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月1000円・1機種1プランで攻める異色のMVNO「TONE」が新スマホ発表、その特徴は?:週刊モバイル通信 石野純也

3万4800円でおサイフ対応の富士通製 TONE m17

石野純也 (Junya Ishino)
2017年7月26日, 午後02:00
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トーンモバイルの石田氏(写真=左)と、VERYの今尾朝子編集長(写真=右)

1機種1プランで、ターゲットを子どもとシニア世代に絞る異色のMVNO「TONE」が、新商品、新サービスを発表しました。安心、安全の機能を強化した「TONE m17」がそれです。同時に、光文社の雑誌VERYと協業して開発した、子ども向けサービスもスタートさせます。

まずは端末ですが、TONEはこれまで、ODMを使い仕様まで細かに決める自社開発と、メーカーのベースモデルにカスタマイズを加える方法の2つを、繰り返してきました。

TONEの前身であるフリービットモバイルで取り扱っていた端末が、ODMが作った「PandA」。2号機の「TONE m14」は中国・TCL製。3号機の「TONE m15」は、SIMフリースマホとして珍しく、ドコモのBand 21に対応していましたが、これもTONEが主導になって開発したモデルです。


ODMで経験を積み、メーカーからノウハウを吸収することを繰り返してきた

TONEを展開するトーンモバイルの代表取締役社長、石田宏樹氏によると、3号機は「メーカーのノウハウを一生懸命吸収し、台湾のODMで開発した」といいます。

初物の機能を入れたり、スピード感を重視したりする際は、すでに存在している大手メーカーに頼り、そこでの知見を自社開発の端末に入れ込んでいくというわけです。このサイクルどおり、新たに発売にする「TONE m17」は日本メーカーである富士通が製造を担当します。


新機種の「TONE m17」はMade in Japanで富士通製

TONEが最重要視する安心、安全を実現するには、耐衝撃性スマホで高いノウハウを持つ富士通が、ベストな組み合わせと言えるでしょう。また、iPhoneが耐水やFeliCaを採用したことで、トーンも「戦略変更が必要になった」(同)といいます。こうした仕様や開発の速度を踏まえると、「コストが上がっても国内メーカーがいい」(同)という結論になるのは、ある意味自然です。


防塵、防水、耐衝撃などの特徴は子ども向けにもマッチ

ぱっと見で分かるとおり、その姿は「arrows M04」。これは、コストの問題などもあり、「パーツなどが共通している」(同)ためです。チップセットやディスプレイサイズ、解像度、メモリ(RAM)、ストレージ(ROM)などのスペックも、基本的にはarrows M04に準じていると考えておけばいいでしょう。ワンセグやおサイフケータイにも対応しており、モバイルSuicaやiDなどのサービスも利用できます。


おサイフケータイ対応で、背面にはFeliCaロゴも

もっとも、中に搭載されるソフトウェアは、arrowsとは別物。石田氏によると、ソフトウェアだけでなく、それを支えるミドルウェアまでTONEが開発したといいます。実際、端末を見てみると、ホーム画面はこれまでのTONEを踏襲しており、Android風のものと、より項目を絞って簡単に操作できる「TONEホーム」の2種類を搭載。家族向けの管理機能である「TONEファミリー」や、端末のパッケージ置くだけで自動的にハードウェアの不具合を診断する「置くだけサポート」といった機能にも対応しています。


同社が開発した「TONEホーム」に変更可能

ハードウェアが進化することで、サービス面にも磨きがかかりました。その1つが、「ジオブロック」機能。これまでのTONE端末にも、「ジオフェンス」機能は搭載されており、子どもがあらかじめ設定したエリアに入ると、親の端末に通知を表示させることができましたが、これが進化しています。ジオブロックを使うと、端末に自動でロックがかかる仕組みで、子どもが学校に持ち込むときなどに活用できそうです。

ジオブロックは、基本的にTONE m17の機能で、1機種前のTONE m15では「精度がどこまでいけるのかテストを行っているが、完全対応できないかもしれない」といいます。新端末の投入に伴い、GPSや各種センサーの性能が上がったことで、実現した機能の1つと言えるでしょう。


位置情報に基づいてロックをかける「ジオロック」に対応

雑誌VERYと共同で開発した機能も、盛り込まれることになりました。「子どものスマホ利用が社会問題化している」(同)という背景を踏まえ、小学生以下の子どもが利用する際は、夜10時から朝6時まで、端末にロックがかかってしまいます。しかも、契約時に年齢を入力すると、自動的にこの状態になるという踏み込んだ仕様。

子どもには、「ガチガチすぎる」と思われるかもしれませんが、親にとっては安心感がありそうです。


中学生になる前の子どもは、夜間利用が標準で禁止に

もっとも、石田氏が「スマホは親子で納得して使っていただかなければいけない」と語っていたように、これは強制ではなく、親子の合意さえあれば解除することが可能です。親と子で話し合い、ルールを決め、アプリごとに利用可能な時間帯を設定することもできます。

一方で、親世代の中には、そこまでスマホのスキルが高くない人も。ルールを作ってはみたものの、設定をどうすればいいのか分からないというケースが考えられます。

こうした問題を解決するため、TONEは「親子の約束」という機能を実現しました。これは、紙に書いたルールをカメラで撮ることで、端末側の設定を行うというもの。文字認識などのために「AIプラットフォームも作り込んだ」(同)といいます。実際に設定できる機能には限界もありますが、LINEやChrome、Twitterなどのアプリは、これで時間帯制限をかけることができます。

設定のために書いた紙は、"約束"として壁に張っておくことを想定しているそうで、アナログとデジタルを上手に融合したサービスに仕上がっています。






紙を読み取り、親子の約束を設定に反映できる

TONEは子どもや家族、シニアをキーワードに特化型MVNOの道を突き進んでいますが、実際、東京都の推奨を取得したあと、子どもの割合が「激増した」(同)そうです。石田氏は、春商戦である3月や4月には、「6割5分が子どもだった」と振り返ります。

その後、シニア向けキャンペーンを入れたところ、4割程度がシニアになったといいますが、今はさらに子どもの利用者が増えているとのこと。この市場は、ドコモ、au、ソフトバンクといったMNOが得意としていた領域ですが、月額1000円で端末も基本は1機種という安さや分かりやすさを武器に、TONEも伸びていることがうかがえます。

子ども向けという観点だと競合になりそうなMVNOが少なく、しかも利用者は初めてケータイを持つ、文字通りの新規契約者になるため、無理をして競合他社からユーザーを奪ってくる必要もありません。ターゲットを絞ったことでニッチなMVNOになったかのように見えますが、TONEの垂直統合的なアプローチと子ども向け市場の相性は、案外悪くないのかもしれません。


大手キャリアや他のMVNOとは異なる道を進むTONE

ただ、TONEは基本料金が1000円で、端末もTONE m17で3万4800円と、あまり儲かりそうなビジネスに見えません。グループ会社の軒先とはいえ、リアル店舗も63に広がっており、CMを放映するなどコストもかけています。さらに複数台同時契約キャンペーンで、基本料の1000円を半年間無料する大盤振る舞いぶりです。

石田氏は「シニア、子供をしっかり取ったあと、iPhoneを使う層を取っていこうと最初に決めた」と述べていましたが、今は基礎を固めている時期なのかもしれません。ビジネスとして成長させるためには、ある程度お金をしっかり使う、子どもの親世代にどこまで波及できるのかが、鍵になりそうです。


キャンペーンに、CMにと大盤振る舞い


戦略メモにあった1台目需要を取り込めるかが鍵になりそう
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