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macOS Catalinaのバブリックベータに早速触れる。好印象も本当の評価はまだ少し先(本田雅一)

Sidecarの出来が予想以上。まるでiPadアプリのようにMac版Photoshopを使えてちょっとびっくり

本田雅一, @rokuzouhonda
2019年6月25日, 午前06:00 in Apple
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masOS Catalina(Version 10.15)のパブリックベータ版、最初のリリースが公開されました。早速、手元にあるMacBook Airにインストールしてみましたが、基本的な部分では現行バージョンであるMojaveとの違いは感じられません。

ベータ版ということで日本語化されていない部分が所々に見受けられるなどの不備はあるものの、パフォーマンスは製品版であるMojaveとほとんど変わらないと言えるでしょう。

とはいえブラウザであるSafariは、Mojave版よりもパフォーマンスが高いと感じられました(ベータ版でベンチマークを取ることに意味はないため、具体的な数字は割愛させていただきます)。

もう少し基本的な部分に違いを見出すならば、それはよほど注意深く観察できる人でしょう。日常的なMacの操作の中で、前バージョンとの違いを感じることは難しいと思います。しかしながら、仔細に見ていくとMacの位置づけの変更とも言える変化がありました。その辺りを掘り進めていきましょう。

iOSとクラウド中心で改めて再設計されたアップデートと言えるCatalina

今回のCatalinaで感じるのは、iOSに寄り添ったうえでクラウド中心時代に対応するアップデートになっているということです。これは後述するようなiPadとの連携強化やCatalystと呼ばれるiOSアプリとの互換機能に代表されますが、それだけが理由ではありません。

少しばかり立体的になったアイコンデザインを別にすれば、基本的なルックスに大きな違いはない今回のバージョンですが、機能設定を見るとアイコンのレイアウトが大きく変わっていることに気づきます。

Catalina

右上にApple IDとファミリー共有のアイコンが並び、その左側にはApple IDでログインしたユーザーの情報が表示されるのが特徴です。これまでよりもApple IDに関連した情報が整理して表示されていることが、画面からもうかがえます。

また機能設定項目は、macOS自身の設定と、外部デバイスとの連携やサウンドやディスプレイなどハードウェアに関連する設定が分けられているのがわかるでしょう。

3月に発表されたApple TV+やApple News+、Apple Arcade(いずれも日本では始まっていません)といったAppleユーザー向けのサービスを中心にして、サービスをデバイスが取り囲むような位置づけになっていることを考えれば、この辺りの見せ方は妥当ですが、日本では始まっていないサービスもあるため、現時点では「そうした意図がある」という感想に留めるほかありません。



しかし、ファミリー共有を個別のアイコンとして独立させたことにはAppleの意思を感じます。ハードウェア製品の価値だけではなく、Apple製品ユーザーだけが楽しめるプレミアムなコンテンツや豊富なアプリを、家族が追加料金を払うことなくみんなで楽しみますよ、ということですね。

Catalina

数10年前ならば、リビングルームに集合してみんなでテレビを楽しむ。なんてこともあったでしょうけれど、現代社会においては家族は結びつきを保ちながらも、それぞれに手元のデバイスでエンターテインメントを楽しんでいます。

大きな更新というわけではありませんが、ライフスタイルの変化を意識した変更という印象を持ちました。

iTunes廃止で分派した各種アプリ

さて先のWWDCではiTunesの廃止が、とても大きな話題となりました。

iTunesはmacOSにバンドルされているものと、Windowsで動作するものがありますが、廃止されるのはmacOS版のみです。Windows版は引き続き提供される点に注意してください。

Catalina

iTunesは(登場した頃にiLifeの一部だったように)OSの機能の一部としてバンドルされていたアプリケーションです。CatalinaでiTunesが無くなったのは、iTunesが提供していた機能が、OSであるCatalinaの中に溶け込んだからと考えるべきです。それ故にWindows版iTunesは残るわけですね。



さて、ではiTunesがどんな形でCatalinaの中に溶け込んでいったのか見てみましょう。

Apple Musicというアプリは、名前の通りに音楽配信サービスのApple Musicを楽しむためのアプリですが、同時に音楽をダウンロード購入するためのツール(すでに購入した音楽も含む)になっています。

Catalina

これはとても重要なところで、ダウンロード型ならばDJミックスアプリなどで再利用可能でも、ストリーミングではそうした使い方はできません。iTunesがなくなることで、音楽データの扱いが変更されるのではないか? という懸念も耳にしましたが、Apple Music中心のユーザーインターフェイスになっているだけで、別途、iTunes Music Storeにアクセスすることも、もちろんできます。

Apple TVアプリに関しても同じで、iOS用アプリのユーザーインターフェイスをmacOS向けに調整していますが、基本的な機能は変わりません(日本のApple TVコンテンツがいまいち充実していない点についてはリリース時に期待しましょう)。

ちなみに、両アプリはmacOS向けにゼロから開発したものとAppleは言います。機能的にはiOS版と同等ではあるものの、iTunesでカバーしていた機能を全て引き継ぐため、専用に起こしたものだと思いますが、まだベータ初期ということもあり、動作は安定していません。しかし、従来の使い方を含め、iTunesが持っていた機能は全て網羅していました。

Catalina

一方でiOS互換機能のCatalystで開発されたiTunesの代替アプリがPodcastで、こちらはCatalystで作ったというだけあって、機能面ではiOS版とほとんど同じ。そのうえ、安定して動作しています。

Podcastは今後、すべてのコンテンツに音声認識をかけ、認識した文章に対して検索を行えるようになります。最初は英語のみからのスタートですが、いずれは日本語の音声認識と認識結果の検索が可能になるはずです。

Catalina

機能的にはiTunesで管理していたコンテンツの種類ごとにアプリが分かれただけですから、複雑な階層のユーザーインターフェイスをマスターするよりも、直感的に使えるCatalinaの方が合理的であることは間違いないと思います。

iTunesはコンテンツ管理とiOSデバイスとの連携機能がごちゃ混ぜになって、操作性を含めてよくわからない状況になっていましたからね。iTunesがアップデートされるたびに「これどうなってんの?」と戸惑っていた筆者は大歓迎です。

iTunesのデバイス管理機能はFinder内に

これまでのiTunesは、iOSデバイスを管理するための機能と、各種コンテンツ管理の機能、各種コンテンツの再生機能、それに各種コンテンツの販売店機能、さらに音楽ストリーミングとラジオの機能が統合されており、まさにわけわからない状況になっていました。

今時のiOSデバイスは単体で機能するため、必ずしもMacやPCと連動させる必要はありませんが、それにしても煩雑かつアプリの使い方もわかりにくくなっていました。そうした意味では、メディアの管理、購入、再生がメディアタイプごとに分離され、それぞれ専用のソフトになったことの意味はあります。

しかしもっとも腑に落ちるのは、デバイス管理の機能がCatalinaのFinderに移ったことでしょう。

Catalina

機能的には従来のiTunesで行なっていたデバイス管理機能が、Finderの中で行えるだけです。リソースツリーの中にiOSデバイスが表示されるだけで、ある意味、Windowsのエクスプローラーライクとも言えます。iOSデバイスを周辺デバイスだと考えるならば、とても合理的でわかりやすい手法です。各種アプリのデータストレージを管理する機能も「ファイル」というタブにまとめられ、Finderの一部のように扱えるため合理的に作業できるのですから違和感はありません。

iOSデバイスの切り離しも、UBSストレージと同じようにイジェクトするだけで、iTunesという、ある意味、調和を乱す異分子がなくなったことで全体が整ったというところでしょうか。iCloudなどAppleの提供するクラウド型サービスとiOSの設計が一体化される動きがありましたが、いよいよmacOSにもそれが及び、Apple製品全体の整合性を取ろうと動き始めたのでしょう。

ちなみにですが、近年のWWDCに参加する開発者の大多数はiOS向けアプリの開発者だそうです。そりゃそうだろう、ということですが、そういう意味でもmacOSが立ち位置を少し変えてきたことに加え、iOS互換機能のCatalyst(対応アプリはPodcast以外、今のところ試すことはできませんが)を含むCatalinaは重要なアップデートだったと言えます。

現時点でCatalystの評価はPodcastでしか行えませんが、秋にmacOS Catalynaがリリースされる頃には、対応アプリの質や開発者の評判も定まってくることでしょう。MacはApple製品を繋ぐハブではなくなりましたが、バランス良い位置づけに落ち着いたように感じました。

"iPadを買う理由"ともなりうるSidecar

catalina

Sidecarに関しては、すでにEngadget 日本版のコラムでレポートしていますが、様々な意味でサードパーティ製のサブディスプレイアプリとは一線を画しています。

TouchBarをiPad画面に表示できることもその一つですが、何より利便性が高いのはiPad側のアプリを操作してもMacとのコネクションが切れないことでしょうか。

iPad側のSidecar機能はiPad OSのサービスとして実装されているので、アプリとは別枠の扱いとなり、他にどんなアプリを起動したとしてもMacとの接続を失いません。

Touch barやキーボードの各種特殊キーをiPadの画面上で操作する機能は、どの位置に表示するかも含め、機能設定のSidecarアイコンから行えます。もちろん不要ならば非表示にも設定できます。

Catalina

しかもApple Pencilの機能は全てiPadを通じてMac用アプリケーションで利用が可能です。作業中のウィンドウをiPad画面に送る機能もあるので、素早くシンプルに既存のペン対応Mac用アプリをApple Pencilで操作できました。

さらにはiPad側のキーボードでMac側のアプリを操作することも可能。画面上に制御キーのバーを表示できますが、キーボードがiPadに装着されているならば、実キーを押せばきちんと反応し、テキスト入力も行えます。

遅延に関してはあるものの、ケーブル接続であればさほど気になりません。ベータ版であることを考えれば十分に合格点でしょう。加えてApple Pencilの筆圧はもちろん、ピンチ操作などもAdobe Photoshopの画面で行えました。MacなのにiPadのように操作できるのです。

catalina

サブディスプレイとして便利なだけでなく、Apple Pencilを含めた入力ツールとしてもMacが持っていない要素を補完してくれ、Sidecarを理由にiPadを使う人もいるでしょうし、大画面の12.9インチiPad Proの利用価値が高まったとも言えるでしょう。


俺のMacにも......はしばしお待ちを

Catalina

実はCatalinaの最初のデモを見た際にもっとも感動したのは「音声コントロール」。テキスト入力を含め、音声だけでコンピュータを操作可能にする様子は感動ものでした。

「Show Grid」「Show Number」

操作要素を選択する場合は番号を振り、必ずしも特定のコントロールをクリックする場合ではない時は「グリッド」に分けてそのエリアを選ぶ。

メニュー操作やアプリケーションの起動も、それぞれの名称を読み上げれば動作してくれます。必ずしも全てを音声操作しなかったとしても、ズボラにパソコンを使いたい場合にはいいかも? と思わせる効率の良さだったのです。

しかし、この機能は音声認識機能の最新版を前提としたものだそうで、さらに言えば元々はSiriをアップデートする中で開発された新しい音声認識技術ですが、日本語への対応は来年になるとのこと。音声コントロールはCatalinaリリース時に可能になる(音声認識は現行世代)ということでしたが、現時点ではまだ日本語での操作は行えませんでした。(英語では操作できますが、アプリ名やメニュー項目名が日本語のため、うまく動作しない部分があります)

Catalina

こうした未成熟な部分は、スクリーンタイムでも確認できます。実際にアプリを使っていた時間ではなく、起動していた時間を積算するため、ほとんどのアプリをほぼ同じ時間、使っているように見えるのです。このあたりはiOS向けスクリーンタイムをベタで移植した結果と思われるため、リリースまでにはきちんとしたものになるでしょう。

Catalinaは全体に安定したアップデートで、Mojaveをベースに基本的な部分に大きなメスは入っていないようです。パフォーマンスも良く、操作に対する応答性はよく、使っている中でのプチフリーズなどもありません。

Mojaveを基礎に、iOS互換機能を完成させ、バンドルするアプリケーションを見直し、サービスへのアクセス、認証などをシンプルにまとめた手堅いアップデートだと言えます。Sidecarのようにキラーアプリケーションとなりうる追加機能もありますから、リリースしてからの浸透は早いでしょうね。

もっともまだ実装されていないという機能もあり、また不具合が多数残っていることも事実ですから、パブリックベータ版を試したいという場合は、普段は使っていないハードウェアを用意することをお勧めします。

関連リンク:
Apple Beta Software Program




「TechCrunch Tokyo 2019」11月14日、15日に開催



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