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アルファ・ケンタウリにナノ探査ロボット群を送るStarshot計画発足。20年以内が目標、ホーキング博士とFacebookのザッカーバーグ、ロシア富豪が推進

Ittousai , @Ittousai_ej
2016年4月13日, 午後08:45 in Breakthroughstarshot
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ロシアの実業家 Yuri Milner とスティーブン・ホーキング博士が、太陽系から約4.3光年離れたアルファ・ケンタウリへ20年かけて探査機を送る恒星間探査計画 Breakthrough Starshot を発表しました。

わずか20年で隣の恒星系に到達するために、推進方式には光推進システムを採用。地上に巨大なレーザー発振設備「ライトビーマー」を多数建造し、宇宙に浮かぶわずか数グラムの超小型探査機「ナノクラフト」群が展開するライトセイルに100ギガワット級のレーザー光線を照射することで、一気に光速の20%まで加速する構想です。



アルファ・ケンタウリといえば地球から最寄りの 都市計画課 おとなりの恒星系ですが、距離は約4.39光年、だいたい40兆キロメートル。人類がこれまでもっとも遠くまで送り出した探査機のボイジャー1 でも現時点で地球から約200億キロメートルあたり。

ボイジャー1が現在の速度 約17km/秒で仮にアルファ・ケンタウリの方角に進んでいたとしても、到達には7万年以上かかる計算です。

Breakthrough Starshot 計画を推進する Breakthrough Initiatives は地球外生命や、生命維持が可能な惑星の発見を目指す団体。現在の世代がまだ生きているうちに、望ましくは出資者であり設立者のユーリ・ミルナー氏54歳が存命のうちにアルファ・ケンタウリを観測し結果を受け取るため、打上げからわずか20年での到達を目指します。

計画を実現させるためのアイデアは、

超小型探査機 Nanocraft
グラム単位と軽く、プロセッサや電源までワンパッケージで量産できる StarChip と、超軽量薄型の光帆を組み合わせた探査機。膨大な数が群れになることで、冗長性と高い観測性能を備える

フェイズドアレイレーザー発振設備 Light Beamer
キロ単位の広大なレーザー発振設備。空気が乾燥した高地に建造する。Nanocraft に対してギガワット級レーザーを照射することで、2分で光速の20%まで加速する。


......どちらも壮大な「言うは易し」感を放っていますが、発表した Breakthrough Initiatives いわく、Starshot は「宇宙飛行にシリコンバレーの手法を導入し、21世紀から指数関数的な発展を遂げる特定分野の強みを利用する」取り組み。

ムーアの法則やナノテクノロジーの進歩を前提とすれば、ナノクラフトの微細化や量産化、原子単位で薄く強靭なライトセイルの製造、レーザーの出力向上といった課題は今後も急速にスケールすることが見込まれるとして、今後20年のうちに50億から100億ドル程度の費用でStarshot計画の実現を目指します。




今回発表されたのはブレイクスルー・スターショット探査計画の構想と、実現へ向けた1億ドルの研究プログラム。 スターショット計画を監督するボードメンバーとして、ブレイクスルー・イニシアティブの設立者であるロシアの富豪ユーリ・ミルナー氏、スティーブン・ホーキング博士、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が就任することも明かされました。

また計画の運営は、前NASAエイムズ研究センター長 Pete Worden氏がエグゼクティブ・ディレクターとして指揮します。アドバイザー委員会のチェアマンにはハーバード大の理論物理学者 Avi Loeb氏。アドバイザーにはプリンストンのフリーマン・ダイソン氏、神戸大学で宇宙発電衛星など神戸宇宙開発研究プロジェクトを率いる賀谷信幸氏ほか、20数名が挙がっています。



ナノクラフト群の発進からアルファ・ケンタウリへの到着は「わずか」20年しかかからない構想ではあるものの、その前にナノクラフトとライトビーマーの技術的な課題をクリアし、さらに発電設備も含めた巨大なフェイズドアレイレーザー基地を建造し、ナノクラフトを量産して軌道に打ち上げる時間が必要です。

発射までの準備期間を仮に現在から20年と見積もった場合、おとなり星系に到達して観測するまでで40年、観測結果が地球に届くまでは計44年と少々。現在54歳のミルナー氏は、医学の発展(と財力)で自分も生きてその日を迎えられるほうに賭けたようです。

(ものの本によれば、もし地球に取り壊し命令が出た場合、最寄りの都市計画課に工事計画が掲示されてから執行までの猶予は地球暦で50年。Starshot計画が順調に進めば、今年決まったばかりの取り壊しに電波で異議申し立てを送る時間はあるかもしれません。)

余談ながら、超小型の探査機を群体として送ることで冗長性をもたせ、恒星間探査を可能にするアイデアとしては、日本が誇るマツドサイエンティスト野田司令こと野田篤司氏が1998年に発表した「恒星間 鮭の卵」構想があります。

僅か1gの超々小型探査機を百万個、光速の15%でαケンタウリに送り込む。百万個の内、99.9%が失敗しても、残り0.1%つまり1000個の探査衛機が共同して、αケンタウリ恒星系を観測し、その情報を地球に送り返すものだ。百万個も宇宙の海に卵(超々小型探査機)を放流し、たった一枚の観測画像が返ってくれば良しとする。そこで、名付けて、「恒星間 鮭の卵計画」

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