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Apple Payは10月25日スタート、一部小売店ではロゴも登場。しかしこのマークは何を意味するのか:モバイル決済最前線

鈴木淳也(Junya Suzuki) , @@j17sf
2016年10月21日, 午後06:30 in Apple
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ウワサの"Apple Pay日本版"がいよいよ10月25日から開始されると、3つの情報源から話を入手した。同日早朝にiOS 10.1の提供が開始され、iPhone 7/7 Plusのユーザーは国内版Apple Payが使えるようになるという。
さらに国内の一部小売店では、早くもApple Payのロゴが掲出されている。

しかしこのロゴ、実は他の電子マネーやクレジットカードとは事情が異なり、「Apple Payを使用しているすべてのユーザーが使える」ものではない。今回は、ついに開始されるApple Payについて、どこで使えるようになるのか、またロゴマークは何を意味しているのかという2点を中心に、現時点でわかっている情報を紹介したい。


▲10月25日から日本でスタートするApple Pay。2014年10月開始の米国から数えて12ヶ国目のローンチとなる


さてApple Payは、さまざまなところで既報のように、Appleが対応を公表しているクレジットカードをiPhoneに登録後、iDまたはQUICPayのネットワークを利用して「タップ&ペイ」による支払いが可能になるという手順を踏む。

今回の日本版で焦点となっているSuicaについては、現時点で詳細は不明だ。おそらくほぼ同じタイミングで「Suica」アプリの配信が行われ、Suicaカードの吸い出しまたは新規発行を経て改札通過や物販に利用できるようになるだろう。
Apple Watch Series 2についても同様に、watchOS等のアップデートを経てサービスが利用可能になると考えられる。

Apple Payは(世界の)どこで使えるのか


さて今回の本題だが、まずは「Apple Payはどこで使えるか」だ。
まず日本国内で対応するカードだが、これは「iD」「QUICPay」「Suica」が謳われている。既存の「iD」または「QUiCPay」の利用できる小売店やレストラン、自販機での利用のほか、Suicaを含む交通系ICカードの利用可能な店舗や改札通過で利用が可能だ。

さて、こうした非接触ICタイプ電子マネーの利用に普段慣れている人は、「こことここならこのカードが使える」と普段から使い分けを行っていると思われるが、今回Apple Pay開始を機会に足を踏み入れた人は、これらをどうやって見分ければいいのだろうか?

クレジットカードにしろ電子マネーにしろ、もし店舗が当該のサービスに対応している場合は、"それが利用できる"ことを示すための「アクセプタンス・マーク(Acceptance Mark)」が店の入り口かレジ横に掲示されている。そのため実際に店に入って注文や会計を行う前に、店頭でマークを確認し、自分が使いたい電子マネーやクレジットカードのブランドのロゴが記載されているかを調べるのが近道だ。

今回は「iD」「QUICPay」「Suica(交通系IC)」のいずれかなので、自分が登録したクレジットカードが「iD」と「QUICPay」の"どちらになったのか"をきちんと確認しつつ、試してみるといいだろう。

合わせて、日本でも既に一部小売店舗において「Apple Pay(リンゴマーク+Pay)」のアクセプタンス・マークが出現し、話題になっている。掲出されたのは10月20日の昼頃からで、筆者の知り合いのTwitterの投稿で判明した(下記ツイート)。
その後、同業者である平澤寿康氏の協力も経て複数のコンビニをまわり、アクセプタンス・マークの掲示が見られたコンビニチェーンを中心に、全16店舗をチェック。そのうちの2店で、レジ横でのマーク掲出を確認した。

店舗数から判断すると、おそらくこれは一種のフライングと判断される。本来はApple Payの正式ローンチが発表された翌日か翌々日あたりから掲載が開始されるものだったところ、何らかのミスか事故で先に出てしまったのでないだだろうか。


▲一部コンビニなどでは既にApple Payのロゴが掲出されている


さてここで注目してほしいのは、フライング掲出されたという点よりも、Apple Payのマーク下部に記載された「Overseas Apple Pay device is not available」の表記だ。

既に日本でのApple Payについて事前に調べている方はご存じだと思うが、日本国内では海外での非接触決済サービス(Apple Payを含む)で利用されているNFC Type-A/B方式ではなく、国内で一般的なType-F、つまりFeliCaベースの技術でApple Payがサービスインされている。

iD、QUICPay、Suicaが利用可能な店舗では、機材の更新が行われていないことが多く、Type-A/B系のICカードをそのまま日本に持ち込んでもサービスは利用できない。つまり海外で設定したApple Payを日本に持ってきても、日本でApple Payのマークが掲出された店舗での決済は行えないことになる。

注意書きが英語で書かれているのも、インバウンドの外国人旅行客にこれを明示することが狙いというわけだ。

Apple Payのマークは本当に目安になるのか


Appleは、同社のApple Payサービスが利用できる店舗に対してこのApple Payマークを掲出するよう、アクワイアラ(加盟店管理業者)やイシュア(カード発行会社)らを通じて依頼しているようだ。

米国では既にMcDonald'sの入り口などでもApple Payのマークが掲出されており、IngenicoやVerifoneなどの決済端末の液晶画面にApple Payのロゴが表示される店舗はいくつもある。

少なくとも店舗側が「Apple Payロゴ掲出が集客に寄与する」と考えている限り、反対する理由もないだろう。同様なことは他国でも起きており、筆者は4月訪問した中国・深センのMcDonald'sのEasy Order端末にApple Payマークがあったことを確認している。


▲米カリフォルニア州ロサンゼルスのMcDonald's入り口(左)と、中国深センのMcDonald'sのKIOSK端末に掲出されたApple Payのロゴ(右)


ただここで注意してほしいのは、この2つのロゴは同じ「Apple Pay」ながら互換性がないことだ。

具体的には、どちらもNFCの方式としてはType-A/Bなので一緒だが、米国のMcDonald'sは「American Express」「Discover」「MasterCard」「VISA」という比較的お馴染みの国際カードブランドなのに対し、中国は「銀聯カード(China UnionPay)」のみのサポートとなるため。つまり受け入れ可能なカードが異なるのだ。

米国人が米国で、中国人が中国で使う分にはほぼ問題ない。しかし海外に端末を持ち出して相互利用しようとすると問題が生じることになる。Apple的には「支払い方式をバラバラに表示するよりは、使える店舗ということで"Apple Pay"マークを出してしまったほうが利用者にはシンプルでいい」という考えもあるのかもしれないが、筆者は将来的に混乱の元となることを危惧している。


▲セゾンカードなどのカードブランドも、メールなどでのApple Payの案内を開始しつつある


Apple Payは基本的に「提供される地域に根ざしたローカライズされたサービス」であると認識している。こうした仕様は、その点では問題ないだろう。

ただ、Apple Payロゴですべての決済手段をくくってしまうのは、現在の決済システム上ではあまり好ましくはないと考える。例えば、将来的に日本の小売店がType-A/Bの支払い方式をサポートしてMasterCardやVISAの非接触決済(PayPassやpayWaveなど)をそのまま受け入れられるようになった場合、その店舗では上述した「Overseas Apple Pay~」ロゴの注意書きは意味がなくなる。

「だったら注意書きを消せばいい」という意見もあるだろうが、そもそも支払い方式が国内で混在していること自体が混乱の元だ。少なくともこの問題をApple Payのロゴが吸収する力はない。

これは又聞きでの話ではあるが、あるカードブランドの担当者はApple Payマークについて「あれはアクセプタンス・マークではない」と言っていたという。

確かにカード会社のマークはブランド単位で使用可能な責任を持つものであるが、現状のApple Payマークはここまで述べたように、必ずしも使えるというものではない。

しかも決済事情は特定のブランドが突然対応を止めるというケースもあるなど、刻一刻と状況が変化する。事業者側の横暴といえばそれまでだが、1つのブランドマークで一緒くたにできるほど決済事情は単純ではないのが実情だ。

このあたりについては、また改めて考察していきたい。

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