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初のマントル到達に向け始動。科学掘削船「ちきゅう」9月にハワイ沖で予備調査を実施、地殻形成の謎に挑む

「ちきゅう」は海底に突き立てたドリルを回すと、逆に自分が回ったりしないの?

Munenori Taniguchi
2017年4月10日, 午後02:45 in Science
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「ジャングルも局地も高い山も深い海の底さえも、地球の隅々まで探検し尽くされ、人間が行かないところはない!」と某大長編の冒頭で某ガキ大将が力説するとおり、人類は地球上あらゆる場所に到達し、その風景はスマートフォンの地図アプリで見られる時代になりました。

しかし、まだ人類が到達できない場所ももちろんあります。そのひとつが地底。地球の内部構造は、まず地殻という薄皮があり、その下に何層かのマントルが分厚く横たわります。さらに奥深く行くと外核部分に差し掛かり、中心付近には最も高温の内核があるとされます。しかし、まだ地殻を破ってその下にあるマントルの状況を直接調べた人はいません。

日本の国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)が主導する国際研究チームは、ライザー掘削システム搭載の科学掘削船「ちきゅう」を使ってマントルにまで到達する穴を開け、プレートの動き方から地震発生メカニズムを研究したり、地球がどのようにして形成されたか、さらにどのぐらいの深度まで微生物が存在するのかなどを確認したいと考えています。

そして今年9月にハワイ沖で2週間にわたる予備調査を実施し、その場所で掘削を開始するかどうかを判断すると発表しました。遅くとも2030年までには地殻の下にあるマントルまで掘削試験をおこないたいとしています。
 
 
効率よくマントルまで達するためには、まず地殻が薄いと考えられる場所をみつけることが大切です。候補地となるハワイ沖は、水深こそ約4000mあるものの、地殻の厚さも約6000mほどしかないと考えられています。地殻は通常の陸地なら3万~6万mあることから、海底を掘削するほうが非常に効率が良いということです。また、もしハワイ沖の調査結果が芳しくない場合は、予備の候補海域としてコスタリカ沖とメキシコ沖も検討中とのこと。

「ちきゅう」が世界で初めて地殻の下の層に到達できるかの足がかりとなる今回の調査、その結果に注目したいところです。

ちなみに、マントルは地球の内部層とはいってもまだマグマのように溶けた状態ではなく、個体の岩石質で形成されます。その主成分はカンラン石、つまりペリドットだと考えられています。

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