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平成29年度富士総合火力演習で各メーカーの代表的な機種にて撮り比べ

最新型ミラーレス機の実力に注目

Hirotaka Totsu
2017年9月11日, 午前10:00 in Cameras
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毎年8月下旬に行われる陸上自衛隊の富士総合火力演習。平成29年度は、新しい装備品の展示や、想定される脅威に対して新たな手段で防衛する様子を取材することができました。

総火演といえば、戦車や火砲による射撃、ヘリコプターなどの航空機運用などがハイライトです。戦車砲が火を噴く一瞬を切り取ろうと、愛好家や取材陣は高性能のカメラを投入します。今回は、連写性能に優れていると定評のある機種を取り揃えて、決定的瞬間を押さえることができる機種はどれか。徹底検証しました。

Gallery: 総合火力演習機材 | 147 Photos

今回用意した機種はこちら

Canon EOS 7DMKII + EF100-400mm f/4.5-5.6L IS II USM

Gallery: Canon 7D MKII | 24 Photos

Nikon D500 + 80-400mm f/4.5-5.6

Gallery: Nikon D500 | 50 Photos

OLYMPUS OM-D E-M1 MKII + M.40-150mm F2.8 + MC-14, OLYMPUS M.300mm F4.0

Gallery: OLYMPUS OM-D E-M1 MKII | 69 Photos

SONY α9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

Gallery: SONY α9 | 108 Photos

Nikon Nikon1 V3 + 1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

Gallery: Nikon 1 V3 | 28 Photos

EOS 7D MKIIとD500には、ミリタリーイベントを撮り慣れている熟練者がカメラマンを務めました。

OM-D E-M1 MKIIとα9、Nikon1 V3は、総合火力演習の取材が5年目の筆者が撮影しました。

7D MKIIとD500は、APC-Cサイズセンサーのフラッグシップ機です。

両機とも2000万画素クラスのCMOSセンサーを採用し、秒10コマの連射性能を誇ります。D500に至っては、RAWで最高200コマの連続撮影が可能です。7DMKIIは、JPGで130枚~1090枚、RAWでは最大31枚です。

秒10コマは、今回試したミラーレス機を含めて少ないコマ数に入りますが、慣れやタイミングの合わせ方によって、絶妙なタイミングをおさえています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUSのOM-D E-M1 MKIIは、マイクロフォーサーズ規格のミラーレス機です。有効画素数2037万画素で、236万ドット、視野率約100%のEVFを備えます。

最大5.5段の5軸手ブレ補正を備え、最高60コマ秒、AF追随で最高18コマ/秒の連射性能を誇ります。連続撮影可能枚数はRAW60fps時で48コマ、10fps時のJPGなら、カード容量いっぱいまで連続撮影できます。加えてプロキャプチャーモードでは、シャッターボタン全押し前14枚のプリキャプチャーを備えます。

また、ボディは防塵防滴対低温設計で、アウトドアでの撮影に適しているといえます。

SONYのα9は、2420万画素、フルサイズセンサーのミラーレス機で、連射性能は秒20コマを誇ります。EVFは、3,686,400ドットで0.78倍。視野率は100%で、連続撮影可能枚数はRAWで241枚と圧倒的です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こちらもボディ内に5軸手ブレ補正機能を、防塵防滴機能を有しております。従来の約2.2倍の容量の高容量バッテリーを採用し、公称約480枚撮影可能としています。

Nikon1 V3は、1インチサイズのミラーレス機ながら、最高で秒60コマ/秒、AF追随で20コマ秒の撮影速度を誇ります。今回は、70-300mm(35mm判換算189-810mm)の超望遠レンズを装着して、撮影に臨みました。

今回は、学校予行および、教育演習の昼間および夜間の演習の取材にて撮影しました。本来であれば、同じ環境にするために同日、同レベルのカメラマンで撮影するのがベストですが、機材とスタッフの都合で、両日に分けての撮影となりました。なるべく公平を期すために、メモリーカードも、UHS−II 300MB/s、XQD 440MB/sなど高速のものを使用。RAW撮影は行わず、JPG最高画質設定に統一して撮影を行いました。

熟練者であれば、秒10コマの性能があれば十分に決定的瞬間を狙える

APS-Cサイズの利点として、焦点距離が35mm換算で1.5倍になります。300mmのレンズなら450mmのレンズ相当の望遠効果がf値(レンズの持っている明るさ)を落とさずに得られます。一方で、広角端も1.5倍となるので、80mmは120mmとなります。APS−C専用レンズもありますが、フルサイズ機用レンズを流用する場合もう少しワイドが欲しいというときに苦しくなるのが残念です。

マイクロフォーサーズは焦点距離が2倍になります。300mm f4.0のレンズなら、600mm f4.0のレンズに相当する望遠効果が得られるので、遠くの対象物を撮影する場合には効果的です。また、マイクロフォーサーズレンズは、専用設計のものが多いので、実用域にズーム比率が収まっていることが多いです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

CXフォーマット(Nikon1)に至っては約2.7倍。300mmのレンズが810mm相当の望遠効果となります。

7DMKIIおよび、D500でのショットがこちら。いずれも決定的瞬間をとらえることに成功しています


視野率も100%ですので、動きのある被写体もスムースに追うことができます。

演習では、射撃の前にどのような射撃を行うのか、おおよその射撃タイミングや指令所からの号令などがスピーカーで流れるので、そのタイミングをみてシャッターを押し、タイミングをあわせた撮影が行います。

しかし、時には号令から実際に発射されるまでのタイムラグがあるので、その間の撮影コマは無駄になってしまいますし、連続撮影コマに限りがある場合には一旦そこで撮影が止まってしまい、決定的瞬間を逃してしまう恐れもあります。

このような撮影に求められるカメラボディ機能は、可能な限りたくさんの連続撮影枚数(バッファーメモリーの容量)と、撮影データをメモリに書き込む速度(メモリーカードの書き込み速度)となります。

一瞬の遅れをフォローしてくれるプロキャプチャー機能を有するOM−D E-M1 MKII

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

今回は、バッファが解放されずに次のシャッターチャンスを逃してしまわないように連続撮影コマ数を60コマに制限してみたり、制限を解除したりと試行錯誤しました。

また、シャッターボタンを半押しにした瞬間から記録が開始され、全押ししたタイミングで遡って14コマの記録をする「プロキャプチャー」も使用しました。プロキャプチャー使用時は、バッファ解放のための時間がある程度発生するので、連続してシャッターチャンスが訪れるようなシーンでは「静音連写H」モードを使用するのが良いと思いました。

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シャッターを押すタイミングのガイドとなる場内アナウンスですが、上手く聞き取れない場合や微妙に発射のタイミングを逃してしまった場合など、例えば、構えていて発射炎を見てシャッターを押し込んだとしても、発砲の瞬間が撮影できます

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夜間演習では、ライブバルブ、ライブコンポジットなど、バルブ撮影を駆使しました。レリーズの代わりに、Wi-Fiで接続したiPhoneのアプリ「OLYMPUS Image Share」を利用しました。
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誤算だったのは合成処理に思いの外時間がかかってしまい、本命の瞬間を取り逃がしてしまった事でしょうか。

バッテリーホルダーは必須

今回の撮影では、パワーバッテリーホルダー「HLD-9」もあわせて借りました。ボディ内とバッテリーホルダー内にそれぞれバッテリーを収納することができるので、稼動時間は2倍となります。また、バッテリーホルダー内のバッテリーが残量0になってもボディ内のバッテリーが使用できるので、バッテリー交換によるシャッターチャンスを逃す心配はありませんでした。ホールド感も非常によく、安定した撮影につながりました。

圧倒的な高速連写性能のα9

フルサイズ機ながら秒20コマという圧倒的な連写速度を備えるα9は、上部のダイヤルで連写H/L、単写など連写モードの切り替えができます。必要な時に手早くモード切り替えができるので、連写が不要なシーンで無駄な連写をしなくて済みます。連写モードにおいてもシャッターボタンのキレが良く、連写モードのまま指で数コマずつ連写するなども容易に行えました。富士総合火力演習だからというわけではありませんが、普通科小隊の隊員が持つ自動小銃のようなイメージで、フルオート(連写)とセミオート(単写)バースト(数コマ連写)を自在に使い分けられるイメージです。

素晴らしいのは、飛翔するミサイルなどのフォーカスの追随性と、飛翔しているミサイル弾頭をとらえるAF性能です。レンズの最大ズーム域400mmにて、わずかに写る高速飛翔中のミサイルを、捉えそのまま追随するなど、肉眼でも追えない被写体のキャッチアップができるのはさすがとしか言えません。



砲撃などの決定的瞬間をとらえるのも、余裕を持って連写を開始しても最後までシャッターは切り続けることができます。必要なのは、シャッターを押し続ける(バッファーがいっぱいにならないか心配する気持ちに抗う)勇気だと言えます

一方で高感度撮影では、過去の撮影で使用したα7Sに軍配があがるかなという印象。装着したレンズセレクトにもよったのかもしれませんが、100-400mmのままで臨んだので、ほぼ闇という状況では良い写真は撮れませんでした。しかし、照明弾などわずかでも灯りがある状態ではさすがフルサイズといった解像感の高い撮影ができました。曳光弾の射撃なども、Aモード(絞り優先オート)設定で美しく撮れました

グリップエクステンション(縦位置グリップ)が欲しい

コンパクトなのに高性能なα9。100-400mmのような望遠レンズを装着して使用する場合には特にグリップエクステンションが必要だと感じました。今回、多くの場合において三脚に据えて撮影しましたが、時として手持ちで撮影する事もありました。そのような場合、ボディそのままだと小指が遊んでしまって、しっかりとしたホールドに結びつきません。


グリップエクステンションの難点は、バッテリー交換の際にグリップエクステンションも外さないといけないということですが、バッテリーの持ちもよいのでそこまで神経質にならなくともよいかもしれません。また、グリップエクステンション装着時は、三脚が使用できないので、余裕があるのであれば縦位置グリップ(バッテリーグリップ)を選ぶ方が良いでしょう。

Nikon1 V1 も、60fpsの連写性能で、かつ超望遠撮影ができるので、期待値は高かったのですが、連続撮影枚数が最大40枚なので60fpsだと0.67秒と一瞬で撮りきってしまいます。その後20fpsに落としましたが、それでも2秒しか連写できないため、決定的瞬間を押さえるには難があります。

OLYMPUSのプロキャプチャーのように遡って撮影できるか、α9のようにほぼ無制限に連写できるかのどちらかでないと、総火演のようなイベントでの決定的瞬間を押さえるのには難しいと感じました

バッテリーの持ちも素晴らしいミラーレス機

D500も撮影枚数は多く、長時間の取材には頼もしいのですが、バッテリーが心もとないとされるミラーレス機の中でも、OM−D E-M1 MKII およびα9は、概ね満足できる撮影枚数を実現しました。

α9は、1日(昼の演習と夜間演習)で約8,000枚弱撮影しました。OM-D E-M1 MKII は、2日間で9,000枚弱。メインで撮影した日は1日(昼間のみ)で、6,000枚強を撮影しました

α9は、予備バッテリーあわせて系3個、OM-D E-M1 MKII は、合計4つのバッテリーを用意して撮影に臨みましたが、1日あたりの消費バッテリーは、α9が2個(実質的には1個で間に合った)、OM-D E-M1 MKII は、2個(バッテリーグリップ)+1個(ボディ内、ほぼ未使用)となりました。

α9に関しては、過去にα7Sで撮影した際、夜間撮影のみで2個消費した経験があり、多めに用意してもらったのですが結果として、心配は杞憂でした。バッテリーが強化されているとは聞いていましたが、これほどまでとは思っていませんでしたので、期待値が低かった分、高評価となりました。

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今回使用した機材はいずれも高性能で素晴らしい機材でしたが、ぶっつけ本番で撮れ高のよい結果を得たい場合には、OM-D E-M1 MKIIや、α9の、高連写性能やプロキャプチャーなどの特殊機能が役に立つと思いました。α9が機体性能でという物理で殴る真っ向勝負(価格も最高級)なのに対して、OM-D E-M1 MKIIは、高速画像処理エンジンと高速メモリにサポートされたユニークなテクノロジーにより、高いコストパフォーマンス(α9の半分以下の価格)を出したと言えます。

関連キーワード: camera, Cameras, canon, nikon, olympus, Self-Defense Forces
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