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国境なき月面居住地・初のブラックホール画像に賞金・3Dプリント臓器に血管を: #egjp 週末版181

月は誰のもの

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年9月9日, 午前06:50 in Weekend
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この1週間で拾いきれなかったニュースをいくつかダイジェスト的にお届けします。今回は「国境なき月面居住地」「初のブラックホール画像に賞金」「3Dプリント臓器に血管を」などの話題をお届けします。

インドの月面着陸機、着陸寸前に通信途絶える

India Moon Mission
インド宇宙研究機関(ISRO)の月着探査機チャンドラヤーン2号から分離した着陸機ヴィクラムが、月面から2.1kmの高度を降下中に地上管制との通信が途切れ、応答しなくなりました。その後通信が復旧することはなく、インドのモディ首相は着陸が失敗したとの見通しを語りました。

ここ数年は各国宇宙機関による月面探査競争が激しくなっており、2019年だけでも1月3日に中国が月の裏側への探査機着陸を成功させ、4月にはイスラエルの民間月面探査機Beresheetが、月面着陸寸前の通信不具合で数枚の写真を残して月に衝突、失敗しています。

もし今回の着陸が成功すれば、インドは月面着陸に成功した歴代4番目の国になったはずでしたが、残念ながらそれは成らず。モディ首相は肩を落とす技術者らに「君たちはすでに大きな事を成し遂げた」とねぎらいの言葉をかけたとのこと。

なお、チャンドラヤーン2号は月の軌道に止まっており、この後およそ1年にわたって月の探査を継続します。

国境なき月面生活を目指す人たち

Hartmuth Kintzel / 500px via Getty Images
サンフランシスコに本拠を置き、「平和的で協力的な月面への定住と探査を加速する」Open Lunar Foundationが、月面に小規模な居住地を建設しようとしています。財団の目的は、特定の国や超富裕層の人たちの意向に縛られない、小規模な月面居住地を作ることであり、それがだいたい20~30億ドル、多くても数十億ドルで実現可能であることがわかったとしています。

Open Lunar Foundationは、現状ではだれかが「袖をまくり上げて関与しなければ、宇宙における居住地建設は権力あるもののの力関係を反映したものになるだろう」と述べ、「そうならないようにするためには、我々はいま必要な実験を始める必要があった」としました。

とはいえ、数年前に活動を開始した非営利団体が簡単に月に居住地を作ったりできるのかという疑問は誰もが抱くところ。しかし、すでにNASAの飛行士であるクリス・ハドフィールド氏、Planet Labsの共同設立者であるウィル・マーシャルCEOとロビー・シングラーCTO、NASAエイムズ研究センターの元ディレクター、サイモン ・"ピート"・ウォーデン氏らといった著名人がすでにこの計画に賛同しています。

現在、財団には約500万ドルの資金があり、まずは手始めに月へ探査機はロボットを送り込むためのミッションを開始する予定です。そして、Open Lunar Foundationの名前の通りオープンソースの仕組みを活用した技術開発でハード面やミッションの計画を共有したいとしています。

"史上初のブラックホール画像"に300万ドルの賞金

Event Horizon Telescope
Facebookのマーク・ザッカーバーグやGoogleのセルゲイ・ブリンなどシリコンバレーの重鎮らが後援し、生命科学、物理学、数学などを対象とする科学界のアカデミー賞とも言われる「ブレイクスルー賞」の基礎物理学部門が、"史上初のブラックホール画像"を捉えた科学者チーム全347名に対して贈られることになりました。賞金総額は300万ドル(約3億2000万円)にのぼります。

チームのひとりでハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究員は「私はこの研究に20年間取り組んできましたが、これでようやく妻も少しは私が価値あることをしていたんだと理解してくれました」とジョークで喜びを語りました。

この画像を生み出した「事象の地平面望遠鏡(Event Horizon Telescope:EHT)」プロジェクトを率いたShep Doeleman氏は「これからの10年の間には、ただの画像だけでなく、ブラックホールが宇宙の中でどのように見えるかを表す、高品質なリアルタイム映像が作られるようになるだろう」と述べました。

実際、科学者らはすでに初歩的なブラックホールの映像の製作に入っており、早ければ来年にも公開されるかもしれません。

フレーバー付き電子タバコは病のもと?米疾病予防センターは警告

danchooalex via Getty Images
米国疾病管理予防センター(Center for Disease Control:CDC)が、フレーバー付き電子タバコの吸入(vaping)と、その後に発症した呼吸器疾患に関する食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)との共同調査を開始しました。

これまでに全米25の州から215件の関連性が疑われる症例が報告されており、少なくとも2名が死亡しているとのことで、CDCは「まだ調査中ではあるものの人々は電子タバコの使用を控える事を考えるべきです」と述べています。

CDCは、電子タバコ使用による健康リスクについては根拠のないうわさが入り乱れており、それらには多くの疑問があるとしています。しかし患者の多くはテトラヒドロカンナビノール(THC)、つまりマリファナの成分とニコチンの両方をを含むものを使用しています。CDCはTHCが疾患にどんな影響をしているかは不明ながら、電子タバコ使用者に対し特に路上で販売されているものを購入しないこと、咳、息切れ、胸の痛み、吐き気、腹痛、発熱といった症状に気をつけるよう呼びかけています。

フレーバー付き電子タバコは特に10代の若年者を販売ターゲットにしているのではないかと問題視されており、電子タバコ使用が将来的に健康被害となって現れないかが心配されるところです。

3Dプリント臓器に血管を作る方法

Wyss Institute
ハーバード大学ウィス研究所の研究グループが、生体組織に血管を3Dプリントする新手法を開発しました。米国では毎年3万件以上の臓器移植が行われていますが、11万3000人を超える患者が待機リストに登録されており、そのリストから毎日20人が死亡しています。

人工培養されたヒトの臓器は、この待機リストの列を短縮するための画期的方法と考えられているものの、その多くは人間が使用するには小さすぎ、酸素を供給するために必要な血管もありません。

グループがScience Advancesに発表した論文は、機能的組織への犠牲的書き込み(SWIFT)メソッドと称する新しい方法が、より大きく効果的な臓器の作成を可能にすると説明しています。この方法によってチームは7日間にわたって同期して拍動する心臓組織を作ることができたとのこと。

SWIFTではまず数十万の幹細胞と特別な細胞外溶液の混合物を使用して器官構築ブロック(organ building blocks:OBB)を作ります。これは低温ではほぼ液体で、細胞を損傷させずに成形できます。しかし加熱すると固化し、3Dプリントされた臓器を作成するのに理想的な材料になります。

そこに酸素や栄養素を供給するための経路を3Dプリント技術で埋め込み、除去することで血管網を作ります。実験では、血管内の内腔には内皮細胞できあがり本物よりよく模倣しています。

3Dプリンターを使って臓器や組織を構築するバイオプリンティングはまだ、始まったばかりの分野です。骨や皮膚などとは異なり、3Dプリントで作る臓器には血管網が必要です。SWIFTメソッドは試験管で作られる臓器(オルガノイド)や、多能性幹細胞を凝集した胚様体、多細胞性スフェロイドなどあらゆる種類の細胞に応用でき、移植可能な人工培養臓器の生成を可能にするかも知れません。



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