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フォノンの振動エネルギーを検出する「量子マイク」開発。量子コンピューターの高性能化にも役立つ?

原子レベルの音を信号化

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年7月31日, 午前06:50 in Personal Computing
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スタンフォードの物理学者らが、音を仮想的な粒子と仮定して考えた場合の最小単位となるフォノンのひとつひとつを検出する「量子マイクロホン」を開発したと発表しました。

通常のマイクロホンは、音波をダイアフラムと呼ばれる膜で受けて振動し、これを電気に変換して音を信号化します。しかしさすがにフォノンを信号に変換するにはこの仕組みは鈍感すぎます。またハイゼンベルグの不確定性原理によれば、量子オブジェクトの位置はそれを変更せずには正確に知ることができないため、そもそも通常のマイクの仕組みでは個々のフォノンを検出することはできないとされます。

そこで研究者らは、音波を間接的に測定するのでなく、まるで音の鏡のように振る舞う微小な共振器を用意して、フォノンが持つエネルギーを直接計り知る装置を作り上げたと発表しました。この装置は格子状に配置されたナノサイズの共振器で構成されています。この共振器は超伝導回路に結合されており、電子的に読み取り可能な固有周波数を持つ、キュービット(qubit)と呼ばれる量子ビットを形成します。この共振器がドラムヘッドのように振動すれば、それとは異なる状態のフォノンが生成されます。

論文を共同執筆したスタンフォード大学の院生Patricio Arrangoiz-Arriola氏は「この格子の真ん中に閉じ込められたフォノンが格子を振動させる」と説明します。そして、その振動を異なる数のフォノンに対応する異なるエネルギーレベルとして測定できるのだそう。

この装置は、将来的に新しいタイプの量子コンピュータとして発展させられる可能性があるとのこと。微小な音のパケットを受信する装置は、音のエネルギーから情報を符号化するデバイスの開発を可能にし、小さなデバイス内に膨大なデータの格納を可能にすると考えられます。

フォノンはフォトン(光子)よりも扱いが簡単であるため、フォトンを使う量子コンピューターよりもさらに小さく効率的なものを作れる可能性があります。

スタンフォード大学のAmir Safavi-Naeini応用物理学助教授は「私たちが作ったデバイスは"機械的量子力学コンピューター"を作るための重要なステップになるはずです」と述べています。




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