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視線追跡VRヘッドセットFOVEで、ゲームはどう進化する?:週刊VR情報局

目と目で会話する恋愛SLGとか

Gian Suzuki , @giansuzuki
2017年3月15日, 午前05:30 in VR
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視線追跡対応のVRヘッドセット「FOVE 0」を入手して、機能を活用したFPS「Project Falcom」を実際にプレイしてみました。

Oculus Rift、HTC Vive、PlayStation VRにはない視線追跡機能はVRコンテンツをどのように進化させるのでしょうか?

「FOVE 0」という製品名からわかるとおり、本製品はまだ一般ユーザーを対象にしておらず、開発者向けのプロダクトという位置づけです。つぎの製品名がどのように命名されるかわかりませんが、一般ユーザー向けに発売された暁には「0」が取れるのだけは間違いありません。


▲FOVE 0の同梱品一覧。ゲームパッドなどのコントローラーは含まれていないので、別途用意する必要があります。開発者向けらしい製品仕様です。

開発者向けの製品なので現状のFOVE 0にはさまざまな課題や、かぎりなく不具合に近い仕様があります。筆者が試したかぎりで最も大きな問題点は、視線のキャリブレーションの困難さです。

「FOVE設定ツール」で「キャリブレーションを開始」を選ぶと、ヘッドマウントディスプレーに緑色の点が現われて、移動するそれを見つめ続けることで視線のキャリブレーションが行なわれますが、筆者は一度も成功できていません。

製品自体が個体不良なのか、私の目になんらかの問題があるのかさだかではありませんが、ネットで購入者の投稿を見てみると同じようにキャリブレーションで躓いている方が多いようです。


▲「FOVE設定ツール」で「キャリブレーションを開始」を実行しても、途中で止まることもしばしば。目を見開いたり、まばたきすると再開しますが、最後にエラーメッセージが表示されます。

とは言え、繰り返しになりますがFOVE 0は開発者向けの製品です。メーカーからすればこのような不具合の洗い出しも目的のひとつ。今回の記事では、誰でも正常に視線のキャリブレーションできて、その精度も正確なものになったときに、どのようなVRコンテンツが登場してくるのか、そしてどのような恩恵があるのか考察してみます。

操作性改善の可能性

一般的なFPSでは移動と照準をべつべつに行ないます。たとえばPCゲームであればキーボードで移動、マウスで照準のように割り当てられていますね。一方、VR用FPSの場合はコントローラーで移動、ヘッドマウントディスプレーの向き(顔の向き)またはハンドトラッキングコントローラーで照準を行ないます。これに加えて、視線追跡機能付きヘッドセットでは、照準の微調整が視線でできるようになります。

これによって可能になるのは、照準の高速化と正確性の向上です。顔の向きを変えるよりも、視線を変えるほうが圧倒的に早いです。見た瞬間に照準が合うのですから、正確性の向上は言うまでもありません。

FPSの操作性が向上することにより、その難易度の底上げも可能となります。飛来する弾幕の全てに視線を走らせ、いっせいにレーザー光線を射出し、すべてを叩き落とす。弾幕シューティングとはまたべつの爽快感が味わえるFPSが登場してほしいものです。


▲「FOVE DEMO Launcher」に収録された「Project Falcom」のプレイ動画をアップしました。視線のキャリブレーションが正確に行なえていないので照準がずれていますが、それでも視線だけで敵に照準を合わせていくのは、まるで超能力者にでもなったような万能感を味わえます。

新機軸ゲーム創出の可能性

「FOVE DEMO Launcher」には「Judgement」という尋問を受ける心理ゲームが収録されています。このゲームは、尋問を受ける際に視線をどこに置くかによってストーリー展開が変化するのです。このように視線追跡機能が新たなジャンルのゲームを可能にすることは間違いありません。

単純なところではポーカーゲームとか人狼ゲームなど、会話以外に視線が重要になるゲームはいくらでもあります。恋愛シミュレーションゲームでも視線は重要な要素になりそうです。


▲「FOVE DEMO Launcher」に収録された「Judgement」の一シーン。視線をどこに置くかで展開が変わる心理戦を楽しめます。


▲これは「FOVE DEMO Launcher」のメニュー画面。邪な視線を向けると叱られます。視線追跡機能に対応した恋愛SLGでは鋼の忍耐力が試されそうです。


VR酔い改善の可能性

視線追跡機能はVR酔い軽減の効果が期待されています。小刻みな頭の動きが必要なくなるというのがその理由です。プレイヤーの感覚と、VR空間の動きのずれが、VR酔いの大きな原因のひとつです。VR酔いを軽減できるだけでも次世代VRヘッドセットが視線追跡機能を搭載する理由となります。

実際、GDC(Game Developers Conference) 2017では視線追跡機能を組み込んだ「HTC Vive」が披露されました。VRコンテンツの可能性を広げ、その体験を改善させる視線追跡機能は次世代ヘッドセットの標準装備となるかもしれません。

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