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ライター視点から見たiPad Pro+HHKB-BTの有用性。価格に見合った圧倒的に快適な打鍵感

Hirotaka Totsu
2016年4月28日, 午後04:00
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かつて、「Apple Pencilが無ければ、iPad Proは大きなiPadにすぎない」とまで言い、Apple Pencilは、iPad Proのキラーデバイスだと評しましたが、それを訂正しなければなりません。

もちろん、Apple Pencilはすばらしい製品ですが、iPad Proをお絵かきツールとして使用しない場合、Apple Pencilの出番があまりない事に気づいてしまいました。そして、筆者のような我々ライターにとってはキーボードこそが毎日使うデバイスである事を思い出しました。

Gallery: HHKB-BT | 67 Photos

HHKB-BT

しかしこれまで、iPad Proを始め、iOSデバイスをメインのライティング環境として使用するという事はありませんでした。その理由の一つがiOSデバイス用のキーボードです。

iPad Proをはじめ、iOSデバイス用には、専用設計もしくは汎用設計のBluetoothキーボードが用意されています。iPad Pro用には「Smart Keyboard」のような純正のキーボードも用意されていますし、ロジクールの「iK1200」のような専用に設計されたサードバーティ製のキーボードもあります。

それらの製品は、MacBook Pro(もしくはAir)のようなキータッチを実現し、専用のショートカットキーなども設けられているなど使い勝手の良さが売りとなっており、あたかもiPad ProがMacBook ProやMacBook Airのように使用できる使い心地とされています。

しかし、Mac OSとiOSという異なるOSで動作させるという際、特にタイピングという作業に関しては、そのわずかな動作の違いが大きく作用してしまいました。

HHKB-BT

iPad Pro専用キーボードは、使用感をMacに近づけようとするあまり、iOSデバイスを操作しているという意識を忘れさせてしまいます。なのでiOSの作法ではなくMacOSの作法でタイプして、それが操作ミスに繋がったり入力言語切り替えを⌘+スペースで操作してしまう(iOS 9よりCtrl+Spaceにキーアサインが変更された。なお、El CapitanでもCtrl+Spaceに変更された)などMacBookっぽさが仇となることがありました。

HHKB-BT

そこで、先日発売されたばかりの「HHKB Professional BT(以後HHKB-BT)」を試したところ、これぞiPad Proに最適のキーボードではないか(ライターにとっては)と思うに至りました。その理由を以下に記してゆきます。

HHKBそのものの評価



HHKB-BTは、歴代HHKBの設計思想を受け継ぎ、使用感をそのままにワイヤレス化したモデルで、「Happy Hacking Keyboard Professional」がベースのように思います。キースイッチ静電容量無接点方式を採用、4mmストロークで押下圧45gのタイプ感、19.05mmのキーピッチで、シリンドリカルステップスカルプチャー構造を採用しています。

HHKB-BT

静電容量無接点方式のスイッチを採用しているキーボードはきわめて珍しく、東プレの「Realforce(リアルフォース)」とPFUのHHKB以外にはあまり見かけません。

通常のキーボードは、キーを底まで押し下げる事でスイッチがONになり、キーの入力を検知しますが、静電容量無接点方式の場合には、電極に接することなく電荷の容量値変化を捉えキー入力を検知するということで、キーを底まで押し下げなくとも入力する事が出来ます。

また、採用されている円錐形のバネは、キーストロークの押しはじめから最後まで同じ押下圧でタイプできるほか、スイッチが無接点ということで、理論上故障が起こりえない(スイッチ機構に関しては)としています。言葉で説明すると難しいですが、この方式を採用している事で、非常に大きなメリットが生じます。

HHKB-BT

もう一つ重要なポイントは、「シリンドリカルステップスカルプチャー構造」という舌を噛みそうな構造です。まず、シンドリカルというのは、キートップが指先に沿うように凹んでいる形状のことで、タイプの際に指先が触れる時に指先をしっかりと受け止めてくれる感じを受けます。

ステップスカルプチャー構造とは、キーが階段状に段差を付けて配列されており、キートップの傾斜角度と合わせて、キーボードの打鍵面がゆるやかな凹型を形成している事で、タッチタイピングの際にキーの位置を正確に把握しやすくホームポジションからの移動が少ないというメリットがあります。

HHKB-BT

この機構によって、HHKBは、MacをはじめUNIXやWindowsでも、タイピングを重視するライターやプログラマーに長く愛されています。このHHKBがなぜiPad Proのキーボードとして向いているかというと、US配列モデルで90キー、かつ本体自体もコンパクトであるという事です。iPad Pro 12.9インチと一緒に使用してもちょうど良いサイズですし、また、機能キーなどがないので、タイピングという作業に集中できるのです。

なぜHHKB以外ではダメなのか?



現在発売されているBluetooth接続のキーボードの多くはフラットタイプです。スイッチを非接触に保つ部分にメンブレンを採用し、キートップの支持機構にパンタグラフやバタフライ機構を採用しているものもあります。MacBook ProやApple Magic Keyboadなどの機構もこれです。

HHKB-BT

HHKB-BTのキーストローク4mmに対して、MacBook ProやApple Magic Keyboadは1.9mmから2.5mm程度と言われています。短いキーストロークで誤作動をしないためか、押下圧は55g程度と言われており、タイプ感はカチっとしたメリハリのある感じを受けます。このため、キーストロークの途中で停止するという事はほとんど不可能で、ONかOFFしかないと言っても良いでしょう。これはこれで理にかなっており、ラップトップのような薄く作る必要があるキーボードでタイプ感も出すには最適な構造なのですが、故に長時間のタイピングでは疲労が増大します。

HHKB-BT

それはなぜかと言うと、プログラミングでも、ライティングでも、キー入力を意識的に行っている時は、キーが入力されるまでしっかりと押下してタイプするのですが、興が乗ってきてほぼ無意識にタイプするような境地にさしかかるとキー入力の押下圧が下がってしまいます。

この場合、底まで押し下げないとキー入力されないスイッチの場合その文字が入力されず、タイプミスとなってしまうのです。これを避けるために、多くの人は底まで打鍵するくらい強くタイピングしますので、いわゆる「スタバや新幹線でバチバチキーを叩いてうるさいマカー」となってしまいます。

HHKB-BT

HHKB-BTでは、底まで押下するのはもちろん、そのストロークの途中で指が戻ってしまってもキー入力されますので、興が乗るほどにタイプは軽く、音も静かになるという現象が起こります。

底まで力一杯打鍵すると、その衝撃もかなりのもので、それが継続すると腱鞘炎になるおそれもありますし、そうでなくとも長時間タイプし続けるのは難しいのですが、HHK-BTではそれがかなり軽減されるので、より長時間、たくさんの文字をタイプする事ができるのです。

iPad Proと組み合わせる理由は?



そんなHHKB-BTですが、あえてiPad Proと組み合わせて使う理由はなにかというと、iPad Proの特性とHHKBの特性が同じ方向を向いていて、作業効率を大幅に向上させる事になるからなのです。

HHKB-BT

iPad ProはiOSで動作しますので、基本的には1画面で一つのアプリしか操作できません。もちろん「Split View」などを使用して2画面で使用するなどはありますが、参考となる商品ページを見ながら記事を書く、海外のフォーラムで最新の情報を得ながらコードを書くという感じで使う場合、使用感に影響はありません。1画面で一つのアプリしか操作できないという事は、iPadの全画面がエディタになっていて、文字をタイプするしかないという状態で非常に集中できます。

HHKB-BT

HHKBも、文字を打つという操作に特化しており、逆にそれ以外の操作は複雑なキーコンビネーションで行わなければなりませんので、自然と目の前の作業に集中できます。そんな環境では集中力も高まり、その結果力まずに自然体でキータイプするようになるので、押し間違いのないキー配列、どのストロークでも確実にキー入力されるスイッチなどが自ずと必要になってくるのです。

iPad Pro + HHKB-BTと合わせて使いたいガジェット



HHKB-BT

そんな最強の組み合わせとも言えるiPad ProとHHKB-BTですが、さらに使用感を高める便利グッズがあります。バード電子の「ウッドスタンド ST-Pad1」は、iPad Proを最適な角度で立てかける事が出来るスタンドです。コンパクトながらしっかりとしてるので立てかけた状態でタッチパネルを使用しても安定感があります。

同じくバード電子の「キーボードルーフ(PFU社製Happy Hacking Kyeboard用)」は、オフィスや自宅など、HHKBを置いて外出する際にホコリなどからキーボードを守るだけでなく、持ち運び時にカバーをして(外れないようにバンドで止めるなどしなければなりませんが)キー構造を保護するなどにも使用できるものです。

同社の「HHK用ウッドパームレスト」もおすすめです。MacBook Proなどのフラットキーボードと併用している人など、深いストロークに慣れていない人や、より安定したタイピングを求める人に適しています。

ご興味ある方は、ぜひこれらもチェックしてみて欲しいと思います。

HHKB-BT
そんなHHKB-BTですが、これが最高、決定版なのかというと、キーボード自体にはまだ上があります。
HHKB-BT
筆者が普段使用しているのは、「Happy Hacking Keyboard Professional2 Type-S」なのですが、こちらはキーストロークが3.8mmと0.2mm短くなっており、静音ダンパーが導入された事で、打鍵音を30%減少させたものです。

今回、Bluetooth化するにあたり、発売価格が3万円を超えないようにということでType-SベースでのBluetooth化を見送ったのだと思いますが、ぜひ、こちらのType-SベースでのBluetooth化を期待したいと思います。

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