風画面で動作するContinuum (コンティニュアム) for Phoneにも対応と、Win 10 Mobileスマートフォンとしては比較的重装備なモデルです。

なお、個人で購入する場合の予想実売価格は「5万円台」とされていますが、会場での囲み取材ではさらに「(5万円台の)前半としたい」とのコメントも出ました。詳細に関しては、発表時の記事を参照ください。

アルミ削り出しの高級感、新VAIO Phone「Biz」は4月発売。Win10搭載、全数検査「安曇野FINISH」も実施





デザインと仕上げ面での特徴は、アルミニウム合金削りだし+プラスチック射出成型による金属ベースの背面パネル。これは正面パネルの全面ガラスと合わせて、同社のタブレットPC『VAIO Z Canvas』と共通のテーマを持ったデザインとアピールされています。

と言っても正直なところ、技術的には昨今増加しているライバルの金属ボディスマートフォンでも採用されている製造方法。むしろ本機の特徴は「VAIO製品」という言葉の説得力ともなる、加工精度の高さにあります。









とくに背面の加工は、適度なざらつき感を備えたもので、昨今のスマートフォンではあまり見ない仕上げ。会場ではVAIO Z Canvasも展示されていたため並べて撮影してみましたが、確かにかなり近い印象の仕上げでした。



ただし古くからVAIOを知っている歴戦の本誌読者からすると、むしろこの背面は「VAIOノート505」ことPCG-505、および後継のN505シリーズも連想させる仕上げです。

505シリーズはマグネシウム合金だったため、本機とは素材が違い、また色も本機のほうが明るめ(505は紫色が入っており、環境光によってはかなり青みがかります)ですが、古くからのVAIOファンにとってはこの(銀パソならぬ)「銀スマ」感だけで十二分なツボとなりそうです。



なお、VAIOロゴはレーザーエッチングによる彫り込み式。背面中央に入りますが、この精度もしっかりとしたもの。VA-10Jの「銀文字+ガラスパネル」に対して、見た目からも精度の違いが感じられる仕様です。



隠れた特徴として、フロントパネル側のガラスに一切ロゴや文字がない点が挙げられます。いわゆるハードウェアボタンもまったくないため、全面ガラスで一面黒のみという、非常に割り切った設計です。ここは製品購入対象となる層に対しては非常に好まれそうなデザインと感じました。



また触感という点では、右サイドにあるボタンやUSB端子(2.0 タイプBです)などの立て付けも良好。触れてみるとコストの掛かった設計であることがわかる、という印象です。



一方で、プラスチックパーツと金属パーツが合わさる箇所(USB端子横など)では、あえて段差を付けています。これは使用時の耐久性などを優先し、遊びが必要な箇所と判断したことなどからですが、こうした点からは昨今の同社製ノートPCが打ち出しているタフさの追求も感じられます。



ただし使う上での弱点になりそうだ、と感じたのは、ゴム系の素材と思われるバンパーこそ装着されているものの、ガラス部のエッジがほぼ露出するデザインとなっている点。

これは触感への配慮やVAIO Z Canvasとのデザイン整合性などから採用したデザインとのことですが、周囲をプラスチックなどのフレームで囲んだデザインに比べ、落下時の衝撃などではどうしても不利になりがちな構造。実際の運用ではケースや耐衝撃フィルム選びが重要となりそうです。



なお、ソフトウェア的には、完全に素の(独自カスタマイズ要素やアプリのない)Windows 10 Mobileとなっています。そもそも同OSではプレーンなモデルが多い点や、OSレベルでの弱点とも呼べる日本語変換の「ちょっと変換が違うんだよなぁ」感などもそのままなのが残念ですが、そのプレーンさは好ましいと感じました。

試用した際の速度面でも、さすがに重装備のハードウェアだけあり、基本的なアプリに関してのレスポンスなどは確かなもの。コンティニアム使用時にタスクビュー表示へアニメーションする場合などでこそ、無線接続およびデータ圧縮に起因する外部ディスプレイ側の表示遅れはありますが、アプリ使用時などの重さは感じられませんでした。このあたりはメインメモリ3GB仕様も効いていると思われます。



このように、VAIO Phome Bizは、かなりフォトジェニックで触って「快」いスマートフォン。とくにVAIOノート505に特別な感情を持つ方であれば必見の一品とも呼べる仕上がりです。

VAIO自身が公開しているように、生産は海外ODM企業で行なわれているため(残念ながらメーカー名は非公開とのこと)、「安曇野生産」ではなく「安曇野FINISH」となっていますが、VA-10Jを触っていて感じられたVAIO度の薄さはありません。
むしろVAIO Proシリーズのように「ODM生産であってもVAIO度を強く感じる」ようなモデルとなっているのが印象的です。



今回VAIOがメインターゲットとしているのは企業向けで、また個人向けの販売価格は決して安価とは言えないことから、個人市場へのスマートフォンにおける影響は多くなさそうですが、少なくとも本体デザインは新たなトレンドともなる可能性がありそうだ......という、説得力を備えたモデル。VA-10Jとはいい意味でひと味違うことは間違いありません。
VAIO度濃厚なVAIO Phone Bizインプレ。VAIOノート505を連想させる「銀スマ」は触って納得の仕上がり
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