香港の携帯機メーカーGPDがクラウドファンディングサイトIndiegogoにおいて、Windows 10 Homeを搭載したパームトップ(ハンドヘルド)サイズPC『GPD WIN』の出資募集を開始しました。出資締め切りは4月27日で、プランが開始された場合の出荷スタートは2016年10月からの予定。出資プランでの価格は1台299ドル、10台で2890ドル(それぞれ送料含む)。発売後の店頭予想価格は499ドルです。

仕様的には、5.5インチHD(1280×720)IPS液晶、心臓部となるSoCにはインテルのAtom x5-Z8500を搭載し、メインメモリは4GB、ストレージ64GB。本体サイズは155×97×22mm(幅×奥行×厚さ)、重量は300gで、このあたりも絶滅危惧種的な「パームトップサイズのクラムシェルPC」としての設計です。

香港GPD Win 10+Atom x5パームトップ機 GPD WIN

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GPDはもともとゲームコントローラを本体に搭載した、いわゆる「ゲーム機風のAndroidタブレット」を得意とするメーカー。社名の由来もGamePad Digitalの略称です。そのため本機も、キーボードと同等の面積をポインティングデバイス兼ゲーム用コントローラに割り当てているという仕様。



コントローラは、デジタル方向入力(十字キー)と左右アナログスティック、12個のボタンを備える本格的な仕様。ボタンはキーボード面右上に4個、右下(キーボード右横)に4個(L3とR3、スタートとセレクト)、背面にL1、L2、R1、R2の4個を搭載するというレイアウトとなっています。

キーボード面における面積的にもキーボードとほぼ同等を確保しており、部品もジョイスティックにはアルプス電気製、ボタンのマイクロスイッチはオムロン製の採用をアピールします。



また、コントローラ部のマウス(ポインティングデバイス)モードとゲームパッドモードの切り替えは、キーボード面中央のスライドスイッチによって可能。マウスモードに設定した場合は、右側アナログスティックとL1/R1ボタンがマウスとしての役割を果たします。

対してキーボードに関連する仕様はアピールなどがなく、またキーの大きさなども、写真に映った指と比較する限りかなり小さめ。このあたりからは「クラムシェルのパームトップ機」と聞いて想像しがちなキーボード重視の設計ではなく、やはりゲーム向けという性格の強いモデルであることを伺わせます。



バッテリーは6000mAhと、昨今の7~8インチタブレットを凌ぐ大きさである点も特徴。公称バッテリー駆動時間は6~8時間と、やはりタブレット並みです。

基本的な仕様は、
  • OS:Windows 10 Home
  • 本体カラー:ブラック、ホワイト
  • ディスプレイ:5.5インチHD(1280×720)解像度、H-IPS方式、タッチパネル
  • SoC:インテル Atom x5-Z8500 (4コア4スレッド、基本クロック1.44 GHz、ターボ時最大 2.24 GHz)
  • GPU:インテル HDグラフィックス(CPU内蔵、実行ユニット数12基)
  • メインメモリ:4GB(LPDDDR3)
  • ストレージ:64GB(フラッシュメモリ、eMMC4.51接続)
  • Wi-Fi:IEEE 802.11b/g/n
  • Bluetooth:Bluetooth 4.0LE対応
  • 拡張端子:Mini HDMI×1、USB 3.0×1、USB 2.0×1(マイクロUSB タイプB、充電兼用)、TransFlashスロット(マイクロSDXCスロット互換、最大128GB)、ヘッドホン端子
  • 内蔵バッテリー:6000mAh(リチウムポリマー)、駆動時間6~8時間
  • 本体サイズ:155×97×22mm(幅×奥行×厚さ)
  • 重量:300g
  • その他:ディスプレイ保護ガラスはゴリラガラス3、ステレオスピーカー内蔵、ゲームコントローラー兼ポインティングデバイス(12ボタン、アナログスティック×2、デジタル十字キー×1)内蔵
といったところ。



クラムシェルタイプのWindows PCは昨今でこそ(タブレットの勃興もあり)非常に珍しくなりましたが、必要とされるキーデバイスである低消費電力SoCや小型で電力効率の良い液晶ディスプレイなどは安価に入手できるようになっており、設計・製造に関する技術的難度はむしろ下がる傾向にあります。

本機も画面サイズはiPhone 6/s Plusなどと同サイズであり、大型のAndroidスマートフォンでも使われる5.5インチ。心臓部となるSoCもAtom x5と、キーデバイスは安定性や入手性の高い、いわばジェネリック的な製品。GPDはAndroid機で実績もあるため、製造スタートになった際の技術的難度は高くないと思われます。

製品コンセプト自体の魅力に加え、こうした「目標の堅さ」、そして店頭予想価格からの割引率の高さもあってか、原稿執筆時点では、目標金額10万ドルに対し既に約4万1000ドルを調達済み。締め切りとなる4月27日までにゴールする確率は非常に高そうです。



このようにGPD WINは、Win 10搭載パームトップPCとして見ると、キーボードよりもゲームパッドを重視したレイアウトなど、コンセプト的に注意すべき点もありますが、Win 10 PCとしてはコンパクトな本体でキーボード搭載、バッテリー容量も大きめ......といったように、このご時世にクラムシェルタイプを欲しがるユーザーの要求は外していない設計。

現状の調達状況から見るに付け、海外でも小型クラムシェルタイプのWindows機が欲しい「俺ら」はやはり多かったのだろうなぁ......と思いを馳せるような、ちょっと気になる存在となっています。ビビッときた読者の方は注目して良いモデルでしょう。
5.5型300gのクラムシェル型Win 10機GPD WINの出資募集が開始、パームトップPC好きへの福音となるか
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