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    α7R IVレビュー。ライバルを打ち負かす6100万画素カメラの底力

    高解像度の写真を撮るだけにとどまりません。

    Engadget US(翻訳:石井徹)
    2019年10月8日, 午後07:00 in camera
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    米Engadgetの深掘りレビューシリーズより、パリ在住のエディターSteve Dentによるソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ「α7R IV」のレビューをお届けします。

    人気のフルサイズミラーレスα7/α9シリーズによって一眼カメラ市場に新しい風を吹かせたソニー。キヤノンやニコンといったライバルをフルサイズミラーレスという土俵に引きずり込み、カメラ市場全体に地殻変動を起こしています。

    そのソニーの新たな挑戦は、他のミラーレスカメラの追従を許さない6100万画素を誇るフルサイズミラーレス「α7R IV(マーク4)」。最新の瞳オートフォーカス技術や電子ビューファインダー、ボディ内手ブレ補正技術などを盛り込んだ、ソニーのカメラ部門の粋を尽くした1台です。

    ソニーはまた、α7R IVで以前のモデルを上回る堅牢性を実現。取り回しの良さも保つことで、要求の厳しいプロユーザーの期待に応えようとしています。スペック表の比較の上では、高解像度なカメラを探している人には有望な選択肢となるでしょう。特に、価格性能比で言えば明らかに手頃です。フィールドテストを通して、その実力を探ってみました。

    【利点】
    ・ファストインテリジェントAFの期待以上の性能
    ・優れた写真品質
    ・効果的なボディ内手ブレ星絵
    ・明るく高精細なビューファインダー
    ・イメージング処理の秀逸さ

    【弱点】
    ・高い
    ・平凡なメニューシステム
    ・フルフレームビデオ撮影時のローリングシャッター現象
    ・最悪なカメラアプリの1つ「Imaging Edge Mobile」

    ■このレビューの要約

    ソニーは高解像度なフルサイズミラーレス「α7R IV」の投入で再びライバルを追い詰めています。6100万画素の高解像度は、他の競合よりもはるかに優れていて、その画質は鮮明で色再現も正確。AI駆動のオートフォーカスシステムは驚くほど高速かつ正確で、特に瞳オートフォーカスについて抜きん出て優秀です。そしてイメージング処理も大幅に改善されており、4K撮影も実用的です。

    欠点は、操作が難しいメニューシステムとビデオ撮影時のローリングシャッター現象ですが、これらは以前よりもマシになっています。約40万円と高価格ですが、全体的な性能とのバランスを見ると、競合他社の製品よりも秀でており、ミラーレスカメラの歴史に刻まれる一台になる可能性があります。

    Gallery: Sony A7R IV full-frame mirrorless camera | 29 Photos

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    Gallery: Sony A7R IV image gallery | 54 Photos

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    ■ボディと取り回し

    α7R IVの重さは約665gで、前モデルからわずかに増加しています。Nikon Z7と同じくらいですが、パナソニックのLUMIX S1Rの約1016gという重厚さと比べると、はるかに軽いと言えます。

    ともかく、α7R IVで少し増えた重さは有効に活用されています。α7R IVは前世代α7R IIIよりもグリップが大きくなり、手にフィットするような形状に仕立てられています。特に重い望遠レンズFE 70-200mm F2.8 GMを装着して試用したときには、グリップの改善により、しっかり握って撮影することができました。



    グリップの唯一の問題は、大きなレンズを使っている時でも、レンズとグリップの間に指を入れるスペースが存在しないことです。早朝や雪山など、手袋を使って撮影する場合には取り回しに苦労しそうです。これはコンパクトなボディを採用するためのトレードオフの1つと言えます。

    ダイヤルやボタンの配置は以前のモデルを踏襲。電源スイッチとダイヤルはこの配置がしっくりきます。わずかな改善点として、露出補正ダイヤルにロックボタンが追加されています。また、ジョイスティックはより滑りがよくなり、電源スイッチは多少締まりが良くなるなどの調整も行われています。ダイヤル操作による撮影の扱いやすさでいえば、(後述するメニュー問題に目をつむるならば)α7R IVはもっとも秀でた製品です。



    パナソニックのLUMIX S1Rに追従するように、α7R IVは高精細な有機EL電子ビューファインダーを搭載しています。576万ピクセルの高解像度とリフレッシュレート60Hzという適度な応答性により、目に優しい電子ファインダーになっています。ただし、シャッターを切った時に一瞬ブラックアウトし、見えなくなる仕様です。

    撮影時にブラックアウトする仕様は最近発表されたα9 IIとは違うところですが、高速な被写体に対する応答性よりも、正確なプレビューの表示が求められるα7R IVでは、この仕様の方が適しています。

    後部のタッチスクリーンはバリアングル仕様ですが反転まではしないので、まだ改善の余地があります。また、タッチ操作の活用も不十分です。Nikon Z7やLUMIX S1Rのように、メインメニューやクイックアクセスメニューをタッチ操作することは一切できません。

    このメニュー操作の貧弱さは、ソニーのα7シリーズ最大の弱点と言えます。カテゴリーの構成と各メニュー項目への導線が整理しきれておらず、必要な設定を見つけるためにメニューをいったりきたりするはめになります。最善の対処策は、カメラのボタンへの割り当て機能をすべて希望通りに設定したら、もうメニューはなるべく開かないようにすることでしょう。



    α7R IVは2つのSDカードスロットを搭載し、いずれもUHS-II規格対応の高速なスロットになっています。α7R IIIではUHS-I規格の1スロットしかなかったため、ここは大幅な改善です。6100万画素の撮影性能をフルに生かすためには、高速で大容量のSDカードに支出する必要があるでしょう。6100万画素でRAW撮影すると、写真1枚あたりのファイルサイズは約120MBにものぼり、JPEGのファインモードでも1枚50MBになることがあります。秒間10コマの連写をする場合は、現状の市販品で最高クラスの秒間300MB書き込み対応のSDカードをおすすめします。

    コネクターの拡充は改善が進み、α7R IVではHDMI、microUSB、ヘッドホン端子、マイク端子に加え、高速なデータ通信をサポートするUSB 3.2 Type-Cポートを新に備えています。さらに、マルチインターフェースシューでは、ストロボだけでなくデジタルオーディオ接続もサポートしました。オプションのECM-B1MショットガンマイクやXLR-K3Mアダプターキットを接続すれば、専用カムコーダーに匹敵するプロ品質のオーディオ録音が可能です。

    Gallery: Sony A7R IV full-frame mirrorless camera | 29 Photos

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    データ転送で不便な点としては、ワイヤレス転送のアプリの使いづらさが挙げられます。ソニーのImagine Edge MobileアプリはApp Storeで2.1と言う低評価を獲得していることからも分かる通り、世の中にあるカメラバンドルアプリの中でも最悪なものの1つといっても差し支えありません。スマホへの接続は直感に反する操作が必要で、転送速度も遅く、使うには苦痛がともないます。プロユースなα7R IVでは使用される機会もあまりないでしょうが、それでもやはり、アプリの使い勝手については改善が求められます。

    α7R IVも以前と同じZシリーズのバッテリーを使用しますが、CIPA基準の公称で背面ディスプレイ使用時は670枚、電子ビューファインダーで530枚の撮影が可能としています。公称値ではα7R III(650枚)よりわずかに改善された程度ですが、実環境では1000枚以上の撮影も可能でした。連写性能が高いだけに、公称値以上で撮影できるということで、使い方の幅が広がりそうです。

    ■パフォーマンス

    試し撮りを経て、気がつくと筆者自身がこのカメラに畏敬の念を抱いていたことに気付き、笑ってしまいました。6100万画素で連写性能が良いとは思わないでしょうが、α7R IVでは実際に、コンティニュアスAFと自動露出を有効にした上で、圧縮RAW+JPEG記録で秒間10コマの連写が可能です。非圧縮RAW撮影の場合、秒間7〜8コマ程度と多少遅くなりますが、6100万画素で撮っていることを考慮するなら、これは驚異的な速度です。

    高速なUHS-II対応SDカードを使えば、この高速連写は驚くほど長い時間、持続しました。一度の連写で68個の圧縮RAWイメージ、または30個の非圧縮RAWイメージ(約3.6GB相当のファイル)を処理できるという、高性能なバッファーが十分な威力を発揮しているのでしょう。ただし、連写後にバッファー処理が完了するにはかなりの時間がかかり、時には30秒ほど待つ必要がありました。処理待ちの間にもプレビューの確認は可能ですが、APS-C画角への切り替えなど、多くの設定が操作できません。



    もしこれ以上の連写性能を求めるなら、メニュー設定からAPS-C画角へのクロップを選ぶだけで、α7R IVは2600万画素相当のAPS-Cカメラに早変わりします。APS-Cモードでは、秒間10コマの連写を3回まで一度に処理できるようになり、瞬間を切り取るカメラとしてはさらに便利に使えます。また、1.5倍にクロップしているため、200mmの望遠レンズを300mmとして扱い、より被写体を大きく写し取ることもできます。野生動物のような、近寄りにくい被写体では特に効果的でしょう。

    α7R IVの高速連写は、優れたAF性能を伴っていなければ意味がないものです。そしてAFの精度の高さは、ソニーが他のどのカメラメーカーよりも進んでいる分野と言えます。α7R IVは567点測距の位相差検出と、425点測距のコントラスト検出によるオートフォーカス機能を備えています。前モデルα7R IIIと比較してもより広い範囲をカバーしていることになります(水平74%、垂直99.7%)。比較として例示すると、パナソニックのLUMIX S1はコントラストAFのみをサポートし、Nikon Z 7は対フレーム比で90%のカバー範囲にとどまっています。

    このハイスペックなAF技術によって、α7R IVの秒間10コマ連写が生きてきます。動く被写体に連写しながら、フォーカスを合わせ続けることができ、後で見返しても焦点があっていないカットはほとんどありませんでした。

    そして、瞳AFにより、人や動物の目にフォーカスを合わせ続けることもできます。瞳AFは比較的遠くまで機能しますが、追跡できない場合は顔認識や物体認識によるAFに切り替わります。被写体がフレーム外に出たり、向きを変えたりした場合、焦点はその頭や身体に固定されたまま、もっと近い場所に瞳がある場合にはその瞳に切り替わります。



    馬術競技のような動きの多いシーンで試してみても、瞳AFはほとんどの場合、有効に機能しました。70-200mmの望遠レンズで、焦点を気にすることなく連写できるというのは快適です。以前のバージョンよりも改善されていて、より瞳への追従性が髙くなり、物体認識に切り替わる頻度も減っています。ただ、目の周りに房毛が毛むくじゃらに生えている動物は瞳AFの追従性がやや悪くなるようで、今回試した馬だけでなく、ヨークシャーテリアのような犬もこれに当てはまるでしょう。

    より高速な連写性能などを求めるならば、秒間20コマ連写対応のα9 IIを選ぶ方が良いかもしれません。ただし、α7R IVは高解像度で撮影し、必要な範囲だけ解像感を保ったままトリミングできるという裏技が使えます。

    ■撮影品質

    α7 IV

    試し撮りで画質を確認してから、6100万画素での撮影をほぼ常用するようになりました。ただ単に高解像度の画像を得られるというだけでなく、その描写の精細感は群を抜いて高いと感じたからです。ローパスフィルターレスなため、くっきりとした画像で、撮影後に拡大しても、これまで試したどのカメラよりも細部を精緻に捉えています。たとえば、乗馬の写真では、馬のたてがみやライダーのブロンドの髪で光が当たって反射する中でも、白飛びせずに髪の色のディテールを残していました。

    6100万画素のトリミングでは満足できない場合、「ピクセルシフトマルチ撮影」という奥の手が残されています。連写した写真を合成し、4倍にあたる2億4000万画素という途方もない高解像度の写真を作り出す機能です。ただし、撮影には三脚が必要で、被写体もまったく動かないものでなくてはいけません。6100万画素の細かなピクセルの半分の大きさでずらして重ね合わせるという機能のため、かなり細かな調整が必要となります。加えて、ソニーのイケてないソフトウェアImaging Edgeを使い、16枚の画像を合成する操作を行う必要があります。手順は複雑ですが、三脚で固定した上でスマホアプリでシャッターをきって、クールな写真をいくつか作り出すことができました。

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    ソニーはα7R IVで新しい色再現の仕組みをいくつか試しています。私がインタビューした担当者は、それを興奮気味に語っていました。ソニーは映像業界でカラーレンダリングをビジネスとして展開しているため、競合他社にとっては大きな脅威となるでしょう。

    筆者が試した上で特に良好だと感じたのが、カメラが生成したJPEG画像の色の自然さ、特に肌の色のリアルさでした。15段階のダイナミックレンジにより、ハイライトやシャドウで多くの情報を残しています。露出アンダーや露出オーバーでRAW撮影した場合でも、Lightroomなどの現像ソフトウェア上で詳細なディテールを復元できるでしょう。

    α7R IVの高解像度は、暗所でも強力に作用します。ISO6400まで感度を上げても、常用できる品質は確保できるでしょう。それを超えると、ノイズが格段に多くなり、ノイズ低減処理が積極的に機能し始めます。それでも、ディテールの大部分は保持されており、低照度での撮影性能についても、期待を超える品質でした。

    ■ビデオ録画



    動画撮影がメインなら、α7 IIIかα7S IIを選んだ方が良いでしょう。ただし、α7R IVでもビデオ撮影の大半はこなすことができます。最大30fpsの4K撮影や120fpsのフルHD撮影が可能で、パナソニックのビデオがメインの一眼カメラほどではありませんが、十分なポテンシャルは備えています。

    ただし、α7R IVは10ビットのビデオ撮影ができず、ビットレートもPanasonic GH5に及びません。ただし、α7R IVでは14ストップのダイナミックレンジに対応するHLG、S-Log3、S-Log2のプロファイルに対応し、その点ではGH5やBlackmagicのPocket Cinema Camera 6Kを上回っています。

    被写界深度と低照度性能を生かすために、ラインスキップ方式によるフルフレーム撮影も可能です。ただしその場合、モアレの発生は防げないでしょう。APS-C領域全体を使った4K撮影なら、全体をくっきりとシャキッと写し取る動画が撮影できます。

    トリミングによる4K撮影なら、非常にシャープな映像が撮れます。写真と同様に、色再現は正確で、特に人間の肌の写りは心地よく満足のいくものでした。一方で、センサー特性により動画がゆがむ「ローリングシャッター現象」は改善が進んでいるものの、フルフレームモードで撮影した場合は未だかなり顕著に現れます。

    新しいデジタルオーディオインターフェイスとS-Logカラープロファイルを使いこなせば、α7R IVはビデオ撮影のプロのための1台にもなり得るでしょう。S-Log機能の一部が欠けているα9 IIよりも、動画性能は上回っているとも言えます。ソニーはα7R IVを写真も動画も撮るような、よりアート志向な人のための1台だと考えているのでしょう。

    ■終わりに



    α7R IVは、風景、ファッション、そのほかアーティスティックな写真を撮るための高解像度カメラとして優れています。精細感では他のどの製品にも負けません。私が試した数あるカメラの中でも、もっとも品質が高い画像を生成できます。色再現も秀でており、高いダイナミックレンジのおかげで、表現の自由度が広がります。

    そして一番の驚きは、その汎用性でした。スポーツ撮影に特化したカメラではありませんが、その解像度からすると期待以上の連写性能を備えています。その基礎体力の高さは、ほとんどすべての撮影シーンで高速なピントあわせをする高度なオートフォーカスシステムによって、存分に活用されています。ビデオ撮影はプロフェッショナルな機能と精細な4K撮影で、こちらも期待以上の出来といえます。

    α7R IVの約40万円(税抜)という価格は、44万円前後のNikon Z 7や6万4000円前後のパナソニック LUMIX S1に競合する価格帯です。Z 7は10ビット映像の外部録画機能も備えているため、ビデオ撮影では向いていますが、解像度とオートフォーカス性能についてはα7R IVがこれらの競合を凌駕しています。ソニーは今後、ビデオ機能がメインのα7S IIの後継機をリリースする予定もありますが、現状でα7R IVの最大のライバルとなるのは、前世代機のα7R IIIかもしれません。

    ソニーはα7R IVでライバルをはるかに上回っています。フルサイズの高解像度機というセグメントに区切ってみれば、もはやα7R IVの独占市場と言えます。こうした要望を満たすカメラを探していて、財布に余裕があるならば、ためらう理由はありません。





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