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+SIMってナニ? 日経電子版 + 月間5GBデータSIMの意味。MVNOが始めたスマホやSIMの「格安」以外の楽しみ方

格安の重力にひかれたMVNOが価値を見つめ直そうとしています

津田啓夢(Hiromu Tsuda) , @boobyn
2017年3月16日, 午前06:30 in +Sim
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格安スマホの mineo(マイネオ)で知られるケイ・オプティコムがこの春、新たなモバイルサービス「+SIM」(プラスシム)を開始しました。そのコンセプトは、

コンテンツ + データSIM

というもの。第1弾として日経電子版(コンテンツ)とのサービスパックを展開中ですが、今回は+SIMの仕組みとその背景に透けて見えるものについてお届けします。

日経電子版+ 月5GB データSIM


日経電子版+SIMは、日経電子版のサービス利用料と5GB分のデータ通信SIMをセット販売するものです。



日経電子版の利用料は毎月3889円で、これに毎月5GB使えるデータSIMを抱き合わせ販売して月額4986円としています。10GB版は5946円。音声通話可能なものは、5GB版が月額5646円、10GB版が6646円。ちなみに通信網はドコモの回線。

要するに、日経電子版も使うし、スマートフォンやタブレットのSIMカードも契約しようとしているなら、セットでお得じゃない? という売り方です。日経電子版に価値を見いだすか、がポイントです。

仕組み


こうした販売方法これまで、スマートフォンやタブレットなどとSIMカードのセット販売が主流でした。ケイ・オプティコムは同じような座組みをコンテンツサービス事業者と組んでやったことになります。

念のため、現在の通信業界のプレイヤーをおさらいしますが、ドコモやau、ソフトバンクといった自前の通信網を持つ通信事業者をMNO。MNOの通信網の一部を買い取り、格安SIMや格安スマホなどを提供する事業者をMVNOと言います。

ケイ・オプティコムのmineoは、MVNOのケイ・オプティコムが手がけるサービスブランドです。同じように、MVNOのIIJがIIJmioブランドを、プラスワン・マーケティングがFREETELを、という具合。LINEモバイルのように、社名とブランド名が同じパターンもあります。

さらにMVNOをやりたい企業の裏方として、MVNOの支援サービスを提供するMVNEなどがいます。MVNOは自分たちで我々ユーザーにサービス提供しているのでB2C、MVNEはサービスをMVNO会社に提供しているのでB2Bとなります。



+SIMサービスは、ケイ・オプティコムがMVNEとなり、日経新聞がMVNOとしてサービス提供するサービス、というわけではありません。

さらに日経と販売委託契約を結び、コンテンツも通信もケイ・オプティコムが売っている形。ようするに、日経新聞からすればMVNOにならなくても通信サービスとの組み合わせで新しい売り先ができる、ということです。

なおケイ・オプティコムでは日経電子版+SIMの仕組みをサービス第1弾としており、他サービスにも展開していく計画を示しています。


たとえば、日経新聞には価値を見いださない人でも、Nintendo Switch向けの有料サービスだとしたらどうでしょう。Evernoteの有料サービスとのデータSIM連携ならどうでしょう。

ほかにも芸能やスポーツのファンクラブ組織、動画の会員サービスや、出会い系マッチング、アダルトサービといったように、強力な会員組織を持っている事業と食い合わせはよさそうです。また、少額の有料サービスを複数まとめ上げ、パケット代をカウントしないカウントフリーパッケージとして提供する方法も可能性がありそうです。



ケイ・オプティコムでは、2017年度末までに100万契約を目標としています。mineoの2月までの契約数は54万会員。格安スマホや格安SIMといったMVNO業界は競合がひしめきあっており、利用者からすれば正直どれを選んでよいのやら、といった状態なのはご存知の通り。

+SIMは特定サービスに価値を感じる利用者をターゲットに、割安感を演出する座組です。「俺にとっては得」をどれだけ演出できるか、がカギになります。

ただこの座組自体は特別なものではないため、販売方法自体は競合も真似しやすいといえるかもしれません。ケイ・オプティコム担当者は「どこもかしこもやれるスキームではあるが、越えなきゃいけない壁もある」とコメントしています。


LINEモバイルがLINE通信無料を、FREETELがポケモンGO通信無料をうたうように、現在カウントフリー型の通信サービスが数々登場しています。

固定ブロードバンド華やかなりし時代もそうでしたし、モバイル業界でもドコモ、au、ソフトバンクといったMNOが中心だった時代は、通信は非常に公共性の高いものでした。支配的な立場のプレイヤーの支配力が実際に強かった時代です。通信サービスは公共性が強く求められ、特定サービスを通信上ひいきすると、ネットワークの中立性が問われました。

MVNOが多様なサービスを提供する現在、ユーザーは自分の利用に合ったものを「調べれば」選びやすくなりつつあります。中立性はとりあえず横に置いておくとして、MVNOの事業者側からすればえこひいきを喜んでくれる客をどうつかむかが勝負です。今回の日経電子版とデータSIMの組み合わせは、もしかすると「格安」の重力にひかれ過ぎたMVNOに新しい価値付け方法を見いだしたと言えるかもしれしれません。

一方、通信インフラを持ち、ある程度の公共性が求められるMNOは、さまざまなサービスを集約して提供する、サービスのアグリゲーターとしての役割を強めています。多くの人のライフスタイルに応えようとするMNOと、特定の人のライフスタイルに応えようとするMVNOといったように、今回の+SIMサービスは価格面以外の差が広がる結果にも繋がりそうです。

関連キーワード: +SIM, mineo, MNO, MVNE, MVNO, nikkei
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