Sponsored Contents

最新記事

Image credit:
Save

シャープ傘下のDynabook社、目指す未来は「真のdynabook」

「Mebius」復活は?

石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2018年12月3日, 午後08:43
130シェア
15
115
0

連載

注目記事

HomePodレビュー。Apple MusicとSiriが家に来るスマート高音質スピーカー

HomePodレビュー。Apple MusicとSiriが家に来るスマート高音質スピーカー

Ittousai, 8月13日
View


3日、シャープ傘下の東芝クライアントソリューション(TCS)は、2019年1月より新社名「Dynabook株式会社」に変更すると発表しました。同時に発表した2020年度までの中期経営計画を公表し、"真のdynabook"を目指す構想を明らかにしました。

Dynabook社は、短期的には法人向けの製品を中心として、商品ラインナップと世界規模での販売体制の再構築に取り組みます。

そして、Dynabook社が将来目指すものとして語られたのは「パソコンの次の製品」を作り上げていくというものでした。


Dynabook中期経営計画会見

「dynabook」へのブランド統一の意味

1989年に東芝が初のノートパソコン「DynaBook J-3100 SS001」を発表して以来、ダイナブックという言葉は、ノートパソコンのブランド名として親しまれてきました。

その「Dynabook」というブランド名は、パーソナルコンピューターの父とも呼ばれるアラン・ケイが1972年に提唱した「ダイナブック構想」に由来します。

Dynabook中期経営計画会見

ダイナブック構想で定義された未来のコンピューター「DynaBook」の特徴をいくつか抜き出すと「紙のノートより小さく、画像表示や自然言語での入力や検索、ネットワーク接続などを備えつつ、子どもでも扱えるような安価で使いやすい製品」となるでしょう。この定義は、まさに現在のパーソナルコンピューターを見据えたものと言えます。

そして、2020年代には4K映像伝送、5Gモバイル通信、そしてモノのインターネット(IoT)といった新しい世代の技術の普及が進んでいく見通しです。石田氏はその中で現れた「パソコンの次」の製品の開発にも、Dynabook社として取り組んでいく考えを示しました。

Dynabook中期経営計画会見

シャープ副社長でTCS会長の石田佳久氏は、新生Dynabook社が掲げる理念を「真のコンピューティングの追求」と紹介しています。その理念を実現するデバイスこそ、「ダイナブック構想」で描かれたdynabookの利便性により近づくデバイスであると言えます。

そして、シャープは「パソコンの次」の近未来に役立つサービス実現のために「AIoTプラットフォーム」の開発を進めています。dynabookがそのプラットフォームの中で重要な役割を果たすことが「真のコンピューティングの追求」の理念を果たす上でも重要となると、シャープは考えているようです。

Dynabook中期経営計画会見

「パソコンの次」はIoT?

シャープでは、近未来を見据えたコンセプトとして、新技術の「AI」と「IoT」を融合させた独自の造語「AIoT」を掲げています。

その「AIoT」構想の核なるのがしゃべる機能「エモパー」。AQUOSのスマートフォンやテレビ、電子レンジ、洗濯機などあらゆる家電に搭載しています。また、「1つの家電に話しかけると、他の家電が協調して動作する」という家庭向けのIoT機器連携の仕組みなども、すでに「AIoTプラットフォーム」として具体化しています。

AIoTプラットフォーム▲シャープの「AIoTプラットフォーム」構想(CEATEC 2018での展示)

一方、Dynabook社は、シャープ本体が手がけていないパソコンを主軸としています。

シャープとって、Dynabook社を通してパソコン事業に再参入することになりますが、その意義を石田氏は「PCはオープンプラットフォームで、多数の開発者がいる世界。Dynabookを含めたPC製品でシャープのAIoTプラットフォームを提供することで、シャープグループと接点がなかった優秀な製品や開発者に接触できる」と語ります。

家電を声でコントロールできるのは便利な機能と言えますが、シャープが目指す未来は、より多くの製品が連携する「AIoTプラットフォーム」です。その実現のためにも、サードパーティーの製品や開発者が多いWindows PCは、ぜひ抑えておきたい製品だったという見方もできます。

「Mebius」「MURAMASA」復活はありうるのか

シャープのノートパソコンといえば「Mebius」や「MURAMASA」というブランドが記憶にある読者も多いでしょう。シャープは2010年まで「Mebius」でパソコンを展開していた過去があり、薄型ノートパソコンの「Mebius MURAMASA」など、当時のdynabookと真っ向から競合する製品を展開していました。

Mebius MURAMASA PC-MP70G▲Mebius MURAMASA PC-MP70G(2004年発売)

シャープのPC再参入によって、Mebiusなどのブランドが復活する可能性はあるのでしょうか。

今回の東芝PC事業の買収では、dynabookという製品ブランドをそのまま引き継ぎ、それを社名として残す形になります。

そうした経緯から考えると、少なくともDynabook社として「dynabook」以外のブランドのパソコンを展開する必要性は薄いと言えます。

一方、シャープグループでありながら社名に"シャープ"を冠さず、「Dynabook社」としたのは、「シャープ本体からある程度の独立性を持たせた状態で経営する」という意思のあらわれとも受け取れます。

近い将来の話として「Dynabookが作るMebius」が登場することはブランディング戦略上は矛盾するため、あり得ないでしょう。ただし、将来的に、仮にシャープが「SHARPブランドのパソコン」を展開するような状況になったときには、Dynabook社のシャープ向けのOEM製品として「Mebius」が復活する、という可能性は残されていると言えそうです。




「TechCrunch Tokyo 2019」11月14日、15日に開催



広告掲載についてのお問い合わせはad-sales@oath.com までお知らせください。各種データなどはこちらのメディアガイドをあわせてご覧ください。

130シェア
15
115
0

Sponsored Contents