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現金もSuicaも時代遅れ? スマホで注文・決済する「イノベーション自販機」が首都圏20駅に設置

QRコードを送ってソーシャル「ジュースおごり」

関根慎一 (Shinichi Sekine) , @sekine_s
2017年3月15日, 午前10:00 in payment
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JRの駅構内の飲料自販機開発などを手がけるJR東日本ウォータービジネスは、スマホアプリと連動して商品を購入できる「イノベーション自販機」の試験運用開始を発表しました。

このイノベーション自販機は、スマートフォンアプリ「acure pass」上で商品の選択・決済が可能。自販機ではQRコードをかざして商品を受け取るだけです。このため、QRコードをシェアすれば友人や家族に飲料をプレゼントすることもできます。

Gallery: JR構内設置自販機acure新サービスの「イノベーション自販機」 | 12 Photos



アプリで飲料を購入すると、QRコードとして出力。それを自販機に読み込ませることで受け取れます。購入後のコードは180日間有効で、それを経過すると失効します。


QRコードをかざして商品を受け取る


商品ラインナップ

対応する決済サービスは、モバイルSuica、LINE Pay、ネット銀聯。クレジットカードはビザ、マスター、JCB、アメリカン・エキスプレス、ディスカバー、ダイナースクラブなど。直接購入も可能ですが現金投入口はなく、交通系ICカードや一部のICクレジットカードのみで購入が可能です。


一度に5本まで買える「通常購入」と1カ月単位でまとめ買いができる「定期購入」が可能で、このうち定期購入では30本までまとめ買いができます。

ジュースをTwitterやLINEでプレゼント可能

また購入時に使うQRコードは「プレゼントURL」として出力でき、アプリではSMS、LINE、Twitter、Facebookへの投稿に対応。URLの有効期限は3日間で、期限を過ぎるとURLの再発行が必要になります。

同社では友人や家族に対する言葉のコミュニケーションに加えて、ドリンクをプレゼントする使い方を提案しており、これは「駅という生活インフラ化されたロケーションだからこそ成立するコミュニケーション」とアピールしています。


最寄りのイノベーション自販機設置駅を表示できる

機能面ではこのほか、子どもや車椅子利用者の購入を補助する「低位置メニュー」機能を装備。低位置メニューの起動ボタンを押すと、画面の下部に別ウィンドウを表示し、カーソルボタンで商品を選べるようになるモードです。

ハードウェア上のスペックとして、画面には46型ディスプレイを2枚搭載。外形寸法は幅が1297mm、高さが2095mm。奥行きは不明ですが、JR東日本の駅構内でよく見かける自販機よりもかなり厚みがある印象を受けました。


画面左下にある「低位置メニュー」ボタン


押すと画面最下部に小さなメニューが出てくる

当初設置予定の駅は首都圏20駅。設置を各駅と交渉中とのことで、現在は東京駅、品川駅、大崎駅、新宿駅、池袋駅、上野駅、横浜駅などへの設置が決まっています。設置エリアの拡大は未定です。3月14日より約1年間にわたり試験運用する予定です。


購入コードの有効期限は約半年間ですが、在庫切れなど、運営会社都合で商品を受け取れない場合は、別の日に改めて受け取るよう案内するほか、季節ごとのラインナップ切り替えなどで商品を取り扱わなくなった場合は、返金処理を行うといいます。

キャッシュレスの一歩先へ

本サービスは、単に物が買えるというだけでなく、コミュニケーションに付随して間接的に物を贈るために、自販機の機能を拡張した点に新規性があります。

海外では、現金を使わない「キャッシュレス」の一歩先を行く「ペイレス」の取り組みがトレンドです。これは、米国のマクドナルドやスターバックスが導入しているもので、スマートフォンアプリで商品を選択・決済し、レジでは商品を受け取るだけというサービス。客のレジ待ちの解消や、店員の接客コストの削減に大きな威力を発揮します。

イノベーション自販機でも、同様の仕組みを導入するものの、マクドナルドやスターバックスのように行列待ちや接客コストの削減には役立ちません。とはいえ、ジュースをTwitterやLINEといったSNSでプレゼントできるというサービスは、スマホで注文・決済するからこそ実現したサービスとも言えます。

駅という生活インフラの場を活かし、長い間固定化されていた「自販機と利用者」という一対一の関係を技術とアイディアで変えていく姿勢は大いに評価したいところ。商品の価格帯が100~200円程度と、気楽にやり取りできる範囲の金額というのもSNSと相性が良さそうです。

現金購入のための機構を除外し、スマートフォンアプリと連携して使うことを前提としていることから、自販機というよりは、商品の受け取り機という側面が強いイノベーション自販機ですが、今回の発表会では、将来的にインバウンド対応なども視野に入れているということで、訪日外国人向けのラインナップ整備や、言語表記の変更などに対応する可能性にも言及されました。
Source: acure
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