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エックスモバイルが980円からの音声プランを発表。MVNO市場の今後を垣間見た(週刊モバイル通信 石野純也)

石野純也(Junya Ishino)
2016年4月5日, 午後07:40 in Mosimosiix
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iPhoneの「白ロム」を取り扱ったり、Xperiaを売り始めたと思ったら並行輸入だったりと、"やんちゃ"なMVNOとして知られるエックスモバイルの「もしもシークス」が、新たな料金プランを発表しました。これに合わせて、端末のラインナップも拡充しています。格安に留まらない料金プランは、MVNOの今後の行方を占ううえでも、参考になりそうです。



エックスモバイルの木野社長

エックスモバイルが新たに発表したのが、980円からの音声プラン。ここには500MBのデータ通信がついています。So-netの「0 SIM」のように、データ通信が無料なため、さらに安いプランはあるものの、業界平均で見ても料金は割安。エックスモバイルの代表取締役社長 木野将徳氏によると、「原価もあるため、簡単に言うと赤字」の料金設定とのこと。「とにかく安いと言っていただけるよう、この金額にした」といいます。


新たに発表したのは980円の音声プラン

一方で、そのままだと、会社も成り立ちません。ここには勝算もあるようです。980円の料金プランには、データパックをつけることが可能。1GBが600円、3GBが1200円、5GBが1800円、7GBが1400円という価格設定になっており、980円に含まれる500MBと合算されます。考え方としては、大手キャリアの料金体系に近く、まず基本使用料があり、データパックを組み合わせるという仕組みになっています。


データパックを組み合わせられる

音声定額プランも用意しています。これは、プレフィックスと呼ばれる、大手キャリアの設備を迂回する仕組みを利用したもので、ドコモで言うところの「カケホーダイライト」にあたり、1回5分までの通話定額「かけたい放題ライト」が850円。これに対して、「カケホーダイ」にあたる、完全定額の「かけたい放題」が1800円となっています。基本使用料と合わせると、かけたいホーダイライトが1830円、かけたいホーダイが2780円と、その水準は大手キャリアとほぼ同じです。


プレフィックスを用いて通話定額も提供

これを選択制にして、必要な人だけが利用できるようにしたのが、もしもシークスの特徴と言えるでしょう。木野氏は「(飛行機の)LCCの料金体系を参考した」といいます。LCCは、運賃が安い半面、荷物を預けたり、足元の広いシートを予約したりするのに、追加で料金がかかります。それと同様、基本使用料を980円に抑え、あとは好きなデータパックなり通話定額なりを追加できるのが、もしもシークスの新料金プランだというわけです。

ただ、たとえば3GBの料金プランを見ると、ほかのMVNOよりは割高と言えます。980円に3GBのデータパックを足すと、合計金額は2180円。MVNOでは、1600円前後が相場のため、通信量が500MB多いとはいえ、やや高めの水準です。こうした点は木野氏も認めるところですが、一方で、「お客様からは、楽天モバイルやDMM mobileより高いのではないかと言われたことは一度もない。大手キャリアと比べて安いことは重視しているが、格安SIM業界で50円、100円の安さを勝負する必要はない」と語っています。


「格安」は目指さないというもしもシークス

わずかな値段の違いより、重要なことがあるというわけです。木野氏が最重要視しているのが販売網。もしもシークスは、MVNOでは珍しく、自社ブランドのショップ展開に積極的で、この4月にオープンするぶんまで含めると、「30店舗ちょっと」まで広がっています。年度内の目標は100店舗程度。ここを販売やサポートの拠点にしていく方針です。リアルなショップを重視する姿勢は、この新プランをまず店舗から導入したことにも表れています。Webからの申し込みを後回しにしても、ショップを優先したのです。


店舗を重視する方針で、数も拡大中

実際、もしもシークスは、「9対1で店舗が多い」というように、ユーザーのほとんどが店舗で契約を行っています。「楽天さんのように銀座や渋谷といった好立地ではないが、地域に根差している」といい、どのお店にも、必ず毎日ユーザーが来るまでには認知もされるようになったとのこと。店舗では、格安スマホセミナーなども開催しているそうです。

実店舗があるため、端末を販売しやすいのも、もしもシークスならではと言えるでしょう。冒頭で述べたように、同社はiPhoneやXperiaも(あらゆる手段を使って)導入してますが、やはり売れ筋は「3万円台のモデル」。端末マニアとして知られる木野氏は「僕はHTCでもいいと思うのですが......」とボヤキつつも、地方では「国内メーカーへの信頼が圧倒的」だといいます。こうした状況を受け、あらたにおサイフケータイに対応した「arrows M02」を導入しました。


「arrows M02」を導入

また、より安価な端末を求めるユーザーの受け皿として、UPQの「UPQ Phone A01X」も発売しました。より上位のモデルとして、(並行輸入の)「Xperia Z5 Compact」も取り扱いを始めています。決してまだ大手とは言えませんが、これだけのラインナップがそろっていて、しかもそれを実店舗で買えるのは、もしもシークスならではと言える部分です。


低価格需要の受け皿となる「UPQ Phone A01X」


「Xperia Z5 Compact」は並行輸入版


大画面需要に応えて「ZenPad 8.0」も用意


MVNOの価格競争は激しいものがあり、確かに1円でも安い方がうれしい人もいるでしょう。しかしながら、それを実現するために、販路であったり、サポートであったりが削られてしまうと、どうしても利用できる層が限られてしまいます。こうした中、大手キャリアより安く、ショップも充実したワイモバイルが伸びていることを考えると、「そこそこの値段で、そこそこのサポート」という市場もあるのではないでしょうか。エックスモバイルの狙いも、そこにあると見ています。

ただ、こうした価格帯を狙うMVNOは、大手キャリアのような端末への購入補助も行い始めています。ワイモバイルでいえば、一部量販店でMNPと組み合わせて、端末を2万円程度値引く施策を行っています。UQ mobileも、SIMフリー端末を割り引く新料金プランを導入しました。これに対し、もしもシークスは「何かをやるかというのは、今のところない」としており、現状では店舗のオペレーション改善に注力しているとのこと。一方で、「考えてはいるが、もうちょっと先」と述べているため、今後、何らかの手を打ってくる可能性はありそうです。

関連キーワード: MosimosiiX, mvno, Xperia, ZenPad
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