EVGAの最新記事

Image credit:

Riftユーザー以外にも便利。フロントパネルにHDMIとUSB3.0×2を出せるGTX 980TiカードをEVGAが発表

橋本 新義 (Shingi Hashimoto)
2016年2月16日, 午後09:05 in Evga
316 シェア
59
174
13
4
66

注目記事

人気記事



米国の自作PC向けパーツメーカーEVGA(イーブイジーエー)が、「VR向け」と称したNVIDIA GeForce GTX 980 Ti搭載ビデオカード(グラフィックスボード)2モデルを発表しました。出荷時期や価格は現状では未定。

「VR向け」と称するカードの中には、動作条件を満たす高速なGPUを搭載するだけ(あるいはそれ以下)のモデルもありますが、この2製品はHDMIとUSB 3.0×2基を搭載した5インチベイ用フロントパネル(写真中段右)を付属。多くの端子を必要とするOculus Riftの脱着が背面に手を回さずともできるのが特徴です。こう書けば、Riftのオーナーであればありがたさがわかるはずです。

Gallery: EVGA GeForce GTX 980 Ti VR EDITION 2モデル | 14 Photos



さて、なぜOculus Riftの脱着が問題なのか、という点から紹介しましょう。意外と知られていませんが、そもそもRiftを使う際に必要な端子は非常に多数。映像用としてHDMI 1.3×1基に加え、USB端子が3.0×3基にUSB 2.0×1基と、計4基を必要とします(Oculus Rift公式ページより)。

加えて、少なくとも開発版では、VRアプリの実行の際、Windowsのディスプレイ設定でプライマリ側をRiftにする必要があります。これはセカンダリ以降のディスプレイにしているとレイテンシ(遅延)などが増加し、十分な性能が出せないため。

ただし、Windowsでディスプレイの優先度設定を切り替えるのは比較的操作階層が多く、面倒なもの。そのため現状でのRiftユーザーは、使用しないときは電源をオフにするか接続を外しておくのが一般的です。Windowsで検出されない状態にしておけば、他のディスプレイがプライマリに代替されるわけです。



こういった事情から、PCの周辺にスペースの少ない場合などは、本来外して片しておきたいのですが、接続にはケーブルが多数必要。さらにUSBはともかく、HDMIがフロントパネルにあるデスクトップPCなどはほとんどなかったことから、地味にストレスが掛かる......というのが実情でした。

つまり、これら2製品に付属するフロントパネルは、まさにこうしたストレスを大きく軽減してくれるアイテムというわけ。USBが若干少ないですが、デスクトップPCであればUSBをフロントパネル側に出す手段はいくつかありますし、多くのPCケースにはUSB端子がありますので、運用でカバーできる範囲です。





技術的なポイントとしては、フロントパネル側にHDMI端子を出すために基板が専用設計になっているという点。しかも背面(ブラケット)側に加え、PCケース内部側(フロントパネル側)に2基目のHDMI端子を備えるという、凝った構造となっています。

またフロントパネルとの接続は嬉しいことに専用端子ではなく、フルサイズHDMIとなっているため、他のカードに買い換えてもフロントパネルが「運用でカバー」できそうな点も嬉しいところです。



なお、2種類のモデルの違いは搭載するカードクーラー(冷却ユニット)の違い。標準モデル(写真左上)はNVIDIAのリファレンス(基準)仕様に基づいたカードクーラーを搭載する『EVGA GeForce GTX 980 Ti VR EDITION』、上位モデル(写真右下)がEVGAが設計した強力なデュアルファンタイプのカードクーラーを搭載する『EVGA GeForce GTX 980 Ti VR EDITION ACX 2.0+』です。



ACX 2.0+とは、2基の長寿命・低消費電力設計ファンとリファレンスより空気の流れをスムーズにしたヒートシンク形状などにより、冷却効率を高めた高性能なカードクーラー。リファレンスデザイン比で、GPUへの冷却性能は20%アップ、それに並ぶ発熱源であるビデオメモリは15%アップ、電源部のMOSFETチップは13%アップをアピールします。



ビデオカードとしての基本仕様は、CUDAコア(処理ユニット)数は2816基で、GPUの基本クロックは1000MHz、ブースト時最高クロック1076MHz。メモリクロックは7010MHz相当。
メモリバス幅はGTX 980 Tiの基本となる384bitで、ビデオメモリは6GBのGDDR5。補助電源コネクタは8ピン×1、6ピン×1で、カード長さは266.7mm、高さは111.15mm。

PCとの接続はPCI Express 3.0 x16、出力端子は上述したHDMI×2(内部 / 外部)に加え、フルサイズDisplayPort×2基、DVI-I×1基となります。


今回の2モデルは、カード自体の基本性能もOculus Rift、および他のVRヘッドセット用として十二分な性能を備える製品ですが、とにもかくにもHDMIをフロントパネルに出せる、という点が非常に便利。

VRヘッドセットは使わないというユーザーでも、必要な際にHDMIのサブディスプレイをパッと接続できるという点などに魅力を感じるユーザーはいるのではないでしょうか。ともすれば高級ビデオカードの流行になりそうな、そしてなってほしい装備です。