90年代に流行した横スクロール殴る蹴る暴行系ゲームのひとつ『ベア・ナックル2』のBGM集が、アナログレコードとして発売されます。レコード化したのは英国のゲーム音楽専門レーベル DATA DISCS。
DATA DISCS はこれまでに5作品をカタログ化しているものの、現在のところすべてセガのゲーム音楽です。
セガのバイオレンス懐ゲー『ベア・ナックル2』BGM、アナログ盤で発売。古代祐三氏のPC-88用ファイルから原音取得
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古代祐三氏といえば YK-2 の名でプログラミング雑誌「マイコンBASICマガジン」のゲームミュージックコーナーを担当した後、1980年代後半の日本ファルコム作品のBGMを担当。その音楽性の豊かさが注目され、『イース』や『ドラゴンスレイヤーIV』『ソーサリアン』といった著名ゲームに音楽を提供しました。
1990年代に入ると、スーパーファミコンソフト『アクトレイザー』でのオーケストラ調BGMなどが高く評価され、程なくしてセガ・メガドライブ用格闘ゲーム『ベア・ナックル』に関わります。当時はカプコンの『ファイナルファイト』をはじめコナミ『クライムファイターズ』など、横スクロール格闘ゲーム全盛期。それらのゲームの多くがBGMにハードめの音色や大砲のように響くサンプリングのスネアを使っていたのに対し、ベア・ナックルは当時流行していたハウスミュージックを取り入れ、音楽としてのノリの良さを重視。なかには時代を先取りしたドラムンベース調の楽曲もあり、それらがゲームとの意外なマッチングを響かせていました。
DATA DISCS はゲームミュージック専門のアナログレコードレーベルを謳いつつ、出す作品はセガの作品ばかりという、企画担当者の趣味丸出し(?)のレーベル。これまでにアナログレコード化してきたタイトルは『ベア・ナックル』『シェンムー』『ザ・スーパー忍II』そして『スーパーハングオン』。英国レーベルながら、帯には日本語でもタタキを入れているのが親切なところ。一部は日本のアマゾンからも購入可能です。

『ベア・ナックル 2』のアナログ盤は、メガドライブ純正コントローラーに苦しめられつつもブラウン管の中でヴァイオレンスな日々を過ごした紳士たちに贈る一品と言えそうです。

訂正とお詫び:初出時、DATA DISCS のカタログラインナップを「すべて古代祐三氏が音楽担当した」としていましたが、スーパー忍IIとスーパーハングオンは古代氏の担当ではありませんでした。直々にツッコミを頂戴しましたご本人ならびに読者の皆様に深くお詫びして訂正いたします。
よく見たら記事に微妙に間違いが・・ザ・スーパー忍IIとスーパーハングオンは私の曲ではございません・・ まさか先日ピアノで弾いていたのがまずかったのか・・(笑) @engadgetjp さん、訂正お願い致します・・!
— 古代祐三 (@yuzokoshiro) 2016年2月25日
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