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2020年、「低価格5Gスマホ」の動向が5Gの普及の鍵を握る(佐野正弘)

クアルコムは安価な5Gにも注力

佐野正弘(Masahiro Sano)
2020年1月15日, 午前11:45 in 5G
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いよいよ東京五輪が始まる2020年が幕を開けましたが、IT関連で今年大きな注目を集めるものといえば、やはり次世代モバイル通信規格の「5G」ではないでしょうか。既に海外の多くの国でサービスが始まっている5Gですが、2020年ようやく日本でも5Gの商用サービスが始まることになるからです。

それゆえ今年は日本でも、5Gに対応したスマートフォンが次々登場することでしょう。今年はアップルのiPhoneも5G対応がなされるのではないかという憶測報道がいくつか出ているだけに、なおさら5Gスマートフォンには大きな注目が集まると見られていますが、一方で非常に気がかりなのが5Gスマートフォンの値段です。

というのも、日本では2019年10月に電気通信事業法が改正されたことで、スマートフォンの値引きには大幅な規制がかけられている状況です。しかしながら現在海外で販売されている5G対応スマートフォンのほとんどはハイエンドモデルが大半を占めており、その価格も10万円台、安いものでも7万円台といったものが主流です。

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▲2019年に低価格な5Gスマートフォンとして投入されたサムスン電子の「Galaxy A90 5G」だが、それでも日本円で7万円台程度の価格をつけていた

スマートフォンの値引きが規制されている状況下で、10万円を超えるスマートフォンを購入できる人は非常に限られてしまうことから、現状のままではスマートフォンの価格が高すぎて、5Gが普及しないという問題が浮上してくる可能性が高い訳です。そこで注目されるのが、より安い価格帯の5G対応スマートフォンの登場です。

実は業界内でもいま、5G普及のため低価格の5Gスマートフォンを増やすための取り組みは積極的に進められています。5Gスマートフォンが高額である最大の理由は、対応するチップセットがハイエンドモデル向けしかなかったためだったことから、クアルコムはより安価なミドルハイクラス向けの5G対応チップセット「Snapdragon 765」を、2019年12月に発表しています。

それを受ける形で、シャオミが「Redmi K30 5G」を、オッポが「Reno3 Pro」を、そしてTCLが「TCL 10 Pro」を発表するなど、各社が相次いでSnapdragon 765を搭載したスマートフォンの投入を打ち出しているようです。各種報道を見る限り、これらはいずれも3〜6万円前後で販売されると見られているようで、チップセットの性能自体は抑えられるものの、従来の5G対応スマートフォンよりはかなり低価格で販売されると見られています。

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▲シャオミが2019年12月に発表した「Redmi K30 5G」。5G対応ながらミドルハイクラス向けの「Snapdragon 765」の搭載で、日本円にして3万円台という価格を実現している

それだけに、国内でもこれら低価格の5Gスマートフォンが次々登場してくれれば、5Gの普及に大きな弾みがつく......と考えられるのですが、筆者はそう容易にはいかないと考えています。理由はファーウェイ・テクノロジーズにあります。

既にご存知の人も多いかと思いますが、同社は現在米国から制裁を受けており、その影響から米国企業であるグーグル製のアプリやサービスをプリインストールできないなど、スマートフォンの開発にも大きな影響を受けている状況です。ですが米国が制裁を本格化した2019年、その影響を受けたのはファーウェイ・テクノロジーズだけでなく、同社製のスマートフォンを調達し、販売しようとしていた日本の携帯電話大手も、制裁の影響を見極めるため販売を延期するなど、大きな影響を受けているのです。

しかも携帯電話大手は2018年にも、同じ中国のZTEが米国から同様の制裁を受けたことで、同社製端末のサポートに混乱が生じるなど大きな影響を受けています。立て続けに中国メーカーの制裁による影響を受けたことから、そもそも中国メーカーとの取引に慎重になっている可能性が高いのです。

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▲米国のファーウェイ・テクノロジーズに対する制裁の影響によって、NTTドコモが「HUAWEI P30 Pro」の発売を一時延期するなど、携帯電話会社は大きな影響を受けている

もちろん、オッポやシャオミなどは、同じ中国企業と言ってもファーウェイ・テクノロジーズやZTEとは異なり、米国が最も懸念しているネットワーク設備を手掛けていないので、今後制裁を受ける可能性はあまり高くはないでしょう。ですがそうした事情があるだけに、携帯電話大手がカントリーリスクを避け、中国メーカーの製品の扱い自体を避ける可能性もないとは言い切れないでしょう。

それゆえ中国メーカーの低価格な5Gスマートフォンは、SIMフリーとして販売される可能性は十分ありますが、販売数が多い携帯電話大手が取り扱う可能性は高いとはいえず、多くの人が広く手にするとは考えにくいというのが正直な所です。

となると、今年日本で低価格の5Gスマートフォンが可能性は低いのか?というと、そうでもないと筆者は見ています。携帯電話大手も5Gの利用を積極的に拡大したいと考えていることから、サービス開始当初こそ投入されるのはハイエンドモデルに限られるでしょうが、2020年後半、より具体的には秋冬モデルの時期には低価格の5Gスマートフォンのラインアップがある程度揃う可能性が高いといえます。

その鍵を握る本命はサムスン電子、対抗がシャープというのが筆者の見方です。理由は中国企業以外で、低価格の5Gスマートフォンを開発できる可能性があり、なおかつ日本の携帯電話会社と深い関係性を持っていることです。

サムスン電子は世界最大のスマートフォンメーカーなので、スケールメリットを生かして中国メーカーにも対抗できる価格競争力があります。また既に5Gスマートフォンを複数投入する実績を持っており、NTTドコモやKDDIとは深い関係性を持っています。そうしたことから2020年のどこかのタイミングで、同社がグローバルで低価格の5Gスマートフォンを投入し、それが5G普及の切り札として日本でも投入されるされる可能性が高いといえるでしょう。

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▲サムスン電子は、NTTドコモでは税抜きで2万円を切る価格で販売されている「Galaxy A20」を提供するなど、低価格スマートフォンも多く手掛けている

一方のシャープは、まだ5Gスマートフォンを投入していないので技術面で未知数な部分はありますが、台湾の鴻海精密工業の傘下であり一定のスケールメリットを生かせること、既に「AQUOS sense」シリーズで低価格モデルでの実績を築いていることから、早い段階で低価格の5Gスマートフォン開発に力を入れてくることが考えられる訳です。

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▲シャープも日本での5Gサービス開始に合わせて、対応するスマートフォン開発を進めている。写真は2019年12月24日の「SoftBank ウインターカップ2019」に合わせて実施された5Gのプレサービスで用いられていた、同社製の5Gスマートフォン試験機

もちろん、これはあくまで筆者の予測に過ぎないので、年末には全く違った結果を迎えているかもしれません。ですが2020年は5Gの商用サービス開始とともに、普及を担う低価格の5Gスマートフォンの動向が大きく注目されることになるでしょうし、それを巡る各社の動きが非常に面白くなることは、確かなのではないでしょうか。


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