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ランボルギーニのハイブリッド・ハイパーカー「シアン」は度肝を抜くルックスに興味深いテクノロジー

スーパーカーにスーパーキャパシタ

Hirokazu Kusakabe
2019年9月21日, 午前10:00 in Lamborghini
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「我々は変革者であると同時に、扇動者でもあるのです」と、ランボルギーニの最高技術責任者を務めるマウリツィオ・レッジャーニ氏は、米国版Engadgetの取材に語りました。

同社は路上で交通麻痺を引き起こすようなデザインに関して長い歴史があり、最近では革新的な技術を取り入れることにも積極的な自動車メーカーです。現在開催中のフランクフルト・モーターショーでは、「シアン」と名付けられたハイブリッド・スーパーカーを発表しました。このクルマはバッテリーパックを搭載せず、代わりにスーパーキャパシタと呼ばれる技術で電気を蓄え、モーターを駆動します。見た目も技術も、まさに人々がこのイタリアン・メーカーに期待する通りのクルマと言えるでしょう。

Gallery: Lamborghini Sian unveil | 8 Photos

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一般的なハイブリッド車は、電気を蓄えるためにリチウムイオン電池やニッケル水素電池を使用しています。強い加速力が必要な場合には、その電気で回したモーターがエンジンを後押します。あるいは街中を低速で走る際には、電気とモーターのみで短距離の移動も可能です。そうすることでエンジンの負担を減らし、化石燃料の消費を抑えるという仕組みです。トヨタ・プリウスはこのやり方で大成功を収め、世界中で600万台以上を売り上げました。

「その後追いをすることは簡単です」と、レッジャーニ氏は言います。「しかし、ランボルギーニが初めて電動技術を採用するからには、今まで築き上げたブランドのDNAを傷つけるわけにはいきません」

というわけで、このイタリアのスーパーカー・メーカーは、トヨタをはじめ他の全自動車メーカーがハイブリッド車に使っているバッテリーではなく、スーパーキャパシタを採用することにしたのです。

Lamborghini Sian unveil

レッジャーニ氏によると、スーパーキャパシタは同じ重量・体積のバッテリーパックと比べると、3倍もの電気を蓄えることができるそうです。さらにバッテリーよりも素早く充電や放電が可能とのこと。加速時に車両のパワーをブーストするために使用した電気は、ブレーキを掛けた際に減速エネルギーを回生し、再び急速に蓄えることができます。

この仕組みは特にコーナリングで有効であると、レッジャーニ氏は説明します。つまり、コーナーに進入する際に、ドライバーはブレーキを踏んで減速します。その時に蓄えられた電気を、今度はコーナーから立ち上がる際の加速にすべて利用できるというわけです。直線とコーナーが組み合わされたサーキットでは、これを繰り返すことで何度もモーターの力を使えます。

Lamborghini Sian unveil

しかもスーパーキャパシタは、バッテリーのようにクールダウンするのを待つ必要がありません。いついかなる時にも使えるのです。それこそ、ランボルギーニのオーナーが求める性能と言えるでしょう。

トランスミッションに組み込まれた48Vのモーターは、34psの出力を発生します。V型12気筒エンジンと合計すると、最高出力は819psにもなります。そのうち34psと聞くと、モーターのアシストする力はそれほど多くないようにも思えますが、自然吸気エンジンが存分に力を発揮できない低回転域を効果的にサポートすることができるため、低速域または停止状態から目一杯の加速を図る際には、決して少なくない働きをします。

これによりシアンの0-100km/h加速は2.8秒と、2基の電気モーターを搭載するテスラ・モデルSパフォーマンスや、ポルシェ・タイカンに匹敵します。しかもこれらの電気自動車と違って、シアンはガソリンが尽きるまで何度も強烈な加速力を発揮することができます。バッテリー残量を気にする必要がないのです。

Lamborghini Sian unveil

電気モーターの搭載にはもう1つの利点があります。ランボルギーニの巨大なV12エンジンに組み合わされるトランスミッションはシングルクラッチ式なので、どうしてもシフトアップ時に一瞬、駆動力の切れ目が生じます。ランボルギーニのハイブリッド・システムは、その際にモーターで駆動力を補うことで、ドライバーが求める速度まで継ぎ目のないスムーズな加速が可能になります。

レッジャーニ氏の話では、1速ギアから5速ギアまでシフトアップしていく間に、トラクションは10%、6速ギアから7速ギアの間には20%、増加したとされています。

さらにこのシステムによるパワーアップは、モーターの出力を綿密に制御できるため、従来のエンジン自体のパワーを引き上げる方法に比べると、加速時にタイヤが耐えきれないほどのトルクが生じることを抑制できます。やみくもにタイヤのトレッド面をアスファルトで磨り減らすことがないのです(まあ、現代のスーパーカーはエンジンの出力も電子制御されるので、昔に比べたらそんなこともありませんけれど)。これによってタイヤのグリップをより有効に使えるという副産物も得られました。

Lamborghini Sian unveil

ただし、スーパーキャパシタはランボルギーニが求めるパフォーマンスには有効だけれども、一般的なハイブリッド車のような燃費や排ガス削減の効果は薄いと、レッジャーニ氏は言及しています。そのため、今すぐにスーパーキャパシタがバッテリーに取って代わることはないと、同氏は認めました。

そしてレッジャーニ氏によると、このスーパーキャパシタがランボルギーニの既存モデルに採用されることもないだろうとのことです。その代わりランボルギーニは、近い将来に向けて電動化された新型車を開発しているようです。噂によれば、現行フラッグシップであるアヴェンタドールの後継モデルには、何らかのハイブリッド技術が採用されるといわれています。そのためにランボルギーニは、スーパーキャパシタやバッテリーの開発企業に多額の投資を行っています。

今回発表されたシアンは、わずか63台の限定生産となる予定です。ランボルギーニ初の電動化計画に関わることができるのは、非常に限られた人だけになります。しかし、レッジャーニ氏はさらに技術を追求していくことがブランドの価値を保つことになると言います。

「技術的観点から非常に重要なことは、我々は他にも異なる可能性を追求していくことができるということです。今まで他の誰もやったことがないことに我々は挑み続けます。それこそランボルギーニの進むべき道なのです」

Lamborghini Sian unveil

ランボルギーニの先進的かつ意欲的な挑戦は、ごく少数の(そして非常に裕福な)ファンに支えられています。そうして実現した技術が、それ以外の我々のような人々の手が届く自動車の進化に、どのようにつながるのか、あるいはつながらないのか、それはまだ分かりません。他の多くの自動車メーカーは、たったの63人のためにクルマを作ることは現実的に不可能です。数万人、数十万人に売れるクルマを作らなければなりません。それだけの人々が、実際に路上で使うとなると、新たなテクノロジーの追求にも、おのずと制約が生じます。技術的に実現可能というだけでなく、生産性、信頼性、収益性......等々、考慮しなければならない問題が山積みだからです。

しかし、今はたった63台のスーパーカーに搭載されているスーパーキャパシタも、将来的にはピックアップトラックがトレーラーを引くために使われる可能性が、ないわけではありません。どんな研究も、まずは机上の理論から実際のクルマに実装してみないことには、クルマの進化は始まりません。たとえ現実離れしたスーパーカーでも、将来私たちが乗るクルマと決して無縁ではない。そう信じながら、今はシアンの度肝を抜くデザインを、目で見て楽しもうではありませんか。
(原文記事:Engadget US

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