1週間のうち、拾いきれなかったをニュースを集めてお伝えします。今週は「シャコの眼のしくみ解明」、「自爆テロリスト発見器」、「人間の手に最も近いロボットハンド」などをまとめました。

ヴァージン・ギャラクティック社、SpaceShip Two 2号機(VSS Unity)公開

 
Virgin Galactic 社が、宇宙旅客船 SpaceShip Two の新たな機体を公開しました。2014年秋に空中分解事故を起こした SpaceShip Two 1号機(VSS Enterprise)は操縦ミスにより、機体がまだ加速中にもかかわらず減速~再突入手順を実行してしまったため、その構造に負荷がかかり空中分解を起こしました。この事故で2名のパイロットのうちひとりを失っています。

今回公開された新型の SpaceShip Two は、安全対策の見直しとより慎重な試験飛行計画を準備することを強調しています。

ちなみに、新型 SpaceShip Two には別名として VSS Unity という名が与えられています。これは理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士が考案した名称とのこと。


また発表の場にはハリソン・フォードも現れ、そのコックピットに座っていました。


[Source : Virgin Galactic(Twitter)]

構造・機能的に人間の手を模倣したロボットハンド

ワシントン大学の研究者が、おそらくこれまでで最も人間の手の構造と機能を再現したロボットハンドを開発しました。人間の手といえば、骨のまわりを筋肉や腱が複雑に取り囲み、さらに神経や血管組織が張り巡らされています。

研究者は、まず献体者の手をレーザースキャンしてその骨格を3Dプリント。それをそのままロボットハンドの内骨格としました。とくに手のひらの付け根にある手根骨から別れるしくみは、人間同様の柔軟な手のひらのを構成しさらに親指の可動範囲を拡大しています。主に外観から人間の手を再現しているロボットの手の場合、手のひらの部分から指が伸びているため、特に物をつかむ動作で指の自由度が人間に劣っていることがよくわかります。

ほかにも手の動きを再現するために靭帯や腱の機能も人間の手をを模して作ってあり、手首部分の10個のサーボによって、リアルな動きを再現します。

このロボットハンドは将来的に筋電義手としての利用が考えられており、研究者は周囲を生体組織で覆い、脳からの動作で動作するようにしたいと考えています。もしこれが実現すれば、いわゆる人体の本格的なサイボーグ化も可能になるのかもしれません。

人間の手の骨格を利用したロボットハンド

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5 枚



[Source : IEEE Spectrum]

米国政府、発火の「二輪ホバーボード」を分解調査

 
米国消費者製品安全委員会(Consumer Product Safety Commission : CPSC)が、粗悪な二輪ホバーボードの発火事故について調査をまとめ、新しい安全基準を制定したと発表しました。また安全審査会社 UL の認証を取得していないホバーボード製品は販売を自粛するよう呼びかけました。なお、現時点でULの認証を受けたホバーボードはひとつもなく、今年後半から市場に出回り始める見込みとのこと。

また CPSC は焼損したホバーボード製品の内部状況の調査や、正常な製品の運用テスト風景を動画で公開し、モデルを特定するわけではないものの、試験した製品の中には出荷こそしなかったものの内部に部品が溶けるほどの過熱を生じたものがあったとしています。

出火事故(とそれによる火災)が相次いだ昨年末には"中国製の安価なホバーボード"が出荷したと伝えられることも多かったことから、CPSC は「販売価格の高い製品なら安全」という認識が米国の消費者の一部に広まっていると指摘。価格と安全性は今のところ関係性がないことを強調つつ、たとえ出火の問題が解消されたとしてもスケートボードと同程度の危険性を伴う商品であることは意識しておくべきだとしています。
 
[Source : Mashable, CPSC(PDF)]

1万4900ドルのファン浮上型ホバーボード、1万ドルで入手のチャンス

2015年を賑わせた『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART II』のホバーボードを再現しようとする製品のなかでも最後に発表されたのがARCABoard。長方形の分厚い板に無数の穴が空いたような ARCABoard は、穴の中に仕込んだファンで浮上するしくみです。

2016年4月からの出火を予定していたものの、ここへきてさらに25万ドルの資金調達を目標に、Kickstarterでのクラウドファンディングを開始しました。用意した出資枠の半分はマーチャンダイズ商品ではあるものの、300ドル以上を出せば、"試し乗り" や "5日間のテストパイロット体験" なども選択できます。

注目のARCABoard本体は、30台限定ながら1万ドルを出せば入手できる枠を用意します。これは2月に値下げ改定された価格1万4900ドルに比べてもほぼ3割引きのバーゲン価格。本気で欲しいのであれば検討に値するチャンスかもしれません。

ただ、ARCABoard の弱点は連続使用時間が最大でも約6分しかないところ。充電すれば再び使えるものの、わずか6分の遊びのために日本円で110万円以上も出すのはどんな人かが、気になります。ちなみに記事執筆時点ではまだ1万ドルの枠への出資者は現れていません。

[Source : Kickstarter]

自爆テロ犯(の爆薬ベスト)発見器「CBD-100」

 
米国のR3テクノロジーと米サンディア国立研究所、米ロスアラモス国立研究所が、携帯型の自爆装置発見器を開発しました。Xバンドレーダーを内蔵し、約3m離れた場所からでも1.3秒ほどで小さな金属球(ボールベアリングなど)や、ガラス・陶器の破片、釘、そして石などを発見することが可能。これらは、しばしばテロ用の爆発物に詰め込まれています。

CBD-100は空港や大使館、政府施設、国境検問などでの使用を想定しています。またその可搬性から国際的なスポーツなどのイベントへの適用も考えられています。R3テクノロジーは、CBD-100 のコストが約5万ドルほどするものの、すでにパキスタン、アフガニスタン、シンガポール、クウェート、サウジアラビア、ナイジェリアといった国々が関心を寄せているとしています。

ただ、約3mという検出距離は自爆テロの危険性を考えれば十分とは言えません。開発は継続しており、今後はより離れた場所(30mほど)からでもスキャンできるよう、改良を加えていく計画です。

[Source : Sandia National Laboratories]

シャコの眼の偏光のしくみを解明

 
 
英ブリストル大学の研究者が、シャコの眼の偏光のしくみを解明したと発表しました。シャコといえば、その眼は昆虫のような複眼をなしており、10万色もの色を識別できたり一部の種では円偏光の回転方向まで感知できるとされます。

偏光とは、光を波としてとらえた時の振動の方向のこと。シャコはこの偏光の反射などを用いて互いにコミュニケーションも行っていると言われています。新たに解明されたシャコの眼のしくみは、将来的にまったく新しい偏光子の開発に繋がる可能性があり、光学ディスクの光ピックアップやカメラレンズその他偏光子を用いる光学機器に応用できる可能性があるとのこと。

論文はA shape-anisotropic reflective polarizer in a stomatopod crustacean(Thomas M. Jordan
, David Wilby, Tsyr-Huei Chiou, Kathryn D. Feller, Roy L. Caldwell, Thomas W. Cronin & Nicholas W. Roberts)


[Source : University of Bristol]
紫外線や円偏光も見えるシャコの眼・自爆テロリスト発見器・人間の手に最も近いロボットハンド(画像ピックアップ20)
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