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火星環境でじゃがいもは育つか。国際じゃがいもセンター、数千種から選り抜いたタフな品種で栽培実験

実験で水素を燃やしたりはしません

Munenori Taniguchi
2017年3月9日, 午後04:00 in Space
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ペルー・リマにある国際じゃがいもセンター(CIP)が、火星の大気環境を模した実験室内で、じゃがいもの生育実験を実施しています。目的はもちろん、宇宙飛行士が火星でじゃがいもを生産できるかを確かめるため。

研究チームは現在、いくつかの品種を実験室内の畑に植え付け、育ちの良さを比較しようとしています。

火星でジャガイモ栽培というと、映画「オデッセイ」でのエピソードが思い当たります。しかし、あれはハビタット(居住空間)内、つまり地球環境を模した環境でのジャガイモ栽培であり、きちんとやれば育ってあたりまえ。一方、研究チームが実験しているのは素の火星環境、つまり大気全体の量が少ないうえに二酸化炭素の割合が非常に高い状態での栽培実験です。
植物は光が当たっていれば光合成によって水と二酸化炭素から糖類を生み出し、その過程で酸素を放出します。しかし、日の当たらない夜間では逆に酸素を消費します。一方、火星では水がほとんどなく気温も低いため、夜間に野ざらしにすれば、映画に出てきたようにあっという間に凍結してしまうはずです。

ところが、CIPの研究員はじゃがいもの種類によっては極限環境に適応可能な遺伝子を備えるものがすでに見つかっているとしており、初期段階の実験ではまずペルー南部にある高塩分濃度の土壌を使って塊茎がきちんと育つことを確認しました。

じゃがいもはたくさん収穫できて高カロリーという利点があります。より少ない農地でより多くのカロリーを作り出せるという点では理想的ともいえる植物と言えるでしょう。

現在研究チームが取り掛かっている火星環境栽培実験では、初期に選別した上部な品種の塊茎がどこまでまともに育つかを確認しようとしています。もしこのじゃがいもが無事に実をつけるならば、火星だけでなく将来の地球で気候変動が激しく悪化したとしても人類を生き延びさせてくれるかもしれません。

[Image : International Potato Center]
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