Sponsored Contents

docomoの最新記事

Image credit:

docomo withは好調、au新料金には追従しない--ドコモ吉澤社長インタビュー(週刊モバイル通信 石野純也)

docomo withやシンプルプランに続くユーザー還元策は?

石野純也 (Junya Ishino)
2017年7月12日, 午前10:40 in docomo
261 シェア
35
117
0
109

連載

注目記事

「単身40代が日本を滅ぼす」との調査をNHKが解説「AIは、人の顔色を伺って結果を出したりしない」

「単身40代が日本を滅ぼす」との調査をNHKが解説「AIは、人の顔色を伺って結果を出したりしない」

View

人気記事


ドコモの代表取締役社長、吉澤和弘氏がインタビューに応じました。この中で吉澤氏は、夏モデルの目玉といえる格安スマホ対抗「docomo with」が好調に推移していることを明らかに。開始から1か月と10日で利用者数は20万に迫る勢いで、秋冬モデルでもdocomo with対象のミッドレンジモデルを拡大していく構えです。

一方で、Android全機種を対象にしたauの分離プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」に追随する予定はなく、docomo withを機種限定で続けていく見通しを示しました。

また、docomo withに先立ち導入したシェアプラン限定のシンプルプランも、順調にユーザー数が増えており、約35万契約に。一連のユーザー還元策は今後も続けていくとのことで、インタビューでは、その方向性も語っています。

2020年の導入が予定されている5Gへの道のりも示しました。ネットワークについて、ドコモは8月に、3.5GHz帯のMIMOをバージョンアップすることで下り最大788Mbpsを実現しますが、現状のLTE Advancedも2020年を待たずに1Gbpsへと高速化するといいます。

今回の連載は、このインタビューの模様をお届けします。主な一問一答は以下のとおり。長くなりますが、丸ごとご覧ください。




——夏商戦はdocomo withが大きな話題になりました。現状の成果を教えてください。

吉澤氏:arrows BeもGalaxy Feelも、割と売れ行きがよく、20万弱、19万を超えるところまでいっています。Galaxy Feelは6月中旬(15日)発売で(arrows Beの方が早かったので)、arrowsの方がちょっと売れている状況です。

——理由はやはり、1500円引きの料金プランでしょうか。

吉澤氏:それもあり、かつお値段が2万円台半ばから3万円台半ばの間で、お求めやすい。大体2年ぐらい経てば、1500円×24回で3万6000円ぐらいになり(元が取れ)ます。しかも、3年目以降も、割引はずっと続きます。対象端末は限定されていますが、1カ月経って、大体イメージ通りに推移しています。


arrows BeとGalaxy Feelの2機種はdocomo withの対象で1500円割引に

——どのような利用者なのでしょうか。

吉澤氏:1つあるのがフィーチャーフォンを使っていた方で、ドコモの中で乗り換えていることが多いですね。長く使っていただいているお客様が、さらに長く使うためにちょうどいい機種変更になっているようで、狙いは達成できました。

——そういった方は、これまで料金が障壁でスマホに乗り換えていなかったのでしょうか。

吉澤氏:料金もそうですが、月々サポートを入れても、機種変更でやはりある程度のプライスになってしまいます。フィーチャーフォンからのお客様は、全員がフラッグシップである必要はありません。ベーシックな機能があり、デザインもしっかりしていて、かつ料金も安いというところが合っていたのだと思います。

——夏モデルの2機種については、第一弾という位置づけです。第二弾以降は、どういう方向になっていくのか、ヒントを教えてください。

吉澤氏:「既存の機種ではダメなのか」といった声も、少しずつ上がってきています。auさんはAndroidを全対象にしているようですが、やはり高い機種を、そのままの値段で買っていただけますかとなり、なかなかそういうわけにはいきません。(ハイエンドモデルなどの高額なモデルは)月々サポートでお安く買えるという手法が好まれるところはあると思います。ただし、やはり先ほど(arrows BeやGalaxy Feel)くらいの価格帯で販売できる端末は増やしたい。まだ何機種かは決めていませんが、秋冬モデルでも入れていきます。


発表会では、2機種が「第一弾」であることを強調。ラインナップは拡充していく方針だ

——auは全機種対応の分離プランを用意した一方で、従来型の毎月割が一体になったプランも残しています。選択肢を設けるというのは、いかがでしょうか。

吉澤氏:1つの機種で両方のプランが選択できるとなると、どちらが有利になるのか、必ず比較しなければいけなくなります。(割引の)当て方によっても、それがどんどん変わってしまう。ですので、月々サポートがある端末と、docomo withのように購入補助がない端末を用意していくことは、崩さないでいこうと思っています。

——確かに、考えることは多くなるかもしれませんし、ショップの負荷も上がりそうです。

吉澤氏:ショップでの案内は増えますし、2年で計算するのか、3年で計算するのかでも試算結果が変わってしまいます。そういったときの条件があまり色々とあると、混乱してしまいます。ドコモは、できればシンプルにしたい。機種は特定されますが、どのプラン(データパック)でも1500円引きという単純な言い方ができます。


auの分離プランは、Android全機種が対象だが、ここに追随するつもりはないという

——auピタットプランは、分離プランだけでなく、データの使用量に応じた段階制という側面もあります。こちらに追随されるお考えはありますか。ちなみに学割のときも、ドコモだけは段階制を導入しませんでした。

吉澤氏:学割のときは、それをやらなくても、ドコモの場合ほとんどがシェアプランに入っていただけました。(シェアプランは)段階制と相性がよくないのと、(他社の段階制は)光や家族契約など、色々な条件がついてきましたからね。ドコモの学割は、そういった条件がまったくなく、1500円割引という単純なものにしました。

段階制は、我々も今後どうするかは検討しますが、すぐにそちらにいくことはありません。(auのプランは)5GBを超えたら一気に20GBになってしまい、(料金の)駆け上がりがあります。その気づきをプッシュ通知で与えるというのはあるかもしれませんが、検討しなくてはいけないところです。

——ユーザー還元という意味では、シンプルプランの成果はいかがでしょうか。

吉澤氏:シンプルプランは、今35万契約ぐらいです。5月に入れて、6月、7月ときてこの数字で、若干少ない感じはしますが、ちょうどいいですね。

——でも、少ない方が、予想より収益面ではプラスになりますよね(笑)。

吉澤氏:まだ2カ月半なので、もう少し見ていかなければいけないと思います。3年前に新料金として、カケホーダイを入れたときは、思っていた以上にドンといって(大幅な減収になって)しまいましたから(苦笑)。


4月の決算説明会では、「beyond宣言」と同時に、音声が従量制のシンプルプランを発表した

——シンプルプランは、音声通話をあまり使わない、若い層が中心なのでしょうか。

吉澤氏:そういう人たちが、層としては多いですね。ただ、何かあったときに(電話をすると)従量制で料金が上がってしまう。そこを、少し警戒しているようです。

——docomo withの1つ前には、一括648円の「MONO」が話題を集めました。発表会では、今後docomo withに寄せていくというお話がありましたが、やはり648円スマホはなくなってしまうのでしょうか。

吉澤氏:あまりよくなかったかもしれません。そうではなく、端末購入補助なしで買っていただける方が、いいと思います。端末そのものの魅力があれば、しっかりついてきてくれますから。


「648円スマホ」として話題を呼んだMONOだが、今後は、docomo withを中心にしていくという

——確かに、Galaxy Feelは、元が安いとはいえ、端末購入補助があるフラッグシップのGalaxy S8、S8+よりも売れている印象があります。

吉澤氏:(おもむろに端末を取り出しながら)Galaxy S8+より、売れているんじゃないでしょうか。私も、元々Galaxy Note(Edge)を使っていましたが、Note 7が出なくなってしまったので、Galaxy S8+が出たとたんに機種変更しました。画面が縦に長くて、見やすくていいですね。

——自分もGalaxy S8+を買いましたが、レスポンスもよく、いい端末だと思います。3.5GHz帯のエリアに持っていったら、300Mbps近く出たのも驚きました。あちらを788Mbpsに高速化するのも、もうすぐですね。

吉澤氏:788Mbps(738Mbps)化は、設定ですぐにできるようになっているので、今、600Mbps台になっているエリアは、そのまま高速化します。ですから、エリアもかなり広げられると思っています。基本的には、キャリアアグリゲーション(CA)を駆使しているのですが、そういったPRができるような、コンテンツやサービスをもっと組み合わせられればいいですよね。


夏モデルの3機種は、下り最大788Mbpsのネットワークに対応する

——その先の、1Gbpsはいかがですか。

吉澤氏:それはやります。時期はまだ何とも言えませんが、やります。今年度は無理かもしれませんが、今スケジューリングしているところで、(5Gが出る前の)最後の最後でできましたという感じになると思います。ただ、(できれば)18年度までにはやりたいですね。

——4月の決算説明会で「beyond宣言」を出され、その中にプライスリーダーになるという宣言がありました。先ほどお話いただいたdocomo withやシンプルプランに続く、ユーザー還元策はどのようなものをお考えでしょうか。

吉澤氏:次をどの時点でやるのかはまだお話できませんが、1つあるのは、長期利用者です。長期利用のお客様には、「ずっとドコモ割」を入れ、適用年数も5年目から4年目に拡大し、割引額も増やしましたが、1カ月目、2カ月目は安くなったと感じていただけても、しばらくすると、「何かもう少しないのか」とご要望が出てきます。その辺は、考えなければいけないところです。

——それは、割引後の金額が、いつの間にか当たり前に感じてしまうようになるということでしょうか。

吉澤氏:そうですね。当たり前になると、実感として安くなったと感じににくくなるのではないでしょうか。それを何で解決するかというと、同じ方法で下げても当然実感されない。やり方にもよりますが、ポイントなり、サービスなりを料金と組み合わせる方法はないのか、もう少しお得なところを感じてもらえる方法はないのかを考えています。

たとえば、クレジットカードを使ってポイントを貯めると、今だと1%ぐらいしかつきませんが、キャンペーンで一気に1000ポイントなり3000ポイントなりをもらえると、大きく還元された感じがしますよね。ポイントを差し上げれば、色々なところで使うこともできます。

あとは、たとえばサービスがコミコミになっている料金のようなものも、1つあると思っています。といっても、たくさんサービスをつけてしまおうというのではなく、お客様がいくつか選んでいただけるようなものですね。beyond宣言では、マーケットリーダーになると宣言しているので、料金、サービス、ポイントが融合したものを考えていきます。

ほかには、シニア層向けですね。U25のようにアンダーではなく、アッパーという意味でのU65なのか70にするのかは分かりませんが、シニア層に対してもっとお得なものはないのか。らくらくホンにはらくらくホン専用のプランがありますが、そういったものを含めて、何かお得なものは1つ考えないといけないと思っています。


「beyond宣言」では、マーケットリーダーになる方針も掲げられた

——そういう意味では、確かに「子育て応援プログラム」でいきなり3000ポイント入ってきたときは、お得感がありました。料金にすると、半月相当ぐらいですしね。導入時の発表のスライドにあったように、試しに高島屋でケーキを買ってみたら、これがほぼちょうど3000ポイントでした(笑)。

吉澤氏:3000ポイントあると、ちょっとしたものと交換いただけます。そういう意味だと、高島屋さんはdポイントで全面的に協力してくださりました。(dポイントは)そういう使い方をされるようにしていかないといけないですね。

——dポイントは、キャンペーンも充実していて、気づくとたくさん貯まっています。かなり大盤振る舞いな印象も受けますが、いかがですか。

吉澤氏:dポイントは、基本的に日本最大級にしたい。そうするためには、当然、加盟店も広げないといけません。発行ポイントでいうと、今はたぶん楽天さんが最高だと思いますが、2020年までに、できればそこに近づきたいですね。発行額が増えれば、それを使っていただける。加盟店に対する送客効果も出てきます。ほかにも、現金にはない魅力があるので、ポイントを使って何かおもしろいことができないか、色々なことを考えています。

——まさに、経済圏ですね。

吉澤氏:僕らは経済圏という言い方があまり好きではない。dポイントは色々なところで使えるようにしたいですし、それはドコモのユーザーがということではなく、dアカウントを取っていただければ、誰でもいいと思っています。

——夏の発表会では、「ドコモスマートアイランドプロジェクト」も発表され、グアムのドコモパシフィックと連携することになりました。第一弾はdポイントやWi-Fiですが、今後は、ソフトバンクの「アメリカ放題」のように、「グアム放題」をやるようなことまで視野に入れているのでしょうか。

吉澤氏:ドコモスマートアイランドプロジェクトは、まずdポイントを使えるようにしようと、デューティーフリーショップと加盟店契約を結びました。ドコモパシフィックは100%子会社なので、まずはポイントやスマートライフ系のサービスをグアムで広げた上でですね。

ローミングの話は子会社でということもありますが、上海で開かれたGSMA(世界各国の携帯電話事業者が加盟する団体)のボードミーティングでも、ローミングの話が出ていました。ローミング料金は、全体的にちょっと高く、場合によっては「bill shock」(パケ死に近いニュアンス)と呼ばれる高額請求にもつながってしまいます。ですから、そこをもっと抑える動きをしようと、今、アイディア出しをしているところです。

我々も、今、キャンペーンで、24時間、980円で速度制限がなしのデータローミング(海外1dayパケ)をどんどん使ってくださいということをやっています。そういうものを広げることで、かなり使い勝手はよくなります。auさんもやられていますが、国内で契約しているデータプランの内数で国際ローミングができる方向や、24時間定額で速度制限がない方向など、海外に行ったときの料金を安くすることは検討しています。


子会社のドコモパシフィックと連携を強化する

——現状の海外1dayパケは非常に使い勝手がいいので、うっかりこのままキャンペーンを終わらせるのを忘れていただけると助かります(笑)。

吉澤氏:いろいろな要望がありますが、我々自身も、その辺(キャンペーンの終了日)までにはどうにかしたいと思っています。それができるまで、キャンペーンも場合によっては......(笑)。

——最後に、5G開始まであと3年ですが、スタート時点でどういった形になるのか、具体的なイメージがあれば教えてください。

吉澤氏:そのイメージをしっかり作らなければいけないのですが、ターゲットしては東京オリンピック、パラリンピックで、エリア的には東京が中心になってきます。競技場、選手村、そこを結ぶ導線や空港など、エリアとしてはそういったところです。

どんなデバイスがあるのかというと、やはりデータ通信が主流になってきますから、スマートフォンやタブレットはありますが、それ以外にも、ウェアラブルやVR、ARの機器などは当然入ってくると思っています。オリンピック、パラリンピックはスポーツですから、リアルな場面を遠隔地でも臨場感あふれる形で見られるようにしたり、ARで選手を見たときにデータだったりが映し出されたりといったことも、考えていかなければなりません。

もちろん、競技場もまだこれから作らなければなりませんし、5Gの標準化も巻いて今年度末ぐらいには終わります。開発は今年度からスタートさせていて、ものとしてのネットワーク機器の設置は、2019年度から始まります。

——5Gトライアルサイトを始めましたが、その成果や反響はいかがですか。

吉澤氏:反響は非常に大きかったですね。スカイツリーやお台場などでやっていますが、企業からの問い合わせがかなりある状態で、「こういったことができないか」「5Gでぜひこういうことをやりたい」とお声がけいただいています。映像などのエンタメや建設機械などもそうですし、遠隔医療も手術までいくとハードルは高く、2020年よりもっと先になるかもしれませんが、ぜひやっていきたい。

今まで、なかなかできなかった、場所の制限、時間の制限を取り払う。そういうようなことで、今までになかったビジネスが生まれると皆さんがお考えになっています。トライアルサイトはPRもしていきますし、一般の方々に見ていただく機会も増やさなければいけないと考えています。


東京スカイツリーやお台場では、5Gトライアルサイトを実施。一般に5Gの世界観を披露した

関連キーワード: au, career, docomo, Interview, mno
261 シェア
35
117
0
109

Sponsored Contents