玩具メーカー のイワヤが、NTTドコモなど4社で開発したコミュニケーションパートナー『ここくま』を発表しました。これは離れて暮らす高齢の家族とコミュニケーションを取るために開発されたもので、価格は3万4980円、月額利用料は未定。2016年7月発売予定です。

『ここくま』は、見た目は可愛らしいくまのぬいぐるみですが、通信モジュールを腹部に内蔵。右手に「再生」、左手に「録音」ボタンがついており、再生ボタンを押せば家族から送られてきたメッセージを再生、録音ボタンを押せば音声メッセージを家族に送ることができます。面倒なメールアドレスや電話番号の入力は不要です。

また、マイク、LEDを内蔵した胸のブローチ部分には人感センサーも内蔵されており、人が近づくとユーザー向けにカスタマイズされた内容(例えばその地域の天気情報やユーザーへの話しかけ)を発話します。なお、センサーの反応範囲は現在調整中。

操作の様子を収めた動画は以下からどうぞ。尺は2分14秒です。



『ここくま』にメッセージを送るには、専用アプリが必要。アプリはAndroid/iOS向けのほか、フィーチャーフォン向けも開発中で、いずれもダウンロードは無料です。

アプリでは、ボイス/テキストメッセージ作成、『ここくま』のカスタマイズ、見守り機能として既読&利用履歴の閲覧が可能。テキストメッセージ作成時には『ここくま』が読み上げるときの表情も設定できます。

また、家族でコミュニケーションを図れるようグループ機能もあり、1体の『ここくま』にグループ登録している家族からメッセージを送信でき、逆にその『ここくま』からのメッセージは、関連付いている家族グループ全員のアプリに送信されます。現在のところ、「グループとして登録できるメンバー数の上限は設定していないが、家族なのでそれほど大人数にはしない」と話しました(NTTドコモイノベーション統括部長 栄藤稔さん)。

実際のアプリ操作の様子は以下の動画でどうぞ。尺は1分46秒です。

「高齢者だけの世帯は、2015年で約1590万世帯。コミュニケーションツールであるメール利用率は、高齢者の場合約20%と低く、離れて暮らす親と連絡を取りたくても昔ながらの電話に頼るしかない状況だ」と同プロジェクトを立ち上げたNTTドコモイノベーション統括部の横澤尚一さんは言います。

ところが、電話のみだとリアルタイムでのやり取りになってしまうため、「おばあちゃん、もう寝ているかも」「電話したいけど、まだ仕事中だろう」とお互い遠慮してしまい、コミュニケーションはさらにおろそかになってしまうそうです。

デジタル機器の操作に苦手意識を持つ高齢者でも簡単に扱え、そばに置いておいて寂しさも紛らわせられるコミュニケーションロボットを作りたい。しかしNTTドコモ単体では限界がある――そう感じた横澤さんは、動く玩具を昔から手がけているイワヤ、IoTプラットフォームとボイスメッセージ技術を持つMOOREdoll(ムーアドール)、各社の技術やノウハウを統合した開発マネジメントやユーザーリサーチサポートを担えるバイテックグローバルエレクトロニクスの4社でチームを作り、開発に当たりました。



すぐ飽きられてしまうものではなく「10年愛されるコミュニケーションロボット」を目指し、徹底的にリサーチ。最もポジティブなイメージを持たれたクマのぬいぐるみに、高齢者でもひと目で分かるUIを持たせ、この形になったといいます。

しかし、より良いものとしていくために「家族ツナグPROJECT」サイトを立ち上げユーザーからの声を募集中。予約もここから行えます。

NTTドコモが主体となって開発した『ここくま』ですが、発売元をイワヤにしたことについて横澤さんは「ドコモからの販売だと、ドコモ以外のキャリアを普段使っている人にとって『自分には関係ない』と思われてしまいがち。キャリアを問わず、多くの家庭に届けたい」と理由を説明していました。

10年愛されるロボット『ここくま』7月発売。ドコモら4社プロジェクト、高齢者操作しやすく。動作の様子は動画でどうぞ
広告

0 コメント

広告