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サムスンはNote 7ショックをこう乗り越えた。Galaxy S8で始まる反撃:山根博士のスマホよもやま話

最強のミッドレンジ製品群を抱え、3月29日にはGalaxy S8を発表

山根博士 (Yasuhiro Yamane) , @hkyamane
2017年3月19日, 午後11:26 in Galaxy
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2016年通年ではスマートフォン販売数のシェア1を守ったサムスン。しかし第4四半期(9-12月)はGalaxy Note 7の出荷停止も響き、アップルに1位の座を奪われ2位へと転落した。そのアップルはiPhoneの販売台数でも過去最高を記録し、好調をアピールしている。

だが両者の差は僅差だ。ガートナーの調査では、同四半期のアップルの販売台数は約7704万台、サムスンは約7678万台。シェアは17.9%、17.8%とコンマの差である。2015年の同じ時期のパフォーマンスを比較すると、アップルは約7153万台、サムスンは約8344台だった。単純比較すると、サムスンのマイナス分をアップルが丸々奪った格好だ。

しかしフラッグシップモデル不在の同四半期を、前年比でマイナス666万台に抑えたサムスンの結果はむしろ上出来だったと言えるだろう。サムスン関係者によればGalaxy Note7の「出荷」台数は2016年末までに1200万台が期待されていた。単純に第4四半期だけで計算すれば900万台となる。2016年第4四半期は、この900万台がまるまる減少することに加え、品質への不信感などから他のモデルの販売台数も減少するはずだったからだ。




発火問題で生産終了となったGalaxy Note 7

ではサムスンはこの2016年第4四半期をどう乗り切ったのだろうか?それは思い切ったミッドレンジモデルの投入だ。各国の家電量販店や通信キャリアの店頭では、2016年春発売のフラッグシップモデル「Galaxy S7」シリーズの広告が改めて掲載されていた。だがそれを押しのけるように下位モデルの新製品がショーウィンドウの特等席を占有していたのだ。

サムスンのフラッグシップモデル「Galaxy S」シリーズ、「Galaxy Note」シリーズの下に位置するモデルは、以下のラインナップとなっている。

・Galaxy Aシリーズ : 高品質高デザイン
・Galaxy Eシリーズ : 普及モデル
・Galaxy Cシリーズ :スタイル・音楽強化
・Galaxy Jシリーズ : 低価格
・Galaxy Onシリーズ :中国・新興国向け
*このほかにいくつかの派生モデル、シリーズあり

そしてそれぞれのモデルの中で、下位から上位まで複数のモデルが展開されている。全ての国で全てのモデルが販売されているわけではなく、ある国ではCシリーズはC5とC7だけ、AシリーズはA3とA5とA7、のような売り分け方がされている。もちろんサムスンとして一押しの製品は春夏ならばGalaxy Sシリーズ、秋冬ならばGalaxy Noteシリーズだ。

だがGalaxy Note 7が消え去った2016年の冬シーズンに、サムスンはGalaxy Cシリーズの上位モデルとして「Galaxy C Pro」シリーズを突如投入した。しかもGalaxy Note 7不在でフラッグシップとして位置づけられる、Galaxy S7 / S7 edgeよりも大々的なプロモーションを行い、この冬の一押しモデルとして展開を図ったのである。

ただのミッド・ハイレンジでは無いGalaxy C9 Pro

2016年10月に発表された「Galaxy C9 Pro」は、Cシリーズ最大の6インチディスプレイを搭載。カメラはリアが1600万画素、フロントも1600万画素とした。チップセットはSnapdragon 653だが、メモリーは6GB、ストレージは64GBとハイクラスのミッドレンジと呼べる性能だ。なによりも「大きな画面で」「美しく撮影したセルフィーを」見て、SNSでシェアできる製品なのである。しかもGalaxy S7 edgeよりもカメラ、メモリ容量とも上の製品なのである。

Galaxy C9 Proは中国や新興国を中心に急激にシェアを伸ばしているオッポ(OPPO)、ビボ(Vivo)が大画面、高画質フロントカメラで選ばれていることへの対抗モデルとも言える。例年ならば、この2社への対抗はGalaxy Noteシリーズの最新モデルとなるが、ペン付きのハイスペックスマートフォンでは、オッポを求めるユーザーの要求には答えられない。なによりもオッポもビボもミッド・ハイレンジモデルであり、価格は5万円以下。10万円弱にもなるGalaxy Noteはそもそもターゲットユーザーが異なる。勢いずく両社への対抗にはならないのだ。


フロントカメラを強化。前後1600万画素カメラを搭載

もちろんGalaxy C9 Proの1機種だけがサムスンの2016年冬シーズンの落ち込みをカバーしたわけではない。だがサムスンの店へ行けば、セルフィーを強化した大画面かつ価格の手ごろなGalaxy C9 Proが目立つ位置に展示され、広告も大々的に行われている。「超ハイスペックで最新機能を詰め込んだ、高価格製品」に手の出ない消費者も、これならまずは店頭で触ってみよう、という気になるだろう。

実際にサムスンの中国の店舗では、Galaxy C9 Proに惹かれて店に立ち寄り、他のモデルを購入していく来客も多かったようだ。まるでオッポやビボの品ぞろえのように、ミッド・ハイレンジのフラッグシップモデルの下に、機能やデザインで様々な製品を揃えて行ったのがGalaxy Note 7不在時のサムスンなのだ。しかも製品の数は10機種以上と、他メーカーよりもはるかに多い。


Galaxy S7を推しつつも、Galaxy C9 Proの名前があちらこちらに見えるサムスンの店舗

先進国のスマートフォン需要が一巡し、ハイエンドモデルが売りにくくなっている今、ミッドレンジ、ミッド・ハイレンジクラスの製品の拡充は各メーカーにとって必須となっている。たとえばスマートフォンシェア3位のファーウェイはHonorブランドのミッドレンジモデルを多数そろえ、ライカカメラのPシリーズ、Mateシリーズの下位をしっかりと埋めている。

サムスンは2017年に入ると立て続けに「Galaxy C7 Pro」「Galaxy C5 Pro」も投入。カメラスペックはGalaxy C9 Proと同じリア1600万、フロント1600万画素で、各モデルは画面サイズとチップセットなどに差異がある。今やサムスンの中心に位置する製品は、セルフィー強化のC Proシリーズなのだ。

そして2017年1月に登場した「Galaxy A」シリーズは、C Proシリーズをさらにブラッシュアップさせて隙の無いモデルに仕上がっている。「Galaxy A7(2017)」「Galaxy A5(2017)」「Galaxy A3(2017)」はいずれもIP68の防水防塵に対応。カメラはA7とA5が1600万+1600万、A3が若干落として1300万+800万となっている。2017年のAシリーズは、C Proシリーズのセルフィー機能に加え、防水機能までも有しているわけだ。


Galaxy A(2017)モデルは防水+セルフィー端末となった

例年2月に発表されるGalaxy Sシリーズの最新モデルは、今年は3月29日に発表される予定だ。すなわち2017年の第1四半期もサムスンはフラッグシップモデル不在の状態が続く。しかし豊富なGalaxy C Pro、Galaxy A(2017)の各モデルがあれば、消費者の興味を失わせることはないかもしれない。ディスプレイ解像度がフルHD(1920x1080ピクセル)で十分ならば、Galaxy Sシリーズを買わずとも、Galaxy C9 ProやGalaxy A7(2017)で満足いく消費者も多いだろう。

Galaxy Note 7の販売中止はサムスンに大きな痛手を与えた。しかしその代わりに、他社との競争に十分耐えうるミッドレンジクラスのモデルをしっかりと開発することができたのだ。今やフラッグシップ不在でも戦えるほどの、強力な下位モデルを有するサムスン。3月29日に発表されるフラッグシップモデルが登場すれば、同社は一気に勢いづくかもしれない。

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