Sponsored Contents

customizeの最新記事

Image credit:

1000円くらいでデスクトップPCの電源スイッチを無線化してみました(ウェブ情報実験室)

机の下にPCを置いてる人ならリモコン欲しいよね?

宮里圭介(Keisuke Miyasato)
2016年12月26日, 午後12:55 in customize
1013 シェア
212
215
45
5
536

連載

注目記事

人気記事

ニンテンドースイッチ版『モンスターハンターXX』は8月25日発売、限定デザインの同梱本体も

ニンテンドースイッチ版『モンスターハンターXX』は8月25日発売、限定デザインの同梱本体も

View

こんにちは、フリーライターの宮里です。

タワー型PCを机の下に置いたときの欠点は、電源スイッチが押しづらいこと。手や足を伸ばし、手さぐり(足さぐり)でスイッチ押すのは結構ツライので、電源用に無線リモコンを組み込んでみました。

実験の目的

無線リモコンでデスクトップPCの電源を操作する

動機

ウチではまだデスクトップが現役です。メインPCは小型のいわゆる「1リットル」サイズへと乗り換えました。これなら机の上に置いてもジャマにならず、簡単に電源もオンにできるのですが、問題はテスト用に残してあるサブのタワー型PCです。

机の上に置くのはジャマなので机の下に置いているわけですが、電源スイッチが遠く、かがんで手を伸ばさなければ(もしくは足を伸ばさなければ)届きません。電源スイッチをケーブルで延長してもいいのですが、そうするとボードの挿し替えやHDD/SSDのテストなどで本体を動かすときのジャマになるため、あまりいい方法とはいえないでしょう。

そんなときに見つけたのが、PCI-Expressスロットに挿して電源を無線で操作できる「SST-ES01-PCIeです。これがあれば離れた場所から電源を操作できますから、PC本体を机の下に置こうが、隣の部屋に置こうが自由です。



ですが、これが4000円前後と少々高く感じるお値段。また、スロットを1つ占有されてしまうと、すでに利用しているぶんと合わせ空きスロットがなくなってしまうのがネックでした。そんなことを考えて購入を先送りしてると、今度はUSBに対応した「SST-ES02-USB」が登場したわけです。「これだ!」と思ったのですが、電源オフ時のUSB給電に対応していないとダメっぽいのと、お値段が4000円前後とやっぱりお高め。あれば便利なのはわかっているのですが、ちょっと不便でも手や足を伸ばせばいいものに、このお値段は躊躇してしまいます。

自分で作れば安くなるのではと思い、低価格なリモコンキットがないかと探してみたところ、aitendoさんで送受信機に加えスイッチ操作に便利なリレーまで搭載したものを発見。しかもお値段は税別で950円と安い!



実験対象

ということで、今回購入したのはaitendoさんの「送受信機ペア(1ch/315MHz) [5V1CH-2M2P475]」です。



チャンネル数は1~4ch、電圧も3~12Vくらいまでいろいろな種類がありますが、PCで使うなら5Vが使いやすいこと、電源の操作さえできればいいので1chで十分だということで、上記の製品を選びました。

受信機を組み込む対象は、長年テストPCとして頑張ってくれている「HP Pavilion Desktop PC p6-2140jp/CT」。4年前の製品で、CPUはCore i3-2120。メモリーは8GBに増設、OSはWindows 10にしてあります。



関係ないですが、古い製品なのに今でもページがちゃんと残ってるってありがたいですよね。

いきなり組み込むのは動作しなかったときが怖いので、まずはLEDのスイッチとして単純な点灯テストをし、動作が確認できてから組み込むことにします。

実験方法

改造を始める前の予備実験として、まずは送受信機の設定と、LEDのオン/オフが制御できるかの確認をします。

最初に必要なのが、送信機のアドレスコード設定。これは混信しないためのもので、送信機の基板上にあるパターンをショートすることで設定できます。面倒であれば省略してしまってもいいのですが、意図せぬ誤作動はなるべく防ぎたいので、適当にパターンを設定しましょう。



右下、アンテナの近くにある8つのパターンがアドレスコードの設定部分です。ここに半田を盛ったりして、適当にショートしていきます。

続いて受信機側の設定です。この受信機には動作モードが2つあり、送信機のボタンを押している間だけオンになる「モーメンタリーモード」と、指定したボタンを押すとオンになり、別のボタンを押すとオフになる「ラッチモード」から選ぶことができます。今回はPCの電源操作に使うので「モーメンタリーモード」を選びます。Mって書いてあるほうに半田を盛ってショートさせます。



ここまで設定できたら、実験用の回路を組み立てます。回路といっても非常にシンプルなもので、単純に受信機のリレーをスイッチに使い、LEDを点灯させるだけです。

まずは受信機の電源と、リレーに配線。左上が電源、右がリレーへの配線です。リレーは、送信機のボタンを押すと2-3がショートされ、スイッチがオンになる仕組みです。



次に、受信機へ送信機を登録しておきましょう。受信機に5Vを供給し、学習ボタンを押して基板上のLEDを光らせます。この状態で送信機のボタンを押すと受信機のLEDが消え、登録が完了します。次から送信機のボタンを押すと、受信機のリレーが動くようになるはずです。



では、ちゃんと動作するのか簡単なLED点灯回路で実験してみましょう。



回路図は割愛しますが、こんな感じにブレッドボード上で組み立て、送信機のボタンを押してる間はLEDが点灯し、離したらLEDが消灯することを確認しました。

PCへ組み込む改造の方針ですが、

1.外部には何も飛び出さない(アンテナなど)
2.元の電源スイッチも利用できるようにする
3.受信機には電池を使わない


という3つを考えました。

「1」は、外に何か飛び出す形にすると見た目にカッコ悪いのと、ジャマになりやすいということから飛び出さない形を採用。金属ケースの内部だと電波の届きが悪くなってしまいますから、フロントの樹脂カバーの裏側にスペースを見つけて貼り付けることにしました(最終的に、ちょっと違う形になりましたが)。

「2」は、完全な置き換えだとリモコンが壊れたときに電源がオンにできなくなるため、スイッチを残しておきたいという、ある意味保険です。スイッチへの配線を分岐することで、簡単に実現できるはずです。

「3」は、一番の問題となる受信機の電源についてです。電池を使うのが楽なのですが、どのくらもつのか分からないこと、電池切れ時の交換が面倒なことなどを考えると、できれば使いたくありません。実はPCに使われているATX電源は、PCの電源がオフの時でも+5Vが出力されています。この出力を使って、受信機を動かそうと考えました。

例えば、Seasonic社の「G-450」という電源について仕様を見てみると、DC出力の項目に「+5VSB」というのがあるのがわかります。これが、PCの電源オフ時でも出力されているものです。



意外と出力が大きく、450W電源でも2.5Aも使えるだけに今回の受信機用途には十分。電源のコネクターから分岐して受信機へと入力することにしました。

実験結果

実験結果というよりも改造方法の紹介ですが、気にせず続けます。

作業は大きく3つに分けられます。まずはケースを分解して電源部を取り出し、スイッチへの配線を分岐して受信機に接続すること。次は、電源コネクターから分岐して+5VSBを取り出し、受信機へ接続すること。最後は、ちょうどいい場所を見つけて受信機をケースに固定することです。

ひとつ目のスイッチへの配線分岐からやっていきましょう。まずはフロントカバーをはずしてスイッチ部分をむき出しにします。右に見える黒い四角にグレーの突起があるものが電源スイッチです。



このスイッチ部分はツメでケースに固定されているので、これを外します。赤と黒、2つのケーブルがつながっているのが、電源スイッチです。



スイッチは黒いプラスチックには固定されていますが、ハメコミなので軽く押すだけで取り出せました。端子部分をカバーしている熱収縮チューブをはがし、むき出しにします。


ここに受信機のリレーに配線したケーブルを半田付け。熱収縮チューブで覆って、スイッチ部分の分岐は完成です。



ちなみにスイッチ側ではなく、マザーボードのシステムパネルコネクターに接続するケーブルから分岐するという手もあります。スイッチ部分が分解できない場合は、ケーブルを改造するといいでしょう。

これで、スイッチ部分の改造は終了です。続いて電源部の改造に移ります。

+5VSB(とGND)を取り出すわけですが、どの位置のピンなのかがわからなければ取り出せません。ですがATX電源はデザインガイドで色が決まっており、紫が+5VSBとものすごくわかりやすくなっています。



製品によってはしれっと違う色だったりすることも考えられますので、必ずピン番号も確認しておきましょう。マザーボードのマニュアルを見るか、ウィキペディアで「ATX電源」を見るのが手っ取り早いです。

+5VSBが確認できたらコネクターからピンを抜き、半田付けして分岐。絶縁用に熱収縮チューブをかぶせて元に戻します。ピンを抜くのは慣れていないと難しいですが、精密ドライバーでピンの返しを軽くつぶすようにするのがコツです。がんばりましょう



あとは受信機の固定位置を決めるだけです。最初はフロントカバーの裏側に両面テープで固定しようと思っていたのですが、カバーを開いたときにケーブルがびろーんと出るのが嫌だったので、カバーとぶつからないスペースがある本体側に固定しました。厚手のスポンジがついた、強力な両面テープを使いました。



なお、最初は受信機の電源ケーブルを外回りで配線していて、カバーが閉められないという恥ずかしい状態になっていました。改造するときは、ちゃんとケーブルの通り道を考えておかないとダメですね。ということでフロントにあった穴にケーブルを通して配線し直しました。最後に余ったケーブルを結束バンドなどで止め、フロントカバーを元に戻せば完成です。

結論

+5VSB電源でちゃんと動くか少し心配していましたが、リモコンのボタンを押すと問題なく起動。バッチリ期待通りの動作をしてくれました。

ということで改造した結果をまとまると、

1.机の下に潜り込まなくて済むのは超便利
2.足の指で押そうと頑張って足を攣ることがなくなった
3.光学ドライブのイジェクトボタンを押しながら、「なんで電源が入らないんだ!?」と悩むことがなくなった

といったところでしょうか。結果というか効果ですけど。

リモコンを紛失するのが少し怖いですが、その場合でも本体のスイッチで起動できるので、最悪の事態は避けられます。なお、作業そのものは結構簡単なのでハードルは低いですが、当然のように改造はすべて自己責任でお願いします。

おまけ

電源ボタンの設定によっては、リモコンボタンからのシャットダウンも可能です。メニューから選んでシャットダウンするより、ボタン1つでシャットダウンできるのは地味に便利だったりしますよ。

関連キーワード: customize, desktop, pc, wireless
1013 シェア
212
215
45
5
536

Sponsored Contents