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    大変残念な激安4Kアクションカムのイイトコを探す

    恵まれたカタログスペック、充実のオプション、偽りのフレームレート、そして懐かしさを感じる画質

    宮里圭介(Keisuke Miyasato)
    2017年1月5日, 午後03:00 in ActionCam
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    GoProを代表とするアクションカムのジャンルでは、1万円を切るような似て非なる製品が多数登場しています。

    最近は低価格競争がさらに激しくなり、4Kの30fps対応(自称)で5000円台という製品まであります。筆者は怖いもの見たさもあり、その中の1つを思わず買ってしまったのですが、これが予想をさらに下回る大変残念な製品でした。

    本稿では、そうした残念な現実と向き合うとともに、残念な中にもイイトコがないかを探してみたいと思います。

    次から次に出てくる激安アクションカム

    防水ケースなどが付属し、厳しい環境下でも動画が撮影できるアクションカム。GoProが有名ですが、ソニーやパナソニック、リコー、オリンパスなど複数のカメラメーカーが参入しており、ここ5年ほどでかなり大きく育ったジャンルです。

    特徴のあるデザインや機能を持つ製品は、模倣品が出やすいもの。実際、デジカメ普及機に見られたトイデジカメのように、性能や画質の低さを価格の安さで補っているような製品が多数登場しています。その代表ともいえるのがSJCAMのSJ4000シリーズでしょう。有象無象のGoProインスパイア系の中では画質がよく、安くてソコソコ撮影できるものが欲しいという人たちに人気があります。実売価格は9000円前後。



    このSJCAMの成功に続けとばかりに、劣化クローンのようなものがワラワラと湧き出てきています。価格は3000円台から1万円くらいまで、外観はどれもほとんど同じで、名前とパッケージだけ変えて売られているような製品です。

    私が購入した4K対応の製品もそういった劣化クローンのひとつ。ある程度は覚悟していましたが、少しは期待するところもありました。期待していたことを列挙してみると......

    ・4Kはフレーム落ちしてもいいから撮影できればOK
    ・本命はFHD/60fpsでの撮影
    ・1600万画素あるので、最悪静止画が撮れればいい
    ・PCに接続して高解像度のWebカメラとして使いたい


    という4つです。

    実際に製品が手元に届き、しばらく触ってわかったことは、怒って投げ捨てる人がいてもおかしくないほど残念だということです。ちなみに期待していた4項目は、ことごとく裏切られました。製品名はあえて出しませんが、写真からなんとなく察してください。



    それでも、大変残念な中でも多少はイイトコを見つけられましたので、残念な部分と一緒にイイトコを紹介していきましょう。

    現実1:動画の画質が大変よろしくない

    まずは動画の画質から見ていきましょう。

    動画の撮影設定は7つあり、4K/30fps、2.7K/30fps、FHD/60fps、FHD/30fps、720/90fps、720/60fps、720/30fpsとなります。本来なら720/90fpsは720/120fpsのはずで、設定画面でも120fpsなのですが、実際に撮影すると90fpsだったのでこう表記しておきます。



    画質比較の条件を同じにするため、ほぼ同じシーンを撮影した動画ファイルから画面をキャプチャーし、解像度を4Kに合わせて拡大。一部を切り出したのが下の画像です。なお拡大には「IrfanView」を使い、オプションでリサンプル処理を有効にすることで、単純な拡大よりも滑らかになるようにしています。

    まずは4K。どうも単純な拡大で4Kに引き伸ばされているだけで、元はFHD相当の解像度のようです。当然2.7Kと比べても解像感がなく、空の変なノイズ、電線のギザギザを含め、2.7Kにかないません。また、フレーム落ちもひどくて、10フレームくらい同じ画面のままだというのも多々ありました。当然再生するとガタガタです。



    その2.7Kですが、4Kよりはましとはいえ、空に微妙なノイズがあります。また、電線を見るとよくわかりますが、圧縮率がずいぶんと高く豪快なようで、盛大にモスキートノイズが出ています。コントラストが高く、境界が過度に強調されていることもあってキレイとは言えませんが、それでも鉄塔の柵まで一応わかる程度の解像感があるのはイイトコでしょう。本来の解像度ではなく、FHDからの引き延ばしじゃないかという疑いもありますが、FHDよりも細部は表示できているようです。

    HFDは60fpsと30fpsとで天と地ほどの画質の差があります。60fpsは4Kの引き伸ばしよりもさらにひどい感じになっており、元はVGAくらいじゃないのかなと予想されます。実際720/30fpsと比べても解像感がありません。30fpsも高画質というわけではありませんが、しっかりと解像度はあるようで、ギリギリ鉄塔の柵も見えるし電線もギザギザしていません。2.7Kほどクッキリしていませんが、そのぶん過度な強調やノイズが少なめのようで、見やすいといえば見やすいでしょう。



    720は90fpsと60fpsが最悪で、FHD/60fps同じように元はVGAくらいの解像度のようです。同じように電線はギザギザしていますし、細部も潰れまくってます。30fpsはけっこうまともですが、やはり圧縮率が高いのかノイズはかなり出ています。この解像度ならもっと圧縮率を下げてくれてもいいと思うのですが......。



    ということで、全体的に動画の画質はよくありません。4Kの撮影と、FHD/60fpsの撮影ができたらいいなという淡い期待は見事に潰えました。撮影するなら、ちゃんとした解像度で映ってそうな2.7K/30fpsとFHD/30fpsのどちらかを使うしかないでしょう。

    イイトコ1:2.7K/30fpsとFHD/30fpsはまだマシ

    現実2:静止画の画質が大変よろしくない

    動画がダメでも処理が重たくない静止画ならいけるだろうと、正直期待してました。もちろんその期待は裏切られますが、それはそれとして画質をチェックしてみましょう。

    静止画は16MP(メガピクセル)、12MP、8MP、5MP、2MPの5つの設定があるだけで、それ以外の画質に関する設定はありませんでした。


    ▲模倣品特有の怪しい日本語フォントはお約束

    まずは16MP設定で撮影した静止画を縮小したものを見てください。日付を入れていたのでその部分を切り取り、横幅800ドットまで縮小してあります。



    これだけ見ると、色は鮮やかだし細部も結構キレイだなという印象がありますが、縮小せずに切り出したものが下のものです。元の静止画、中段の左端あたりです。



    「あれ、これは油絵かな?」もしくは「PC-9801で表示しちゃったかな?」っていうくらい、豪快に細部が潰れて色数も少なくなっているのがわかります。5~16MPは全部こんな感じで、正直、画質の差がわかりませんでした。また、空をよく見ると迷路みたいなノイズが入っていて、見ていて気持ちがいいものではありません。

    さすがに2MPになると解像感が落ちるのですが、それだけでなく、空のような微妙なグラデーションでムラというか縞が出てきます。別の場所の写真ですが、より顕著に出ているものがこれです。



    どうやら、5MPか8MPあたりの画像を元に拡大/縮小、シャープ、ノイズ除去などを駆使して画像を作り上げているような感じがします。そのままjpgを作る方が簡単そうなのに、むしろ加工前提の仕様にしている点に感心しました(皮肉)。

    イイトコ2:色が鮮やかに見える

    現実3:本体の作りがあまりよろしくない

    側面はすべり止めを兼ねたゴム系の素材なのかなと思いきや、ただの安っぽいプラスチックでよく滑ります。また、microSDカードを入れるのに妙な引っ掛かりがあり、少し不安を感じるのもマイナス点といえるでしょう。

    一番驚いたのは、液晶のバックライトから光が盛大に漏れていることです。放熱のためか底面に穴がたくさん開いていますが、そこから光が漏れるのです。撮影には影響ありませんし、とくにデメリットもないわけですが、大抵の液晶は背面にシールドやカバーがあってバックライトが漏れないようになっていると思っていただけに驚きました。

    全体的におもちゃっぽいのですが、これを決定的にしているのが本体の軽さ。実測で58.5gしかありませんから、どこかに持ち出して撮影するときに苦にならないのはメリットといえるでしょう。

    イイトコ3:おもちゃっぽいけど、軽い

    現実4:Webカメラとしては120万画素レベル

    PCと接続し、メニューから選ぶとWebカメラとして利用ができる機能を持っています。昔のコンデジではこの機能を搭載したものが結構あったように記憶していますが、最近ではほとんど見なくなってしまいました。また、最近のWebカメラは100~200万画素くらいが主流で、高解像度のものはかなり少なく、あっても高価です。



    もしアクションカムがWebカメラとして高解像度で使えるなら、これはかなりいい買い物になるのでは!?......と思ったこともありましたが、もちろんこれも裏切られています。

    Webカメラとしては使えますが、問題は解像度。動画は720/30fpsまでしか選べませんし、静止画も1280×720ドット固定での撮影になります。120万画素相当のものですね。結局、安いWebカメラと同等で、お買い得感はありませんでした。


    ▲こころなしかソフトフィルターをかけたような優しい描写が味わい深い

    ただし、広角撮影できるというのは強みと言えるでしょう。PCに接続した後、メニューから「PCカメラ」を選択しなくてはいけないという手間はあるものの、チャットや会議用のカメラとしてはそこそこ頑張ってくれそうです。

    イイトコ4:広角のWebカメラとして使える

    悪環境での撮影に使うのであればいいかも

    イイトコというより、仕様通りに動いているところ探しのようになっていますが、激安アクションカムにも少しは使える部分があることがなんとなくわかってきました。

    今回購入した製品だけがハズレなのかなと思い、Amazonのセールで3000円台と安かったフルHD対応製品も買ってみましたが、結果は似たようなもの。動画も静止画も引き伸ばされていて、解像感がないものでした。どうも、激安アクションカムは多かれ少なかれ、ごまかしがあるようです。

    はっきり言って、画質ではエントリークラスのスマホよりも劣るので、普段の撮影目的で使うならスマホの方がいいです。スマホ使いましょう。では、激安アクションカムは使い物にならないゴミかといえば、そんなことはありません。一番のメリットは、アクションカムとして本来の用途、つまり悪環境での撮影です。

    もちろん画質が悪いというのは変わりませんが、防水ケースを使えば水中でも撮影できますし、車や自転車、バイク、ヘルメットなどに固定して、激しいアクションのスポーツ映像が撮影できるというのは、スマホでは真似ができないことです。

    また、価格が安いということは、壊れたり失くしたりしても諦めがつきます。例えば、オモリと一緒に釣り竿にセットして水底の様子を撮影するとか、凧に装着して手軽な空撮を楽しむといったように、高価なカメラでは躊躇してしまうような雑な使い方、悪環境での撮影に気軽に使えます

    激安アクションカムは付属品が多く、今回購入した4Kカメラにも防水ケース、マウント用のアクセサリーなどが多数付属していました。追加のマウントを買うことなくスグに使えますから、トイデジカメみたいなものだと割り切っての購入であれば、十分遊べるかと思います。


    ▲なぜかやたら充実している付属オプション類

    最後に、今回購入した4K激安アクションカムで発見できたイイトコをまとめておきます。

    1.動画は2.7K/30fpsとFHD/30fpsはまだマシ
    2.静止画の色が鮮やかに見える
    3.おもちゃっぽいけど、軽い
    4.広角のWebカメラとして使える
    5.防水ケースがあるので悪環境での撮影に使える
    6.アクセサリーなどの付属品が豊富


    なおWiFi対応の製品であっても、多くは技適マークがありません。スマホからの操作などを考えているなら、技適に関して明記されているものを探しましょう。
    関連キーワード: 4k camera, ActionCam, clone, review
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