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モジュール式で機能拡張できる「LG G5」など、メーカーごとに異なる方向を目指すフラッグシップスマートフォン:MWC 2016

石野純也(Junya Ishino)
2016年3月3日, 午前11:50 in Lg
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今年も、通信業界で世界最大のイベント「Mobile World Congress」(MWC)が幕を閉じました。今回のMWCを振り返ってみると、メーカー各社がフラッグシップモデルを出し惜しみせずに投入したイベントになった感があります。

例年であれば、各メーカーともMWCに発表のタイミングが合わず、フラッグシップモデルを発表するのはサムスンのみで、あとは欧州やアジアに投入するミッドレンジモデルを披露していたところですが、まさかのフラッグシップモデル全面戦争の形になりました。

Gallery: フラッグシップと周辺機器で個性を出す最新スマートフォン事情 | 15 Photos

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スペイン・バルセロナで行われたMobile World Congress
OLYMPUS DIGITAL CAMERAサムスン(上)やソニー(下)もフラッグシップモデルを発表
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各社とも、スマホだけでなく、その周辺機器にまでブランドを広げようとしていることが見えたMWCでもありました。サムスンは「Gear 360」を、LGは周辺機器群の「LG Friends」を、ソニーはXperiaのブランド拡大をそれぞれ発表しており、まるで示し合わせたかのような一致が見られました。

大げさに言えば、2020年に向けた「5G」を徐々に導入していく中で、今後どのような世界観を示せるのかといったことを垣間見せる内容になっていたと感じています。ある意味、MWCのテーマであった「MOBILE IS EVERYTHING」を体現していたとも言えるかもしれません。
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サムスンの「Gear 360」
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LGもVRグラスや360度カメラを発表
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ソニーもXperiaのブランドを周辺機器まで拡大


そんな中、フラッグシップモデルはどうあるべきかというのも、各社の共通したテーマになっていたと思います。よりスペックを先鋭化させ、本当に必要な機能に磨きをかけたサムスン。手になじむようなデザインで、日常の生活に溶け込み、存在感をあえて消していくソニー。拡張性を持たせ、本体はパワフルにしたLGと、方向性は似ていながらも、各社の表現の仕方は異なっているのが印象的でした。

この中から、個人的にもっともおもしろいと感じた1台を選ぶとすると、LGの「LG G5」になります。LG G5は、チップセットにSnapdragon 820を採用し、5.3インチのWQHDディスプレイ、4GBのメモリ(RAM)を搭載したスマホです。スペック的には、現状発表された中で、最上位クラスと言えるでしょう。ところが、発表会に登場したLGの担当者は、「そんなことはスペックシートを見れば分かる」と一蹴します。むしろ、LG G5は、こうした数値に表れない部分におもしろさがあるというわけです。
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LGのフラッグシップモデル「LG G5」

その仕掛けの1つが、2基搭載されたカメラです。背面には1600万画素と800万画素のカメラが2つ載っており、これによって、ワイドアングルな撮影が可能になります。画面上からワンタップで画角の変更ができ、スマホならではの超広角撮影が楽しめるようになっています。また、ディスプレイが常時点灯して、通知や時間をサッと確認できる機能も、使い勝手を高める工夫です。こちらに関しては、残念ながらサムスンの「Galaxy S7」「Galaxy S7 edge」と完全にかぶってしまいましたが......。

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背面には2つのカメラを搭載
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ディスプレイは常時点灯が可能

もう1つ、特筆したいのが「モジュール化」です。LG G5は金属筐体を採用していながら、バッテリーが交換できます。本体下部を引き抜く形で、カートリッジのようにバッテリーを着脱する仕様。バッテリー切れの際などは簡単に交換でき、瞬時に電池残量を100%に復活できる点が便利です。

LGは、この着脱部分にプラスαの機能を持ったモジュールを挿せるようにすることで、端末に「拡張性」を持たせています。本体と同時に発表されたのは、拡張バッテリーにもなるカメラグリップと、ハイレゾオーディオの再生に対応するDACのモジュールです。

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金属筐体ながらバッテリーは着脱可能

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カメラグリップに付け替えたところ

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Bang & Olufsenとコラボして開発されたDAC

これらを挿すことで、カメラスマホとしても、音楽スマホとしても、一段性能が上がるというわけです。こうした拡張性があるぶん、本体自体はシンプルに、必要なスペックを極限まで高めることができたと言えるでしょう。ど真ん中のハイスペックと、ニッチな専用機の両方を同時に攻めることができる仕様とも考えられます。

残念ながら、今回登場するモジュールは2種類に限られてしまいますが、形状的に、様々な想像がかき立てられます。たとえば、ガチャっと挿すだけのキーボードがあれば、出先でメモやメールを作成するときに便利なスマホになるでしょう。カメラグリップなしで、単純にもっとバッテリーを増やすようなモジュールがあってもいいかもしれません。高音質なスピーカーを増設できるモジュールも考えられます。今回発表されたモジュールは2種類だけでしたが、今後の展開が楽しみな仕組みです。

1つ危惧しているのは、これが日本できちんと発売されるのかという点です。例年の状況を考えると、サムスンやソニーは、グローバルで発表された機種を、比較的そのまま日本に導入するのが一般的です。SIMフリーモデルを販売するようになったファーウェイやZTEも、グローバル発表が日本でのラインナップに直結するメーカーと言えるでしょう。一方で、LGは、「G」シリーズにフラッグシップモデルを刷新し、「LG G2」をドコモから発売して以降、日本ではグローバルモデルをお休みしています。

「LG G3」「LG G4」は投入が見送られ、代わりにauから、デザインや機能の一部を変更した「isai」シリーズが発売されています。isaiシリーズはGシリーズと共通点が多い一方で、特にデザインや素材、ユーザーインターフェイスなど、外観に関わる部分は日本に合わせて変更されているのが現状です。このように考えると、もしauとLGから新しいisaiが出たとしても、モジュール化の仕掛けがそのまま残っているのかは未知数です。仮にモジュールだけは残ったとしても、グローバルモデルと互換性がなければ、周辺機器の広がりには期待ができないでしょう。

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「LG G4」(左)も「isai vivid」(右)として発売された
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また、キャリアの立場として考えると、モジュールの扱いにも二の足を踏みそうです。周辺機器の在庫を持つことを嫌うショップもあり、最近では卓上ホルダですら、すぐに手に入らないことも多くなっています。そんな状況がある中で、キャリアがきちんとモジュールまで提案していけるのかには疑問符がつきます。

とは言え、LG G5はMWCで見た中で、一番「おもしろい」と感じたスマホでした。モジュールで機能を拡張できるという仕掛けは、ロボットアニメが好きな男心をくすぐってくるからです。周辺機器でスマホの世界観を広げるメーカーが多かったMWCでも、スマホそのものも拡張できてしまうというのは、この機種だけ。ぜひ日本で発売して、ユーザーにその楽しさを体験してみてほしいと感じています。

関連キーワード: lg, mwc2016, samsung, sony
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