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ソフトバンク孫氏、ARM買収「たかが3兆円」。英政府「歓迎できる」

小口貴宏 (TAKAHIRO KOGUCHI)
2016年7月19日, 午前05:00 in Arm
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ソフトバンクグループは7月18日、英半導体大手のARMを約3兆3000億円(240億ポンド)で買収すると発表しました。ロンドンでの記者会見に登壇した孫正義氏は「いよいよその日が来た」と興奮気味に買収の詳細や経緯について説明しました。

ARMは、スマートフォンの頭脳のプロセッサ(AP)などを手掛ける企業。インテルとは異なり自前ではチップを製造せず、設計のみを行うのが特徴です。アップルやサムスン、クアルコムといった顧客に、チップの設計を提供し収益を得ています。iPhoneやAndroidスマートフォンをはじめ、多くのモバイル製品がARM社設計のチップを採用しており、「世界中のスマートフォンの97%がARM社設計チップを搭載している」(孫氏)という圧倒的なシェアを誇ります。

孫社長によると、モバイルブロードバンドが爆発的に普及したように、次にやってくるパラダイムシフトが「IoT」であると言います。自動車が自動運転を担うようになり、家庭やオフィス、電柱の一本一本、人工知能が解析する情報を集めるセンサーなど、ありとあらゆるモノがインターネットに繋がる... そんな未来が到来すれば、こうした分野に独自の基盤技術を有するARMの潜在的な市場価値はどんどん大きくなるというのです。

ARMは昨年1年間に約150億個のチップを出荷。売上高は去年1791億円(約6.6億ドル15億ドル)。これがIoTになれば10倍100倍規模で成長するといい「ソフトバンクの長期的ビジョンに完全に合致する投資」(孫氏)であるとしています。



なお今回の買収における資金調達については「たかが3兆円といったら怒られるかもしれないが、それ以上の資産と現金をもっているから、今回は手持ち資金と資産でやれた」と豪語。内訳は約7割が手持ち資金、約3割が借り入れ(ブリッジローン)。ソフトバンクはアリババ株の売却で潤沢な資金を手に入れたほか、ブリッジローンについても来月以降のSupercellおよびガンホーの売却益で返済できるとしています。

買収交渉はわずか2週間で取りまとめたとのこと。なお、ソフトバンクはARMの現経営体制を評価しており、Vodafone Japanや米Sprint買収時のような経営への徹底的なテコ入れは行わない方針です。買収によりARMは上場廃止となりますが、ARM側の利点として「投資家の顔色を伺う必要がなくなり、先行投資をひるまずに行える。我々は戦略的投資家としてサポートできる」(孫氏)と話します。また、イギリスにおけるARMが産み出す雇用を2倍に増やすこともコミットしたとのこと。

また英ハモンド財務大臣と面会したほか、メイ首相とも電話で会談。両者からは「これはイギリスに対する積極的な投資。ARMの本社もすべてイギリスに残すということは、イギリスに対する強い信任であり、非常に歓迎できる」とのコメントを得たとしています。

関連キーワード: arm, IOT, softbank
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