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次のターゲットは日本やアジア?ヨーロッパ発新興スマホメーカー「Wiko」が世界へ進出

山根博士(Yasuhiro Yamane) , @hkyamane
2016年7月20日, 午前06:00 in Smartphone
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東南アジアやインドなどの新興国へ行くと、見慣れるメーカーのスマートフォンが家電店や通信キャリアの店の店頭にずらりと並んでいる光景を目にするようになった。いずれもここ数年で市場に参入を始めた新興メーカーの製品で、低価格を武器にメーカーの数は年々増えている。

だが最近ではヨーロッパの先進国などでも、メジャーメーカー以外のスマートフォンを見かける機会が増えている。FREETEL(プラスワン・マーケティング)が家電量販店に自社ブースを構えているように、その動きは日本にも押し寄せているのだ。

ヨーロッパではフランスの「Wiko」、イギリスの「Kazam」、スペインの「Bq」などが次々と製品を投入しており、海外の大型展示会に出展するメーカーも増えている。今では国をこえヨーロッパ各国で製品を販売している他、アジアなど他国へ進出を図ろうとしているメーカーもある。これらのメーカーの中でも、フランスのWikoは他社とはちょっと異なる製品展開戦略で着々とユーザー数を増やしている。



▲フランスのWikoは他社と異なる戦略で勢力を拡大している

「低価格=低品質」は過去の話に

一昔前の新興メーカーのスマートフォンは、価格は安いが品質も悪いという製品ばかりで、新興国の低所得者をターゲットにしたような製品ばかりだった。しかし中国を中心とした新興メーカー同士が低価格製品の開発を競うように行った結果、今では金属ボディーに高画質カメラを搭載したスマートフォンが、日本円で1万円台前半でも買えるほどの値段で売られる時代になった。

もはや低価格=低品質ではなく、価格は安いのに十分な品質、そして必要十分なスペックを持った製品が次々と生まれているのである。そしてさらにはミッドレンジやハイエンドモデルも、大手メーカー品より2-3割安い価格のスマートフォンが新興メーカーから次々登場している。

品質とコストパフォーマンスに優れた製品なら、先進国にも潜在ユーザーはたくさんいる。今までキャリアと2年契約を結び、高めの料金と引き換えに高価格な端末の割引を受けていたユーザーが、「リーズナブルな価格の端末を、リーズナブルな料金で利用する」、というスタイルも増えているのだ。海外ではプリペイドユーザーも多く、端末割引を受けられないそれらの客が、まっ先にそんな新世代の低価格スマートフォンに飛びついている。またこれまで5-6万円の大手メーカーの上位モデルを買っていたユーザーも、3-4万円でほぼ同性能の新興メーカーのスマートフォンに乗り換える例も増えているという。


▲フランスの家電量販店に並ぶWikoのスマートフォン。価格は70ユーロから250ユーロ

しかしまだまだフィーチャーフォンからスマートフォンへの乗り換え需要が多い新興国に対し、すでにスマートフォンが一巡している先進国で、価格だけで乗り換えをアピールすることは難しい。

最大手のサムスンはフラッグシップの「Galaxy S」シリーズだけではなく、価格を抑えた高品質な「Galaxy A」シリーズや、低価格を売りにした「Galaxy J」シリーズなどのモデルを複数展開している。ブランド力の無い新興メーカーの製品に、ちょっと金額を上乗せするだけで大手メーカーの製品が買えるなら、どちらを買うかは明白だろう。

"フランスらしさ"で勝負をかける新興メーカー Wiko

先進国フランスを拠点とするWikoは、母国フランスらしさを前面に押し出す製品ラインナップで差別化に挑んでいる。スマートフォン本体のデザインや機能は、同じ価格帯の製品ならばどのメーカーのものも類似したものばかりになってしまっている。Wikoの製品もスペックだけを見ると代わり映えはしないかもしれない。そこでWikoは「ルックス」「ファッション」を重視し、カラフルな色合いや木目風のカバーなど他社には無い多色のカラバリ展開を行っている。

製品ターゲットの年齢層も10台後半から30代前半としており、Wikoのスマートフォンそのものを持つことを楽しんでもらう、そんな製品展開を行っているのである。


▲Wikoの基本はビビッドカラーの本体。バックカバーも多色展開を行っている

またケースやモバイルバッテリーなども純正品を提供している。新興メーカーのスマートフォンはアクセサリ類の種類が少ないことがユーザーにとっての悩みだがWikoは保護ケースだけではなくフリップ式のカバータイプのケースもほとんどの機種に用意し、買った後にも着せ替えを楽しめるようにしているのだ。

50ユーロ程度の格安スマートフォンであっても、純正品の保護フィルムやケースがあるのはユーザーにとってうれしい配慮だろう。なおアクセサリのパッケージの台紙にはWikoのブランドカラーであるブルーグリーンを使用している。Wikoのアクセサリを探すときは、メーカー名ではなく色を探せばすぐに見つかるというわけだ。


▲モバイルバッテリーは容量を数字で表現。本体の色はWikoのブランドカラー

数あるアクセサリの中でも遊び心に溢れた製品が、Wikoの「W」の文字の窓の空いたフリップカバーだ。他社のスマートフォンでもフリップカバーに穴の開いた製品はいくつもあるが、WikoはそれをWの形にくり抜き、ブランドロゴのように表現しているのだ。しかもフリップカバーを閉じると、その文字の右側にショートカットアイコンが3つ並び、そのままそのアプリにアクセスできる。

スマートフォン本体を傷から守りつつ機能性を提供し、さらにブランドの認知度アップにつながるこのアイディアも、他社には無いWikoならではのオリジナルのものだ。


▲Wikoならではのフリップカバー。穴の形でブランドをアピール、しかもアプリアクセスも容易だ

フランスでのWikoのマーケットシェアはサムスンに次いで2位。アップルを抜いて17%ものシェアを獲得している。Wikoは街中に目立った広告展開は行っておらず、SNSや口コミを使った製品の認知拡大を行っている。Wikoのユーザーの85%は18歳から35歳で、身近な情報はTVや新聞よりもスマートフォンを使うSNS世代だ。価格、デザイン、機能のバランスに優れたWikoの製品は今はフランスで誰もが知るブランドとなっているのだ。

今ではヨーロッパ各国でもWikoの製品を見かけるようになっている。Wikoはヨーロッパだけではなく中東のサウジアラビアやアフリカのケニア、そしてアジアのタイなどすでに海外約20カ国に進出している。2016年1月にはマレーシア市場にも参入。ASUS、レノボ、OPPO、Vivo、シャオミなどミッドレンジやエントリーモデルに強みを持つ各社が激しい競争を行っている同国で、Wikoの差別化戦略がどれだけの結果を残すことができるのか、注目である。


▲最近は木目やメタル調などシックなイメージのバックカバーも増やしている

Wikoの強みは先進国でも新興国でも通用する価格帯と性能の製品をラインナップに揃えていることに加え、デザイン面での差別化にも成功しているところだ。200ユーロ台の製品は、金属素材のボディーや1300万画素カメラの搭載など先進国のコンシューマー層にも十分訴求できるだけの性能と品質を有している。

今やミッドレンジクラスのスマートフォンも十分実用的な製品が増えている。スマートフォンのユーザーニーズは年々多様化しており、ファッションのように半年ごとにスマートフォンを買い替える、そんな時代がやってくるかもしれない。SIMフリー市場が盛り上がりを見せつつある日本でも、Wikoの製品が成功する可能性は十分ありうるだろう。海外メーカーの進出が相次ぐ日本、Wikoの参入は果たしてあるのだろうか?他社には無い「Wikoらしさ」を感じられる差別化された製品を、ぜひとも日本で販売してほしいものだ。
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