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Surface Studioは「液タブ」代替になるか? ペンタブ歴20年のライターが斬る!(新Surface感想戦)

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ナックル末吉です。筆者は20年来のWACOM(ワコム)製ペンタブレットユーザーでして、趣味のイラストや雑誌面のラフ制作、校正の赤入れまでフル活用しています。そんな筆者が、クリエイターズマシンとして鳴り物入りで発表されたマイクロソフトの「Surface Studio」について、偉そうに語ってみたいと思います。

登場前に流れた「Surfaceに液晶一体型デスクトップが出るらしい」というウワサ情報の時点では「Surfaceなのに、なぜデスクトップPC?」という噂が耐えなかったSurface Studioですが、ついにベールを脱ぎました。

なぜ今頃になってマイクロソフトがデスクトップマシンをリリースするのか? という疑問がありましたが、発表を見て納得といった感じです。誰しもが予想しなかった「絵師極振り」仕様で、筆者も驚いています。

長年のペンタブユーザーとして、さらにはSurface Pro 4ユーザーとして、発表を踏まえた時点での筆者的感想を述べてみたいと思います。

ライバルは他の液晶一体型PCよりむしろ「液タブ」?

タッチデバイスが普及していない時代は、世の中のCG絵師たちはペンタブレット、通称「板タブ」を使用しておりました。これは画面とは独立したタブレット上にペンを走らせて筆跡を入力するデバイスですが、タブレットから離れた位置にある画面とに線が描画されるというという違和感がどうしてもネックでした。

その後、液晶画面上に直接描ける液晶タブレット、通称「液タブ」が普及してからは、少なくとも手元と画面の違和感は解消されました。ワコムのCintiq(シンティーク)シリーズをはじめとする液タブは多くのプロクリエイターに愛用されおり、マンガやアニメなど商用作品の制作にも使用されています。

こうした液タブは「PCと接続して使用するペン入力対応モニター」という位置づけであるのに対して、Surface Studioは文字通り、オールインワンPCです。このようにジャンルは違えど、Studioのプレゼンを見ていると、狙っているユーザーは近いように思えます。

Darren Higgins

クリエイター視点から見ると、実質的なライバルとして、ワコムの27インチ液タブ「Cintiq 27QHD touch」(上写真)あたりが入るのではないでしょうか(こちらの機種に関しては、発表時記事を参照ください。touchは27QHDのタッチパネル対応モデルです)。

ワコムが最上位液晶タブCintiq 27QHD発表。27型WQHD液晶とワイヤレス操作キーで作業効率を向上

液タブはペン入力では便利ですが、若干不便な点もあります。その一つが、ペン入力に特化しているゆえに平置きが基本となっており、場所を取ること。
デスクの上に巨大な液タブが鎮座していても、日々仕事に勤しむ絵師ならば快適な環境と言えます。しかし、原稿執筆やコーディング、その他のデスクワークをこなす「モニター」としては少々使いづらい部分があります。



対してSurface Studioが使いやすそうなのは、「ゼログラビティヒンジ」によって、ペン入力時以外ではディスプレイを立てておけるところです。モニターとしても液タブとしても機能する角度調節が可能になっており、直立させればちょっとスタイリッシュな大型PCモニターのように見え、机上の設置面積も少なくできます。

こうした柔軟性のある設計になっていると、筆者のようにモニター用途9割、液タブ用途1割な比率で使用する層でも、違和感なく使えると思います。これはSurface Studioがあくまでもデスクトップマシンとして開発されており、またペンを主に使うクリエイティブ作業以外でも使いやすいように配慮している点から来るメリットでしょう。

絵師を納得させるために必要なのは「描き味」

さて、絵師にとっては画面解像度や精細感なども必要な要素ですが、最重要なのはズバリ「描き味」でしょう。Wワコムの液タブは同社の長年によるノウハウの蓄積により得た技術力で、筆圧やペン先の感触などがクリエイターたちから絶大な支持を得ています。

一方、Surface StudioのペンデバイスはSurfaceペンを採用しているということで、一抹の不安があります。Surfaceペンのペン先は、独特の描き味を実現する秀逸なパーツですが、Apple Pencilのように傾きを検知できません。また、形状はSurface Pro 4のペンと同じに見えますが、Pro 4用のペンは、握った状態で押せるボタンは一つしかありません(クリエイター向けのペンでは、複数ボタンが使えるタイプも多くあります)。

筆者のように手書きメモや校正の赤入れ(修正)程度が主な用途であれば、Surfaceペンになんら不満はありませんが、上述したように、絵師たちにとってこうした点は非常に重要です。このあたりをSurface Studioではどう解消するかによって、評価は大きく変わってくると思います。

新しい発想の左手デバイス「Surfaceダイアル」



Surface Studioと同時に発表された左手デバイス「Surfaceダイヤル」も注目点でしょう。絵師たちにとって、キャンバスの拡大・回転、ブラシの太さ変更などを担う左手デバイスも重要なファクターとなっています。
プレゼン動画などを見ていると、Surfaceダイヤルには色の選択や定規ツールなど、使用頻度の高い各種機能に割り振ることができそうなため、筆者的には非常に高評価です。

また、ダイヤルの表面はタッチパネルとなっており、対して本体は物理的に回転可能なダイヤルという構造は斬新な発想で、絵師ならずとも興味がそそられます。この構造は、動画編集におけるジョグ・シャトルダイヤルという使い方も視野に入れて設計されているようで、Youtuberからプロの動画クリエイターまで幅広く支持されそうです。

ドライバーやユーティリティなどのソフトウエアも重要

クリエイティブ作業で重要なのは、ハードウェアだけの完成度ではありません、効率化を助けるドライバーやユーティリティといったソフトウェアも挙げられます。

この点でもワコムの高級製品は一日の長があります。筆圧や傾きの感度調整や、アプリごとにボタンの機能を変更できる機能など、クリエィティブの現場で活用できる様々な機能が搭載されており、デバイスをバックアップしてくれるのです。

対してSurfaceペン(とSurface Pro 4)は、残念ながらその辺りのソフトウェアがまだ弱い状態です。例えば、筆者が使用しているワコムのIntuos 4では、人差し指ボタンには「手のひらツール」を設定していて、ボタンを押しながらペンを走らせることで、線は描かれずキャンバスを移動させることができます。

対してPro 4用Surfaceペンでは、サイドボタンは右クリックの機能のみに固定されており変更できません。イラスト作業には使いづらいのです。

Surface Sutdioの発表を見る限り、ペンのボタンプッシュでなんらかの機能やツールを起動させずとも、Surfaceダイヤルの操作である程度カバーできそうなことから、ダイアルの付属しないPro 4ほど致命的ではないように思えます。しかしこうしたソフトウェアの充実という点は、日々の作業では重要なところだけに、気になる点ではあります。

Surface Studioまとめ



そろそろまとめてみましょう。筆者的にSruface Studioで気になるポイントは以下の通り。
  • ワコム製品に匹敵できる描き味が実現されているか?
  • ダイヤルの構造は秀逸。ただし実用性は設定できる機能の自由度の高さ次第
  • イラストや動画編集作業以外では、通常のデスクトップマシンとして使えるヒンジが良さげ
  • 高額な価格設定はプロ向け

一刻も早く実機を使用してレビューしてみたいところですが、それ以上に個人的にも超絶欲しい! ということです。価格的に購入は厳しそうですが、ペンタブ・液晶ユーザーは注目のマシンであることは間違いないでしょう。なおSurfaceダイヤルは米国では単品でも発売され、なおかつSurface Pro 4にも対応しているとのことで、こちらはPro 4との組み合わせでも試してみたいと思います。

願わくば、Surface Studio専用の新型ペンデバイスがリリースされることを......と期待しつつ、欲しさから悶絶している筆者なのでした。




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