Sponsored Contents

mobileの最新記事

Image credit:
Save

光学だと何倍? OPPOの「10倍ハイブリッドズーム」を解説:週刊モバイル通信 石野純也

「10倍」の根拠は独自基準

石野純也 (Junya Ishino)
2019年3月20日, 午後06:50 in mobile
29シェア
4
25,"likes":8
0

連載

注目記事

折り畳めてとっても軽い!1万2000円の小型ジンバル「VLOG Pocket」はYouTuber入門におすすめ(小彩 楓)

折り畳めてとっても軽い!1万2000円の小型ジンバル「VLOG Pocket」はYouTuber入門におすすめ(小彩 楓)

小彩 楓, 11月17日
View
世界初の完全分離骨伝導イヤホン「earsopen PEACE」でネクストレベルの「ながら聴き」を体感

世界初の完全分離骨伝導イヤホン「earsopen PEACE」でネクストレベルの「ながら聴き」を体感

View

OPPO Japanが、「MWC19 Barcelona」で披露した10倍ズームの技術を、日本市場で改めて解説しました。この技術を搭載した端末は、今年の第2四半期に正式発表される予定。発表会では、OPPO Japanの代表取締役社長、トウ・ウシン氏が、日本で展開する計画も明かしました。

日本でお披露目した10倍ハイブリッドズーム対応スマホ


engadget
▲この技術を搭載したスマホは、日本でも発売される

10倍ハイブリッドズームは、焦点距離が異なる3つのカメラを「リレーするような形で、(35mm判換算で)16mmから160mmまでをカバーする技術」(OPPO 映像プロジェクトマネージャー リ・リュウカ氏)のこと。具体的には、16mmのワイドカメラと26mmの標準カメラに加え、ペリスコープ構造(屈曲光学系)のテレフォトカメラを搭載。3つのカメラの間は切り出しズームでつないでいます。

テレフォトカメラも10倍ではなく、ワイドカメラからの換算で8.1倍になったときに切り替わる仕様。レンズ的には、130mm弱の望遠といった計算になります。8.1倍から10倍までは、画像を切り出す形のデジタルズームを使用しているようです。各レンズ間と8.1倍から10倍まではデジタルズームのため、画像が劣化しそうですが、OPPOの基準では、「ズームを行う中で、すべての段階で800万画素をしっかり維持している」(同)といいます。

engadget
▲3つのカメラとデジタルズームを組み合わせて、16mmから160mmまでをカバー

engadget
▲130mm弱の8.1倍でテレフォトカメラに切り替わった

標準カメラの画素数が4800万画素と非常に大きいのは、このカメラがカバーする範囲が広いからでしょう。8倍ちょうどまで拡大したときは、標準レンズの画像を約4.9倍にしていることになりますが、元々のセンサーが4800万画素であれば、割り算しても980万画素程度になり、OPPOの基準である800万画素は上回っています。

ワイドカメラと望遠側のテレフォトカメラは画素数が公開されていませんが、ここからある程度推測もできます。まず望遠側ですが、デジタルズームを組み合わせると最大で20倍まで拡大できる一方で、OPPOは「10倍」としかうたっていません。これはおそらく、10倍を超えると基準である800万画素を満たせなくなってしまうからでしょう。8.1倍から10倍超まで拡大しただけで800万画素を下回ってしまうということは、おそらく画素数はそれほど大きくないはずです。

また、先のリ氏は、テレフォトカメラに「大型のセンサーを採用した」と語っていました。これらの情報を合わせて考えると、サイズの大きな1000万画素前後のセンサーを搭載し、ペリスコープ構造のレンズの暗さをある程度カバーしていることが予想できます。同様に、ワイドレンズも「1倍から1.7倍まで」(同)をカバーしているため、画素数は1400万画素前後の可能性が高そうです。

engadget
▲標準カメラは4800万画素と画素数が高いが、これは焦点距離のカバー範囲が広いためだと見られる

engadget
▲ソフトウェア的には20倍までズームできる。これは10倍を超えると画質が劣化するためだ

「10倍ズーム」という表現について、他のスマホカメラメーカーとOPPOでは基準に差があるようです。他のスマホメーカーは画角50mm前後の標準レンズを基準(つまり1倍)としており、ワイドレンズは「0.5倍」や「0.6倍」などと表記しています。一方、OPPOの場合は超広角の16mmが1倍です。そのため、160mmで10倍になるわけですが、基準点をワイドカメラに置くと、ファーウェイの「Mate 20 Pro」は5倍ズーム、サムスンの「Galaxy S10」シリーズで4倍ズームを実現しているともいえます。

他メーカーと基準を揃えたとしても光学で8.1倍を達成しているOPPOの10倍ハイブリッドズームはダントツともいえますが、基準がほかと異なるため、倍率が強調され、よりすごく見えてしまうのも事実。スマホのカメラはデジカメと開発思想が異なり、ソフトウェア処理を有効に活用したり、カメラを複眼化したりと、サイズの制約を取り払うためにあの手この手を使っているのは分かりますが、業界である程度基準は統一してほしいと感じました。

engadget
▲16mmのワイドレンズが1倍という扱いで、他のスマホメーカーとは異なる

engadget
▲サムスンはワイドカメラを0.5倍と表記していた。写真は「Galaxy S10+」

付け加えるなら、OPPOの10倍ハイブリッドズームは、MWCで発表された当初、「10倍ロスレスズーム」という名称で呼ばれていましたが、これもあまり適切な言葉とは思えませんでした。"ロスレス"という言葉の響きもあって、"光学10倍ズーム"という誤解を与えがちだったからです。日本で発表された際には、名称を「10倍ハイブリッドズーム」に変更しており、これはグローバルでも適用されるとのこと。理由は、「10倍の中に、(光学以外の)ほかの技術も足されているため」(同)だとしています。

MWCで開催されたOPPOのグループインタビューには、他国のプレスも参加していましたが、OPPOがプレスカンファレンスで詳細なスペックを明かしていないことや、10倍ロスレスズームという名称が紛らわしかったためか、どのような仕組みで10倍を達成しているのかに質問が集中。ズバリのスペックを訪ねる質問に対して、OPPOの考えるロスレスとは何かを回答するなど、やり取りがかみ合っていなかった印象も受けました。10倍ハイブリッドズームへの名称変更は、こうした混乱を避けるためと見ていいでしょう。

engadget
▲MWCでは10倍ロスレスズームと呼ばれていたが、これが少々紛らわしい

とはいえ、画質を高品質に保ったまま10倍までの被写体に寄ることができるのも事実。スマホカメラの弱点であったズームが克服されたことで、また一歩、デジカメに近づいたといえそうです。ただ、ズームに関しては、OPPOの独壇場かといえば、そうではありません。すでにファーウェイが予告しているとおり、3月26日(現地時間)にはフランス・パリで「P30」シリーズが発表されます。

engadget
▲ファーウェイは3月26日にP30シリーズを発表予定

同社のデバイス部門でCEOを務めるリチャード・ユー氏は、MWCで「今では暗所での撮影で一眼レフを超えることができたが、次の目標はズーム」と語っていました。筆者が自らのデジカメを指しながら「これを持ち歩かなくてもよくなるのか」とたずねたところ、「P30 Proならそれが可能になるかもしれない」と答えていることから、最上位モデルに高倍率ズームが搭載されるのは確実と見てよさそうです。

OPPOはあくまで技術しか発表できていないため、製品に関しては、ファーウェイが先を行くことになるかもしれません。いずれにせよ、スマホのカメラは単に高画質で撮れるだけでなく、ズームも競争軸になりつつあることがうかがえます。ここで挙げたハードウェア以外にも、グーグルが「Pixel 3/3 XL」に搭載した超解像ズームのように、ソフトウェアやAIで高倍率ズームを実現する手法もあり、今後、この分野の競争が激しくなるかもしれません。
 


広告掲載についてのお問い合わせはad-sales@oath.com までお知らせください。各種データなどはこちらのメディアガイドをあわせてご覧ください。

関連キーワード: mobile, oppo
29シェア
4
25,"likes":8
0

Sponsored Contents